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マスカレイダーF  第43話『続招待鵡』

 今回のあらすじ


 第43話 『(セカンド)招待鵡(ショウタイム)



「第五十八回アクシャブル成長戦略会議〜」

「いえー」パフパフパフ

「あ、タコなしタコありタコ焼き五舟お願いします」

「ちょっとエール!また食べ切れないでしょ!?」

「い、いえー…」

 アクシャブルの五人がカラオケボックスに集まっている

「はい、というわけでですね、前回のファン感謝企画魁京都ツアーでいろいろありましたので、参加者の皆さんに招待状をお送りして限定ライブを行いたいと思います」

「おー」むしゃむしゃ

「おなかいっぱい…シーナあたしのも食べて…」

「ほらエール!また食べ切れなかったでしょ!?」

「は、はい、がんばります、おー」


「ねんがんの しょうたいじょうを てにいれたぞ!」

「そう かんけいないね」

 喜色満面の比呂に明夜は冷めた対応を返す

「あれ、でもこの招待状ジョシコちゃんからじゃなくてアイちゃん……あっ(察し)」

「そろそろ現実を見せないと比呂が犯罪に走りかねないと好子と相談してな…」

「……でもアレ、見えてないよね、現実」

 ため息をつく明夜と英雄だった


 ライブ当日開演前

 ステージ上には最終リハーサルに臨むアクシャブルの五人の姿があった

 ダンスの途中、中央のタカネがよろめきクインビーとぶつかる

「痛っ…!?ちょっとタカネ、しっかりしなさいよ!……タカネ?」

 座り込んだタカネは両肩を抱きかかえたまま立ち上がらない

「うう………うわあああっっっっ!?」

 肩口から翼が生え、全身がアニムス獣へと変化していく

 極彩色の羽毛を靡かせ、頭部のほとんどを占める嘴は内側から手の平でこじ開けられ、その奥には仮面が覗いている

「ワタシハ、オウムアニムス…、オハヨー、オハヨー」

「そんな!?タカネまで怪人になってしまうなんて…!?」

「タカネちゃんー…」

「逃げるのよシーナ!」

「オカエリー、タダイマー、ピーコサン、ピーコサン」

 無意味な言葉を囀りながらまっすぐにジョシコへと歩んでいく

「タカネさん…」

 足が竦みジョシコは動けない

「ジャマ、スキ、オネガイ、イナクナレ、オヤスミ、オヤスミ!」

‡ジュエルライズ/J‡

 練習を後方で見守っていた英雄が変身して飛び出す

 鋭利な羽の一閃をJの鎌が受け止める

「早く逃げろ!」

「うん…気をつけてひぃくん…タカネさんをお願い…」

「ニガサナイ、イカナイデ、キエテ、オマエサエイナケレバ」

 オウムアニムスはJを無視してジョシコを追おうとする

 適応者は心の奥底の欲望のままに破壊活動を行う

 タカネが秘めていた欲望、それは比呂の関心を一身に集めるジョシコへの憎しみだった

#ギルティライズ/グラヴィティ#

「オモイ、オモイ、キモチ、キモチイイ、キモチワルイ」

 重力の中、それでも追いすがる

「タカネちゃんか……今、解放するから…!」

 逃げのびたアクシャブルメンバーと入れ替わりにGが現れ、手斧を構える

「………!………!」

 嘴を閉じ、仮面を隠してしまう

「G、あの嘴は内側に手の平があってそれで開閉している、こじ開けるのは容易ではないぞ」

「なら、自分から開けさせるまでだ!」

#ギルティライズ/マイク#

「は?」

 Jの困惑を他所に、Gはマイクを構え、振り付けまで完コピしてアクシャブルの代表曲「握手券七枚集めて会いに来て」を熱唱する

♪だってYoubun、余分なんかじゃないわ〜♪

「…ダッテ、ヨーブン、ヨブン、ナンカジャ、ナイワ…」

♪これはYou分、アナタの使用分と保存分と布教分よ〜♪

「コレハ、ユーブン、アナタノ……」

 歌声に釣られ、オウムアニムスの嘴が開いていく

#ギルティライズ/タイフーン#

♪あと親御さんの分とお友達の分とタマとポチの分も買って、Hora!丁度七枚でしょ〜♪

 歌いながら高速回転し、マイクを嘴の隙間に叩き込む

「イツモ、アイニキテクレル、アナタガ、スk……」

 仮面を粉砕され、倒れたオウムアニムスはタカネの姿に戻った

「タカネちゃん!タカ……あれ、藍鳥さんじゃないか…!?どうしてこんなところに…!?」

「バレちゃった…っすね……」

 比呂の腕の中でタカネは意識を手放した

「まさか……藍鳥さんがタカネちゃんだったのか!?」

 比呂にとっては衝撃的な事実だった


 病室で眠っているタカネを見舞ったアクシャブルメンバーが帰っていく

 最後に残ったジョシコが比呂と向かいあう

「ジョジョジョジョシコちゃんふたりっきりで話したいことっってなななななにかな!?」

 比呂は浮足立っている


 あの…タカネさん、八門さんのことなんですけど…ファンでいてくれるのはとても嬉しいんですけど、それ以上を求められるのは困ってしまって……ひぃくんと相談して、アイドルとファンとしても一線を画そうと思っていまして……

 あ、そ、そうなんすね、じゃあ、招待状、自分が送ってもいいっすかね!?自分の招待状でも来てくれるっすかね!????


「私なんかのファンでいてくれてありがとうございます……でも…」

 パァン、と

 いつもの彼女からは似つかわしくないはっきりとした平手打ちの音が響いた

「夢から覚めて、気がついてあげてください…」


 パイプ椅子に座った比呂がぼーっとリンゴの皮を剥いている

 無意識に手が動くのか、ウサギがどんどん増えていく

「……そんなにいっぱい、食べられないっすよ…」

 皿の上でウサギがピラミッドを完成させた頃にタカネが口を開いた

「あ、うん、とりあえず食べられるだけ食べて」

「はいっす…」

 シャクシャクとリンゴを咀嚼する音だけが響く

 ギルティライザーもいつの間にかリンゴを齧っている

「自分、別に隠してたわけじゃないんすよ?というか、ウィッグだけなんすから普通気付くっすよね!?名前だってそのまんまじゃないっすか!?なんなんすか!なんなんすかもー!?」

 焦れたタカネが破れかぶれになった

「なんで…もっと自分のことしっかり見てくれないんすか……」

「藍鳥さん…」

「はい時間切れー、テレビ点けてテレビ」

 うつむいてしまったタカネに比呂が近寄ろうとした時、車椅子で明夜が間に割って入った

「負けないっすよコムスメ」

「こっちこそオバサン」


 テレビでは舘町流がタチマチグループのスポークスマンとして会見を行っていた

「はい、それでわれわれは独自の調査の結果、パンゲアと名乗る犯罪結社がファイブナインマートの傘下、あるいはそのものだという確たる証拠を手に入れたのです!」

 焚かれるカメラのフラッシュ

「パンゲアの怪人は観測されている間、異世界にある本拠地に帰ることは出来ません。これは言い換えれば決定的瞬間を観測して記録媒体に残せないということです。しかし先日私はこの法則に縛られない特異な怪人と遭遇したのです」

 克己が仕掛けた隠しカメラにはファイブナインマート本社ビルの一室に突如出現するキメラアニマスの姿がはっきりと捉えられていた


「やられたな、ルーク」

「も、申し訳ございません!!」

「よい、全ては計画通りである……」

 キングが玉座から立ち上がった

「計画を最終段階へ進める」




 次回予告 7月31日放映予定


 第44話 『最終(ファイナル)証多忌(ショウタイム)

 流の告発に対して緊急会見を行う九塚

 世界を巻き込む最終決戦の幕が上がる




 今週のアニマス獣


 オウムアニムス

 本体 藍鳥崇音 仮面 嘴の中 手の平 嘴を中からこじ開ける

 アクシャブルセンター藍鳥崇音の変身したアニマス獣

 鸚鵡をモチーフとしており、嘴の中から覗く仮面からは当人の秘めていた言葉が漏れる

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