67 未知の物質発見
惑星探索をしに行くぞ~
エンテラはクエテラ、シエテラ、ソエテラ氏族を追放処分としたそうだ
加えて被害があった氏族へ保証金を支払うと言う事で収まったようだ
早めに決着がついて良かった
始まりの氏族達から俺達に正式に惑星の調査と資源採取の許可が下りた
何より地上は彼等が生活できない場所、太陽光発電所がある近くでなければ自由にして良いとの事
「レブナント、地上の探索はどうなっている?」
「はいキャプテン、今の所新しい発見はありません、いくつかの山が存在してますがその全てが彼等の重要施設になってますからね、探索が出来ません」
「そうか、まぁこの惑星は広いし地上は俺達がほぼ貸し切り状態だ、のんびり行こうか」
「了解しました」
それからしばらくは何も新しい発見は無かった
だがやっと珍しい物が地中に埋まっているのを発見する
「かなり古い宇宙船の残骸らしき物が見つかったんだって?」
「はい、300年~400年以上前の物だと思われます、外部装甲に使われているのはチタニウム合金製、内部構造物に使われているのは強化アルミニウム合金製のようですね」
「何か残ってそうか?」
「流石に風化が激しくデータを得られるものはありませんね、ただ船体の凡その形状だけは記録しまた」
「どこかで似た形状の宇宙船が発見できればこいつの出所が分かるって事だな」
「そうです、例の連邦宇宙軍と言う存在もありますしね」
「時期的にも一致してるか?」
「そうだと思います、なのでこの船が連邦宇宙軍のレッセンドルフ共和国軍所属の船の可能性は高いですね、もうすこし状態が良ければもっと詳しく調べられたのですが」
「まぁかなり古い物だし仕方ないだろう、他には何も見つかってないか?」
「今の所は見つかってませんね、いくつか山はありますがほぼ荒野ですからね、地中に埋まっている可能性の方が高いでしょう、地中探索だと進捗がどうしても遅くなりますね」
「まぁ急ぐわけじゃないんだ、のんびり行こうぜ」
「了解しました」
さらに数日、今度はレアメタルが発見された、種類は多く無いがそれでもこの惑星では初の発見だった
ほとんどがチタニウムだが中には未知の物質も発見された
「未知の物質はどんな物だ?」
「我々にとっては特に必要ではないと思われますが、彼等モグルメン族にとってはありがたい物になると思います、紫外線を遮断できる物質ですね、さしずめウブライトとしましょうか、この物質を使用して家屋を作ればこの惑星の地表でも問題無く生活が出来るでしょう」
「確かに俺達には必要な物では無いが、彼等にとっては地上での生活圏を広げられる物質と言う事だな」
「そうです、採掘量は少ないですが太陽光発電所の建物に使用するくらいは取れそうです」
「それじゃある程度採掘して持って帰るか、この近くには彼等の集落は無いよな?」
「そうですね、一番近くても500キロ離れてますね、ここまで採掘しに来るのはかなり厳しいでしょう、仮に来れたとしても採算が合わないでしょうね」
「流石にこれだけの為にここまで来るのは無理だろうな、別の場所でも同様の物質が取れないか探してみてくれ」
「了解しました」
ある程度のウブライトを採掘していったん戻る事にした
コウテラにウブライトの説明をしたらとても驚かれたのと喜ばれた
何しろこれで地上での滞在期間が大幅に伸びる事になるからだ
数がまだ少ないが惑星全土を探索すればまた見つかるだろう
彼等も地下を採掘しているのだがウブライトは未だに見つかって無かったようだ
特殊な条件でもあるのかもしれない、例えば紫外線が強い場所で形成されるとかな
地上に近い所で見つかったしこの惑星にもホットスポットと呼ばれる場所は存在してると思う
ウブライトが見つかった場所もその一つだったんじゃないか?、後で紫外線量を計測して分かった事だ
あの場所は他の惑星表面より紫外線量が2倍ほど強かった、生物どころか物質にさえ影響のある線量だろうな、俺達じゃなければ人体に悪影響が出てた可能性さえある
採掘する気があるのならその辺の危険性はしっかりと配慮して欲しいと伝えておいた
コウテラの採掘担当者たちは震えあがっていた
流石に採掘しに行くには遠すぎる、近くに集落を作って中継させるにしても採算が合わなすぎる
なので俺達に助力をお願いしてきた
俺達が採掘してきても良いが、俺達が居なくなった後は手に入らなくなると言う事になる
それだと取り合いになる可能性もあるからな、ここは新技術と言う事で紫外線を遮断できる乗り物と防護服の技術を提供しよう、ウブライトを使用した地上運搬車と地上活動用防護服だ
俺達の方で試作品を作って提供する事にしよう、後は設計図を元に彼等に任せれば良いだろう
しばらくは俺達が採掘してくるので間に合うだろう
それからしばらくは惑星探索とウブライトの採掘をして過ごした
ウブライト以外の新しい発見は無かった、残念だ
だが採掘の方は大きな鉱床がいくつか見つかったので彼等に場所の情報を渡しておいた
自分達で採掘が出来るようになったら堀に行ってもらえば良いだろう
材料はもう十分な量を確保してあるんだし問題無いな
そうなるといよいよ俺達もこの惑星でのやるべき事も無くなったかな
「レブナント、ちなみにだが粘土層は無かったか?」
「残念ながらこの惑星には地下にしか粘土層はありませんね、地上に露出してる場所はありませんでした、さらに地価の粘土層もかなり深い所にあり種を植えるには不適合ですね」
「そうか、まぁ紫外線が強すぎて流石に厳しそうだもんな」
「実験してみたかったとは思いますけどね」
「出たよマッドサイエンティスト、神様から貰った物で安易に実験しようとするなよ」
「そうは言いますが試してみなければ使いどころの正確な判断が出来ませんよ?」
「そうだけど、この惑星ではそこまで困ってると言う訳でもないし実験しなくても良いだろう」
「まぁそうですね、今回は諦めましょう」
この惑星の表面に粘土層があったなら確実に種は植えられていただろうな
粘土層以外の条件はクリアされていたわけだからな
まぁ種は必要とされている惑星に飢えるのが一番良いだろう
惑星全土の探索にはまだ時間がかかる、まぁ休暇だと思ってのんびりする事にしよう
有意義な時間を嫁達と過ごし皆満足だ、勿論俺も満足だ
更に数日後、ほぼ惑星全土を探索し終わるかなと思った所で建物群が発見された
「どんなものが見つかったって?」
「かなり前のものですね、軽く1000年以上昔の物でしょう、埋まっていた為に風化は初期のものだけで済んでいますが、それでも朽ちていますから情報は得られないかもしれません」
「それでも一応は調べてみてくれ、この惑星の先住民だった者達の遺産だろうからな」
「建物自体はかなり脆く飛行型のドローン以外では小型のドローンでないと崩してしまいますね、この作業はかなり難しそうです」
「おそらくこの遺跡がこの惑星での最後の探索物になるだろう、慎重にやってくれ」
「了解しました」
遺跡の探索は思いのほか時間がかかっている
小型ドローンで慎重に土をどけ建物内部を探索していく、少しでも空間があれば飛行ドローンで中を調べちょっとずつ探索を進めていく、その繰り返しでかなりの時間が必要そうだ
途中で見つけた物は壊れてはいるが間違いなくテレビだと思われる物、調理器具であろう物、本だったであろう物、などが見つかっている
この遺跡は集合住宅的な感じの建物だったと思われる、同じ間取りの部屋が階層毎にいくつも存在しているようだったからな、所謂タワーマンションってやつだろう、階層が30以上あるみたいだしな
数日かけて調べた結果、タワーマンションであろうと結論が出た
暮らしていた人は俺達とさして変わりのない体形であったと思われる、1000年以上前には人種が暮らしていたんだろうな、時代的にはモグルメン族の祖先が800年前だからもしかすると交流があった可能性も否定できないが、今となっては確かめる術は無いな
うん、これでこの惑星の探索も終わりだろうからな
次の惑星に出発する準備をするとしよう
次話はクロノスへ出発するぞ~




