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宇宙探検家~サンタが異世界の星に落ちて来た  作者: 霙霰雹霞霧靄露雫
中央部編
95/97

94 惑星『フガク』

結局は丸投げしたようなものだ



次の目的地は主要惑星の『フガク』だ


「キャプテン、惑星『フガク』へ到着しました」

「惑星の状態はどうなってる?」

「残念ですが壊滅的な損害が見受けられます、ですがステーションが生存しているようです、しかも複数確認出来ました」

「おおお、生き残った人々が居るのか、通信は繋がるか?」

「はい、先方に連絡を取ってみます」


「こちらはステーション『シバザクラ』、そちらの所属を教えてください」


「こちらは宇宙探検家の三太・黒須だ、そちらは惑星『フガク』の生き残りで間違いないだろうか?」


「間違いないですが、貴方達は何処でその情報を得たのでしょうか?、もしよろしければ教えて欲しいです」


「我々は壊滅状態だった惑星『レトックス』の生き残りから情報を得ました、彼等から何があったのか聞き、他の惑星の情報を得て現在はどうなっているのか調査の為に来ました」


「それは...他の惑星は無事だったのですか?」


「残念ながらほとんどの惑星は壊滅的な損害を受けていました、ただ、生き残った惑星も存在してました、惑星『レムサス』と『メタラート』は生き残りました」


「それは良かったです、我々にはもう時間があまり残されてはいなかったのです」


「ステーションの機能がもう持ちませんか?」


「はい、このステーションはまだ何とかなるのですが、他のステーション、特に『ヒナギク』と『カキツバタ』が動作不良を起こしてるそうなんです、彼等を助けて頂けないでしょうか?」


「分かりました、場所のデータと連絡をお願いします」


「分かりました、データはこちらになります」


「キャプテン、この惑星のステーションの位置情報を取得しました」

「よしっ、緊急性があるなら保護もしよう、エンプレスにも連絡しておいてくれ」

「了解しました」

「これより『ヒナギク』と『カキツバタ』へ向かって見ます、連絡の方宜しくお願いします」


「分かりました、お気をつけて下さい」


俺達は貰ったデータに乗っているステーションへと移動する


「キャプテン、あれが『ヒナギク』ですね、ソーラーパネルの開閉装置が故障してるようですね、あれでは十分な電力を取得できないでしょう、生命維持に必要な電力を得られるかも怪しい状態ですね」

「先方に確認後対処の仕方を考えよう」

「了解しました」


「よく来てくれた、話しはシバザクラから聞いている、もう電力に余裕が無いんだ、通信すら危うい状態になっている、頼む助けてくれ」


「了解した、間に合わせで電力の復旧から手を付ける、もうしばし待ってくれ」


「分かった、よろしく頼む」


電源さえ復旧すればすぐにどうにかなるような状態じゃないだろう

これで時間を稼ぎつつもう1つの危険状態のステーションを見に行くとしよう

修理ドローンによりソーラーパネルのジョイントが直り稼働するようになった

ついでに故障していたパネルも直しておく、これで電力問題は解決だろう


「助かった、電力が正常値へを戻ったよ、これで酸素供給システムも正常に稼働する」


「それでしばらくは持ちそうか?」


「ああ、不安はあるものの今すぐ危機に陥る事は無くなったよ」


「それなら俺達は『カキツバタ』の方へ向かわせてもらう、後々手助けしてくれる連中がやってくるので、今後の事についても話し合うと良いだろう」


「分かりました」


俺達はヒナギクを後にしてカキツバタへ向かった


「キャプテン、カキツバタへ到着しました、電源が落ちているようです、これは危険な状態です」

「外部から電力供給は可能か?」

「可能です」

「直ちに電力を供給城」

「了解しました」

「外部電力ケーブル接続、電力供給を開始します」


「こちらは宇宙探検家のサンタだ、応答せよ」


「こちらステーション『カキツバタ』助かった、先ほど電源が落ちて復旧できなかったんだ、このままでは全員死ぬしかなかった所だ」


「間に合って良かった、だが少し調べさせてもらうぞ、もし電源がこのまま復旧しないようなら、残念だがこのステーションは使用できないだろうからな」


「分かった、よろしく頼む」


ステーションをくまなくスキャンした所、電源であるリアクターが破損、修復は可能だがいつ壊れてもおかしくない状態だ、このまま放置は無理だろうからな、彼等は俺達が一時保護する事にしよう


「非常に残念だがこのステーションのリアクターは寿命だろうな、修復は可能だがいつ壊れるか分からない状態にしかならない、酔ってこのステーションを放棄する事を勧める、とりあえずは俺達が保護して今後の事については各ステーションとも話し合って欲しい」


「了解した、だがすぐにと言う訳にもいかない、このステーションに暮らしている人工は67人居るんだ」


「分かってる、引っ越し作業にも時間は必要だろうからな、移送船を出して引っ越し可能な者から順次引っ越してもらう事にしよう、その間の電力は俺達が保証する、食料なども提供するので安心して欲しい」


「それは助かる、住民に通達して直ちに引っ越し作業をしてもらう事にする」


「慌てなくても良いぞ、時間はあるしな、それに助っ人がもうすぐ到着するそうだしな」


「恩に着る」


住民たちの引っ越し作業は1日がかりになった

まぁ突然の引っ越しを言われたのだから大慌てなのは分かる

まぁ俺達が荷物の運搬用にドローンを貸し出したので作業は楽になっただろう


「サンタ殿、全員引っ越し完了しました」


「良し、ではまずはヒナギクへ一旦行くとしよう、あっちも電力の問題を抱えていたし、現状では芳しくなかったしな、何かあった時に対処がしやすいだろう」


「分かりました、指示に従います」


俺達は一旦ヒナギクまで戻って来た


「カキツバタは駄目だったようですね」


「残念ながらな、かなりの老朽化に加えてリアクターが故障、他にも耐久面でも不安があるし放棄するしか無いだろう」


「仕方ないですね、このヒナギクも何時まで持つか分かりませんしね」


「おっ!、どうやら助っ人が到着したようだ、これから色々と話し合いの場が設けられる事になると思う、自分たちの今後の生活を考え判断して欲しいと思う」


「分かりました」


ベーダー所属の宇宙船も到着し、これからについての話し合いの場が開かれる事となった

今回は保護したカキツバタの代表が居る事だしな、丸投げは出来ないな~

大人しく話し合いの場に参加する事にした


結果としては全ての住民がベーダーの国へ移住する事となった

ベーダーから嫌味を言われたが、俺だって何とかしてやりたいとは思うが、国を持ってる訳じゃないんだから無理な話だ、ここはベーダーに任せるしか手は無いな

俺の船に乗ってる住民もベーダーの用意した移民船へ移動した


「ベーダーの国は、非常に住みやすく豊かなので安心すると良いよ」


「ありがたい事です、この度は危ない所を助けて頂き、また移住先の紹介もしてくださり助かりました、ありがとうございます」


「いや良いよ、無事に助けられて何よりだったよ、これからは身の危険にさらされる事なく暮らせるから頑張ってくれ」


「はい、では失礼します」


カキツバタの代表のシュウジ・シンタニさんと別れた


さてと~

次の惑星へ向けて出発するかね~


「キャプテン、ベーダー殿から苦情が山のように届いてますよ」

「ええ~、だって仕方ないだろう?、見捨てるわけにもいかないし一番権力を持ってるのがベーダーなんだからさ~」

「確かにそうですけどね、まぁ返信には今度穴埋めすると返しておきましたよ」

「なんだと!、なんで勝手に!」

「仕方ないでしょう?、まだ他の惑星も調べる訳ですからね、移民が増える事も視野に入れておかないといけませんよ?」

「む~、確かにそうだな~、まぁ仕方ないか~」

「そうですよ、今度ルナルランドに行った時は色々と苦労してください」

「他人事だと思って~」

「私も出来るだけ協力はしますよ」

「ほんとだろうな?」

「勿論ですよ」

「なら良いか」


そんな事を話しながら俺達は次の惑星を目指して飛び立った


次話も巡って行くよ~


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