表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
慈悲深い仮面の剣豪は、実は血を見るのが苦手な中華風TS美少女です!  作者: 長紀歩生武
第三章【学院代表選抜戦・一年生編】
72/168

第七十二話【これはモテ期なのですか?夢で皆に、現実ではXさんに話しかけられてしまいましたわ!】

勿論、美鈴メイリンはモテ期ではありません。


寧ろ女難の相と呼べるのかも?


良く晴れた秋晴れ。


「んんー!」

大きく伸びをした私こと、美鈴メイリンがベッドから起き上がりました。  


そして窓を開けて外の空気を胸いっぱいに吸い込んだのですわ。


「ああ〜、今日も気持ちの良い朝ですわ。」


………昨晩、寮に帰ってから何やら色々と面倒なゴタゴタがあったような気がするんですが、ここは黙って頭の隅に置いて置くとしましょう。


「さて、朝食に参りましょう。」


何気に離れたベッドを見る、です、が…。


「あら?愛麗アイリーの姿がありませんわね?」


朝食の準備の手伝いか洗濯にでも行ってるのでしようか?


等と呟きながら私は一人で着替えを済ませて食堂に向かいましたの。


が、


「皆さあ〜ん、おはようございますですわ〜♪」


私、美鈴メイリンは食堂に入るなり、いつも通りにこやかな挨拶をしたのでございますのよ、それなのに…。


「…おはようございまぁ〜す…。」


ボソボソッと気の無い返事が返って来たのですわ。


「どうかなさったのかしら、皆さん?」

ハテナ?と不思議に思いながらも見知った顔の席を探す私、美鈴メイリン


あら、ちゃんと皆さんいらっしゃるじゃございませんか!


「おはようございます、明花ミンファさん、、芽友ヤーヨウさん、それから愛麗アイリー?」


親愛の情を込めてスマイル!ですわ♡



…………………し〜ん……………………。



………………。


………な、な、なな?…何故ですのおーっ?!


「おっはー?」


……………し〜ん……………。


「グッモーニン〜!」


……………し〜ん………………。



な、何故皆さんシカトされますのおお〜っ?!



と、そこへ白百合のプリンセスこと闘姫ドウ・ジェンさんが。


「あ、ヂェンさんおはようございますですの!」


「あら美鈴メイリンさん、おはようございます。」


良かった〜、このコだけは答えて下さいましたー!


…………でも、何故無表情ですの?

 

彼女は手にし照らした本を片手に席に着かれるとそのまま読書を始められてしまいました。


「あの、ヂェンさんちょっと聞いて下さりますか?」


「…朝食前なので手短かに…。」


「あ、はいですわ。」


(な、何か機嫌悪い?)


「あの…皆さん私が声をおかけしても誰も答えて下さらないんですの…何故でしょう?」


すると。

 

「貴女、ご存知のハズですよ?」

パタンと本を閉じられて席を立つと、ヂェンさんは私の前にツカツカと歩み寄られましたの。


美鈴メイリンさんがいつもいつも私達に思わせぶりな態度を取られ続けるから、もうみんな我慢の限界なんですーッ!!」


なんとヂェンさんが怒りを大爆発させて私に食って掛かりましたのよ〜っ!!  


「お、思わせぶりい?!」


私が困惑していると、


  

美鈴メイリンさん酷ーい、昨日も私の事を弄びましたよねー?!」


「み、明花ミンファさん?」


「お嬢様〜、私という者がありながら次から次へと〜!」


「あ、愛麗アイリー?貴女にはもう芽友ヤーヨウさんがいるでしょう?」


美鈴メイリン様…明花ミンファお嬢様がいながらヂェンさんや、あろうことか私の愛麗アイリーにまでちょっかいを………!!」


芽友ヤーヨウさん、私誰にもちょっかいなんかだしておりませんから!」


「あと、あの変態娘の愛麗アイリーにだけはちょっかい出す気は起きません!」


「酷いっ、私の愛麗アイリーには魅力が無いとでも?!」


「あ、あのですねー…?」


「お嬢様酷いですよお〜〜〜??」


愛麗アイリー、アンタは黙ってなさい!!」


と、友人達の相手に手を焼いていると…。     



ドドドドド…!!!!

  

「「「「「美鈴メイリンさ〜ん!!!」」」」」


ゲゲッ?!

 

何と、寮中の生徒が…。


いえ、これはそれ以上…まさか学院中の?!

 

これはもう逃げるしかありませんわ! 


そして走って逃げるのですが、何故かあまり引き離せませんの…これは一体?



しかも更に聞いた様な声が聴こえてまいりましたのよ、これが…!


美鈴メイリンさーん?」

(これは月夜ユーイー生徒会長?)


美鈴メイリン様〜?」

(え?依然イーランさんお怪我治りましたの?)


美鈴メイリン君〜?」

ファン先生、お久しぶりですわ…て、あれ?担任なのに?)


黎美鈴リー・メイリン君ー?」

ワン部長、貴女ま出何ですの?!)


美鈴メイリンさんー?」

(だから何出学院長代理までがあ?!)


な、何で私の知ってる人達がみんな追いかけて来るのですか〜?


…………?


私の目の前にはちっちゃい人影が。


その人影は振り返ってこう言いましたの。


美鈴メイリン様あ、私、来ちゃいましたあ♪」


何とその子は弓を引き絞って降りました!


「ゲゲゲッ?!若汐ルオシーさんっっ?!」


「えいっ、ホーミングアロー♪」


シュバババとその子は私に向けて矢を放ちましたの!


しかも、矢の先はハートマークになってるじゃありませんか!


「貴女、いつの間に恋のキューピッドに転職されましたの?」

 

「え〜?私は昔から恋のエンジェルですよお〜?」

 

矢を躱しながら話しかける私とニコニコと矢を放ちながら惚ける若汐ルオシーさん!


そこへ白百合のプリンセスや明花ミンファさんを始めとする人の波が押し寄せて来て………!


ええ〜い、もう面倒ですわあ〜?


龍巻斬トルネイド・スラッシュ!!!】


私は剣を振り、周りの全てを吹き飛ばしましたわ!!


……………………………。



「…………ふえっ?」


唐突に美鈴メイリンが目を覚ました。


部屋の中は色んな物が散らかっていた。


椅子やソファーは倒れているし、なんならお茶に使うテーブルもひっくり返っている。


本やノート類、ペン等も床に散乱しており窓ガラスも何枚か割れていた。


(何やら部屋が散らかっておりますわね…?)

 

美鈴メイリンがやや離れた場所にあるベッドを見ると、何故か愛麗アイリーが寝ていた…と、言うより目を回してノビていた。  


「………あれ?」


その様子を美鈴メイリンがボンヤリ眺めていると、彼女の頭上からクッションが降って来て美鈴メイリンの頭にポン!と落ちた。


「…はて、何が起きたのでしょう?」


まだ寝惚けたままで着替え始める美鈴メイリンだった。



……………………。



今朝見た悪夢の影響から、食堂の扉を前に少し緊張する美鈴メイリン


「深呼吸、深呼吸…。」

すうーっ、と息を吸って吐き、もう一度大きく息を吸う。


そして。


(良し…。)


彼女の後ろでは頭を擦っている愛麗アイリーがいた。


「お嬢様〜、早く入ってくださいよお。」


「わ、わかってますわ!」


もう一度軽く息を吸い込むと、美鈴メイリンは扉を開けた。

「皆さん、おはようございますですわ!」


…………………。



「…と、いう夢を見たんですのよ。」


「それでお嬢様ったらいきなり寝言で【龍巻斬トルネイドスラッシュ】とか叫ばれちゃって!」


二人は何時ものメンバーとの朝食を楽しんでいた。

 

「夢の中だったのに現実でも発動しちゃったみたいですわね、すみませんでしたわ愛麗アイリー。」


美鈴メイリン愛麗アイリーのタンコブを優しく撫でるとタンコブが小さくなり、愛麗アイリーも気持ちよさそううに喉をゴロゴロと鳴らした。


まるで猫だな。


「ああ〜、それで二階の方で何やら音がしていたんですね?」


明花ミンファが終始いつも通りの柔らかな表情で美鈴メイリンの言葉に対して受け答えしていた。


(こ、これですわコレ!これこそ明花ミンファさんが私にいつも向けて下さる笑顔ですわ!)


明花ミンファが普段通りの反応をしてくれてることに喜びを噛み締める美鈴メイリンだった。


ついでに味わう食事もいつも以上に美味しく感じるのだった。

 

「それで愛麗アイリーさんにもタンコブが出来てるんですね?」 

今度は白百合のプリンセスこと、闘姫ドウ・ヂェンがにこやかに話しかけた。


「そうなんですよ、何時もならすぐ治っちゃうんですけどねー。」


そのタンコブも美鈴メイリンが撫でてやると目立たないまでに小さくなった。


(そう言えば自動的に発動しているはずの愛麗アイリーの自己治癒魔法が効かないなんて変ですわね…。)


愛麗アイリー、貴女まさか変な物とか拾い食いしてませんよね?」


「するワケありませんです!」


「わかりませんよー、愛麗アイリーって結構食い意地が張ってますものね?」

クスッと笑う芽友ヤーヨウ


「もーう、さすがに拾い食いなんてしませんよー。」


困ったように潔白を主張する愛麗アイリーだった。


「まあ冗談はともかく、以前にも怪我の治りが遅い事ありませんでしたか愛麗アイリー?」


「…んー、言われてみれば前にも一度だけこんな事が…。」



………そう、その出来事は美鈴メイリンが聖霊の仮面を正式に継承した後に発生していたのだった。


つまり愛麗アイリーの自己治癒が阻害されたのは、美鈴メイリンに何らかの新たな力が宿ったが故の一時的現象と考えられる。


だがその新たな力が何なのか、まだこの時点ではごく一部の者しか知らない。


「まあ、愛麗アイリーの自己治癒能力が早く戻らないと迂闊に攻撃魔法の発動が出来ませんから気を付けないと。」


「あの〜、何故そこで愛麗アイリーさんを攻撃目標とする事が前提になっているのですか?」

白百合のプリンセスこと闘姫ドウ・ヂェンは苦笑いした。


ヂェンさん、二人はセクハラする側とそれを迎え撃つ側という特殊な主従愛の関係にあるんです。」

こめかみを片手で押さえながら明花ミンファ闘姫ドウ・ヂェンにそう説明するのだった。


そんな歪んだ主従関係の二人はそんな話もすっかり何処かへ放り投げたのか、バクバクと食事に齧り付くのであった。



………………そして学院校舎を前に校庭を歩く美鈴メイリンとその仲間達。


「おはよう美鈴メイリンさん、今日の試合頑張ってねー!」


等と口々に声援を受ける美鈴メイリン



と、彼女達の前に突然一人の生徒が現れた。


「おはようございます美鈴メイリンさん。」


それは黒髪おかっぱ頭の生徒だった。


「…え〜と、貴女は…あ、確か設営準備で顔を合わせた…?」


「良く覚えてらっしゃいましたね、驚きです。」


「そんな貴女には覚えてくれていたお礼にいいモノをお見せ致します。」


ニッコリ微笑んだ黒髪おかっぱ頭の生徒の目が値のように紅く光った。

 

すると、彼女の全身が銀色に輝く。


眩さに目を瞑った美鈴メイリン達が次に目を開けると、そこには。



「この姿でお会いするのはこれで二度目かしら、美鈴メイリンさん。」


「あ、貴女は…!」


彼女には見覚えがある美鈴メイリンだった。


夜中なのか、それとも明け方だったか、二人は寮の庭で出逢っていた。



そして明花ミンファ愛麗アイリー芽友ヤーヨウの三人もまた試合会場でその姿を見ていた。


「あ、貴女のお名前は何ですか?」

震えそうな声で明花ミンファは聞いた。


「フフフ。『X』ですよ。」


銀髪ボブヘアーと紅い瞳が、それぞれ怪しく光っていた。




   

Xさん、美鈴メイリンに対して余裕の宣戦布告でしょうか?


しかしもう一人の決勝進出者を忘れてるようですねー、彼女を甘く見てると痛い目に遭うと思うのですけどね。


例えば、鞭シバきとか(笑)?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ