マスカレイダーF 第4話『合言葉はホーネット』
今回のあらすじ
第4話『合言葉はホーネット』
病院で目が覚めた比呂
大部屋には彼同様毒に冒されたアイドルたちが寝かされていた
「天国かな?」
アイドルエネルギーを充填し気力で毒を抑え込んで立ち上がった比呂は先日知り合った車椅子の少女と再会する
彼女の名は内藤明夜、長い間この病院に入院しているという
入院着から覗く首筋や額や左手にも包帯が巻かれている
名夜との会話の中で比呂はホーネットアニムスの正体に繋がる新たな糸口を掴む
深層真理回復の間
ホーネットアニ厶スが折れた針を修復している
気がつくと、隣にもう一人アニマス獣がいる
羊のような下半身から大きなチェスのナイトが生えている奇妙な風体
外見からは想像出来ない、あるいは外見通りの声で気さくに話しかけてきた
「やあ、ボクはムマアニマス。気軽にナイトメアって呼んでいいよ」
パンゲア幹部のナイトことムマアニマスである
彼はパンゲアの遊撃隊長であり作戦中に負傷した箇所を癒やしに来たのだ
益体もない話題を次々と振るナイトメアに辟易したホーネットは傷が治るとすぐに現実世界に帰っていった
それを見送りナイトメアは嘯いた
「傷は塞がったか…はてさて、カレは上手くやれるのかな?」
「八門氏ー、お見舞いに来たでござるよ」「どうも…」
藍鳥と大葉が比呂の病室にやってくる
お見舞いに来るという藍鳥に、大葉も一緒に連れて来て欲しいと頼んだのだ
「プロデューサーからアクシャブルの話でも聞きたいんすか?」
「うん、まあ、そんなとこかな…ここじゃ人目が多いんで移動しましょう」
引き戸を開くと、屋上ではたくさんのシーツの洗濯物が干されて風にはためいていた
「入院している娘から聞いたんだけど、この曜日、この時間帯はほぼ誰もいないらしいんですよ」
「入院している『娘』!?女のコっすか!?どこの誰っすか!?」
「そこ食いつかなくていいから…」
比呂は思い出していた
ホーネットアニムスは顔面にあたる仮面に大きなダメージを受けていたこと
ずっと眠っていたクインビーを看病していたと言うのなら彼女にもアリバイはないということ
「大葉さん…そのマスク外してみてくれませんか…?」
「いいけど…これは風邪を感染されないためのマスクだから…」
その下には一切の傷はなく、ただ艷やかな唇があるだけだった
「ご期待には添えなかったようね…」
言葉とは裏腹に、大葉はどこか勝ち誇った笑みを浮かべている
「いえ、やはりあなたがホーネットアニムスです」
比呂が指差したのはマスクの内側だった
そこには紅い口紅…いや、血のキスマークがあった
「毒の接吻、そう技につけるくらいです、あの針は唇に当たる器官だったのでしょう。それを根本から折られたのだから大量に出血したはずだ。しかし今のあなたの唇には傷一つない。説明できますか?マスクの内側に血のキスマークがついた理由を、それとも傷ついた唇の異常な回復速度の理由を」
「……やるじゃない、ボウヤ。とんだところに名探偵がいたものね」
大葉の表情が変わる
冷酷に、より艶やかに
「そんな…大葉さん!?嘘っすよね…?」
「タカネ…あなたならわかるはずよ。アクシャブルは私が心血を注いだ最高のアイドルユニット。それが日の目を浴びないのはくだらないアイドルが多すぎるから!私はアクシャブルをもっと高みへ連れて行く!」
大葉の姿がホーネットアニムスに変わる
藍鳥は声を振り絞った
「違うっす!くだらないアイドルなんていないんすよ!みんな、誰かにとっての最高のアイドルなんすよ!だから競い合い、そしてお互いに高めあって行くんすよ!大葉さんならわかってるハズっす!」
一瞬ホーネットアニムスが動きを止める、が
「だ、黙れーっ!!」「あぅっ!」
激昂し腕をふるうと藍鳥は弾き飛ばされる
「藍鳥さん!!」
慌てて比呂が追うと、干していたシーツが衝撃を和らげたのか傷はなく、ただ気を失っていただけだった
藍鳥をシーツで包むように寝かせる
怒りか、気力で抑え込んでいた毒が回ってきたのか、目の前の景色がぼやけていく
「変身……!」
シーツの影で比呂は静かに強く呟いた
「隠れても無駄だ!」
ホーネットアニムスはシーツを一枚一枚薙ぎ払い近づいていく
そこに突如シーツの隙間から突進してくる影があった
「このっ!?」
それは無人の車椅子だった
「こんな小細工がつうy」
台詞を遮って唸るトンファー!
辛うじて躱し忌々しげに睨みつける
「やはり貴様か……F!だが忘れるな!アナフィラキシーショックにより貴様はあと一突きで確実に死ぬのだ!」
一旦距離を取り対峙する両者
中間のシーツが大きく風に揺らめき、飛んだ
「ガトリングニードル!!!」
一発掠めただけで絶対の死が訪れる針の乱射の中を、Fは進んでいく
その手のトンファーで全てを叩き落としながら
「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ!?一発だぞ!?一発だけで死ぬんだぞ!?なぜ向かって来られるんだ!?」
恐怖したのはホーネットアニムスの方だった
【ファイナル/フォースラッシュ】
その隙を逃さず、Fの乱打が炸裂する!
仮面を刈られたホーネットアニムスは膝をつき、大葉は倒れ伏した
病室では毒に蝕まれていたアイドルたちが起き上がっていく
大葉は警察に身柄を拘束された
「お巡りさん、彼女は…」
「うん、まあ罪は償わなきゃいけないけど、本人の望まぬ力を無理矢理与えられて前後不覚のような状態だったからね、いま怪人関連の法整備も進んでいるし、悪いようにはならないよ」
「大葉さん…」
「そんな顔をしないで、タカネ…ごめんなさいね、私、思い出したわ、あなた達と一緒に高みを目指していたあの頃を……罪を償ったら、また一緒に歩んでくれるかしら…?」
「もちろんっす!自分、大葉さんが憧れの女性っすから!ずっと待ってるっす!」
「…ありがとうタカネ…あの娘たちにも伝えてね……あなた達は、最高のアイドルユニットよ…」
二人は連行される大葉をいつまでも見送っていた…
「八門比呂、やっぱりやるねぇ、ボクもちょーっとちょっかい、出しちゃおっかな?」
次回予告 10月3日放映予定
第5話『地面にモグラナイト』
銀行強盗が多発していた
地下から金庫室に侵入する手口からアニマス獣の仕業だと思われるが…
今週のアニマス獣
ホーネットアニムス
本体 大葉P子 仮面 頭部 手の平 背中
アクシャブルプロデューサー大葉P子の変身したアニマス獣
蜂をモチーフとしており、頭部の仮面には巨大な針が生えていて、まるで逆立ちしているような外見をしている
アクシャブルをトップアイドルにするために大手芸能事務所を襲撃した
Fに仮面を刈られ正気を取り戻し、収監された
彼女もイチナルカジツの被害者であるので情状酌量されるだろう
パンゲア幹部
ナイト ムマアニマス
パンゲア遊撃隊長 デフォルメされた羊から馬の首が生えているような姿をしている キングの勅命を受けて秘密裏に作戦を進めているようだ
深層真理
キングの発見した精神と物質が等価となる空間
イデアを歪めることで入口を開いているので「他者に観測されていないこと」が侵入の条件となる
そのため戦闘中に咄嗟に逃げ込んだりは出来ない
現実空間のどこから侵入しても入口の間に転送される
回復の間、智得の間、王の間などが確認されている