71 島巡り2
まだまだ島を巡るよ~
戦争の方は動きがあったみたいだけど...
しばし休憩を挟んだ
次の島の話し合いをするとしよう
皆それぞれ食べたい物を言っていく
アエラは相変わらずカレーが食べたいと言っている、貰った地図に確かに名物によるカレーを出す店がいくつも載っている、これは何処かで寄らないと駄目だろうな
話し合いの結果ルートはヒトーツ島、フタゴ島、シデ島の順に巡っていく予定だ
ヒトーツ島ではアワビが特産品だそうだ、フタゴ島はイカとタコでシデ島はナマコらしい
それじゃ島巡りを再開するとしよう~
まずはヒトーツ島だ、アワビはどうやって食べるのが美味しいんだろう?
入り口でお勧めを聞いたら派閥が3つあって驚いた
1つ目は磯焼き、アワビをそのまま直火で焼いて食べる
「素材そのままの味を生かしつつ豪快に食うのが旨いに決まってるじゃねぇか!」
2つ目は鉄板焼き、鉄板の上でステーキのように焼いて食べる
「美味しいアワビをさらに美味しく料理人の手で調理して食べるのが良いに決まってる!」
3つ目はアワビの刺し身、生のまま食べる
「熱を加えるなんて邪道!そのまま食べるのが一番だ!」
とこんな感じで入り口の担当者が派閥に分かれて議論をしている
つまりどれも甲乙付け難いって事だな、全部試せる店を教えてもらいそこへ行く事にした
『総合アワビセンター』
ここ飯屋だよね?、店の名前これで良いのか?、これだとアワビ製品を取り扱う店と間違えないか?
いや、イートインショップ的な事か?
まぁ入ってみよう
店の中はかなり広く3階建てになっている
1階はアワビ製品のお土産屋的な感じのようだ
2階以降がアワビ料理屋になっているな、早速行ってみよう
2階が食堂風で3階が個室になってるようだ
3階の8人部屋で食べるとしよう
「いらっしゃいませ~、7名様で宜しいですか?」
「はい、個室でお願いします」
「畏まりました~、ご案内しますのでどうぞ~」
3階の個室へ案内された
「お決まりになりましたらお呼びください~」
さぁ何を頼もうかね~
アエラは...カレーのようだな、分かっていたよ
ここは皆でシェアしあって食べるとしよう
磯焼き2人前
鉄板焼き2人前
刺し身2人前
カレーも2人前頼む事にした
「畏まりました~少々お待ちください~」
しばらくして料理が運ばれてきた
「それじゃ食べようか」
「「「「「「頂きます」」」」」」
アワビ料理はどれも美味しかった、カレーもすごく合うんだな~
アワビは堪能したから次の島へ行くとするか~
フタゴ島へ到着した
ここはイカとタコだからな、さっきの島よりも派閥争いが過激なんだそうだ
イカ派とタコ派に分かれて今も争っているんだとか
かなり昔は領土争いが酷かったらしい、お互い墨を吐いて塗られた地の自治権を主張する、と言う事が何十年も繰り返されていたんだそうだ、どっちも黒い墨で見分けがつくのか?
当時の事が記録されている歴史資料館が観光名所になっているそうだ
後で時間があったら寄ってみるかな
まぁまずは飯だ
料理屋『軟体生物』
....料理屋の名前としてどうなの?、評判の店らしいんだがな、入ってみるか
「いらっしゃいませ~、こちらへどうぞ~」
広めのスペースへ案内される
「ご注文が決まりましたらお呼びください~」
「皆は何にするか決まったか?、俺はイカタコの集いとイカ焼きとタコ飯にする」
「カレー戦争!」
「アエラは安定のカレー一択だな」
「イカリングと酢ダコとイカタコ丼にします」
「「私達も同じにします」」
「イカのから揚げとタコのアヒージョってのとパンにします」
「私はゲソ天と煮ダコとご飯にします」
「それじゃ注文するな~」
しばらく後料理が運ばれてきた、どれも美味しそうだ
イカタコの集いは刺し身盛り合わせだ、イカはトロっとしていて甘みもあり美味しい、タコは歯ごたえが良くすっきりした味で美味い
イカ焼きは醤油ベースのタレで焼かれていて香ばしく美味しいな
これらをタコ飯で食べるとまた美味い
ひとしきり食べた後は日が傾いて来たし一泊してから次の島へ行くとしよう
寝るにはまだ早いし歴史資料館ってのに行ってみるか
歴史資料館『飛沫繋がり』
名前の意味が分からんな、うん、そう言う事にしよう
資料館の中は領土争いがあった経緯だとか、使用された武器等が展示されているようだ
当時は墨に着色を施し色分けしていたみたいだ、これで陣地を塗って自治権を主張する争いが後を絶たなかったと書いてある
何時しか明確なルールが定められ不毛な争いからスポーツへと昇華されていったそうだ
今では1月に一回大会が開かれ島の予算の分配率を決めているんだそうだ
選手に選ばれる人はこの島では英雄扱いになるそうだ
中々に面白い歴史があるもんだな~
宿屋に戻り休む事にした
部屋割りはもめる事なくスムーズに決まった、あらかじめ決めていたようだな
翌朝は天候が少し荒れてきそうな感じの空模様だ
早めに次の島へ向けて出発しよう
次の島へ他取り付く前に天候が悪くなった、まだ大した事は無いが雨が降って来た
波も高くなってきたようだしもっと天候が悪くなる前に島へ行きたい
島がうっすらと見えてきた、だがここで天候がさらに悪化する
これは流石にまずそうだな、エコーホエールを呼び寄せて一時避難をしよう
「この嵐が過ぎ去るまでは一時待機だ」
「「「「「分かりました」」」」」
「キャプテン、ドローンからの情報が入りましたので報告します」
「戦争はどんな感じなんだ?」
「カーンライン国がほぼ制圧されたようです、8割がた魔族に制圧され事実上の滅亡と言っても良いかもしれません、別大陸の支配権を手に入れたとみて間違いないでしょう」
「はぁ、こうなると魔王ってやつの考え次第で今後の行動が変わりそうだな」
「引き続き魔王領を監視します」
「そっちは任せる」
2時間ほど足止めを受けたが嵐は過ぎ去ったようだ
「よ~し、天候も回復してきたし出発するぞ~」
「「「「「はい」」」」」
目的地のシデ島へ何とか到着した
「シデ島へようこそ、嵐が来てたが大丈夫だったか?」
「ああ、途中で迂回してな何とかなったよ、それでも雨風にやられて大変だったけどな」
「無事で何よりだな、もう嵐は過ぎ去ったからな、ゆっくりしていってくれ」
「ああ、そうさせてもらおう、美味しい料理屋は無いか?」
「この島にはいくつかあるぞ~、それぞれ違う料理法だからな、どこも美味いぞ」
「良いね~、場所と店の名前を教えてくれ」
「それならこれを見るのが一番だ、この島の地図で美味い店の紹介も載ってるぞ、1部持ってくと良い」
「ありがたく貰って行こう」
シデ島の地図を手に入れた!
地図を見てみる、特級厨師の店『梁山泊』☆3
なんかすごそうな店だ
創作料理ならこの店!『研究室』☆2
え?、食えるもの出してくれるのか不安になる店だ
煮て良し焼いて良し!『ナマコの本気』☆2
普通の名前の店は無いのかよ!
家庭風料理屋『下町屋』☆1
普通っぽい店があった、店名の後ろの☆は評価みたいだな、星が付いているのは名店の証みたいだ
まぁとりあえず梁山泊って所に行ってみたいな
皆に意見を聞いたら梁山泊で良いというので早速来てみた
店は独特の雰囲気のある建物だ、名前からして予想してたが想像通りの店だった
店に入りメニューを見てみる
ナマコの料理がずらっと並んでいるが、正直良く分からない、なので炒め物、煮物、焼き物、揚げ物、麺料理、焼き飯のジャンルで適当に頼んで皆で分けて食べる事にした
料理が運ばれてきてテーブルに所狭しと置かれる
どれも結構な量があるな、値段的にもそこそこ高いがビックリするほどでは無い
特に気に入ったのは、揚げナマコが乗った麺料理はピリッと辛くて美味しかった
それとナマコとキノコと野菜の炒め物も美味しかったな~
流石☆3の評価の店だな、時間的にもこの島で一泊して朝は別の店に行ってみようかな
宿屋へ戻り休む事にした
お休み~
次話から戦争関係に動くかも?




