54 新兵器と未確認漂流物体
やべーもん出来た
あれはなんだ?
レブナントの指示でいくつかの新装備がグリューエンコンティネントに設置された
一番目を引くのは長さ250メートル、口径100センチの超巨大ミサイル発射管だな
1門だけ設置されている、例のブラックホール爆弾(BHB)の発射管だそうだ
他にも船の周囲には重力歪曲シールド発生器(GDSG)と言う物が付けられているそうだ
ますますマッドになっているような気がしないでもない....
オリーヴェからもこんな要請があった
これだけ鉱石があるので小型機を配備して欲しいとの事だった
確かに航宙母艦だし小型機があっても良いと思う
今の所敵対勢力とか宇宙怪獣とか出てきてないけどな
今後も出てこないとは限らないし備えておくのは良い事だろう
装備と方向性は俺が設定し、デザインはレブナントが担当した
タイプの違う小型機を2種類作る事にしよう、両方とも100機ずつ作っておくか
出来上がった2種類の小型機を見てオリーヴェはとても興奮していた
万能型の小型機は『フランメパンター』と名付けられた
黒い船体に赤い炎をあしらった物で、かなりかっこいいぞ
武装は40ミリレーザーキャノン2門
60ミリフォトンチャージキャノン1門
小型誘導ミサイル12発
リフレクトシールドとキネティックシールド装備だ
左右に幅を少し持たせ武装と防御と操作性のバランスが取れた船体だと思う
操縦は分隊ドローンが10機を制御するように作られている
もう1種の方は索敵範囲が広く最高速重視の制宙権を確保するのが一番の目的で作って見た
名称は『ガイストレオパルド』
武装は20ミリレーザーバルカン2門
小型電磁機雷20個
リフレクトシールドも装備してあるが気休め程度だ
速さを追求した為、やや細長く尖った感じの船体だ、鈍いシルバーの船体に黄色いラインが入っている
当然ながら防御力は無いに等しい
ここで俺はふと思う、俺も自分デザインの小型機を作りたいなと、いや待て、この際だ小型宇宙船を作ったらどうだろうか?、格納庫には20隻分空きがあり手付かずになっている、よしっ!
5隻ほどこっそり作っておこう
小型機で万能型と高速索敵型があるんだから後方支援型にしよう
長射程&高火力にしようかね~
名称は『ヴィアベルグリレ』
武装は80ミリチャージプラズマキャノン2門
小型ブラックホール爆弾発射管1門(SBHB10発)
長距離ミサイル100発
ありったけの武器を積み込んだために速度は捨てた
そして例のアレも積んでしまった
小型化するのは簡単だった、すでに完成してた物を小型化するだけだったからな
小型機に積むには無理があるが小型宇宙船なら積み込む事が出来る
だが実践運用する日が来ない事を祈ろう
う~む、こうなると実践運用する際に問題が一つ出てくるな~
ヴィアベルグリレは長距離攻撃に特化してるとはいえ、BHBとミサイルは有限だからな
補給がネックになる、だとすると、うん、補給艦を作ろう!
基本はハンマーヘッドをベースに各種補給に特化した中型宇宙船を作っておくとしよう
名称は『エコーホエール』
武装は10ミリレーザーバルカン2門
電磁阻害弾10発
リペアパーツも積んでいるし修理ドローンも4体搭載している
補給と応急修理位なら出来るだろう
かなりの鉱石を消費したが比較的手に入れやすい鉱石しか使ってないので作る事自体は難しくない
元々小型機は消耗する事を考えて作ってるから作りやすい素材で作るのが良い
小型宇宙船も替えが効く材料でしか作ってないからな
ただ補給艦だけ替えが効かないので大事に使いたい
グリューエンコンティネントに積めるだけ鉱石を積んでいく作業にしばらくの時間がかかった
レブナントは手に入れた鉱石を使って合金の研究に余念がない様子
オリーヴェは俺が密かに作っていた宇宙船を見つけて「ずるいのじゃずるいのじゃ」と大騒ぎしていた
オラクルからは他の惑星の状況が報告され、特に問題が発生してる場所が無いので安心した
鉱石の回収中はやる事が無いので嫁達と交流する時間にあてる事にした
途中からオリーヴェも「ずるいのじゃ」と言って加わってきた
そんな機能つけてないのに、アデリアか!、あいつ自分にある機能をオリーヴェにも付けやがったな!
まぁ俺としては拒む理由は無いし良いか
「キャプテン、未確認漂流物体を検知しました、至急ブリッジへ着て下さい」
「分かったすぐに行く」
レブナントが何か見つけたようだな
「レブナント、解析は可能か?」
「はい、今しがた解析結果が出ました、生体反応はありませんが微弱な信号を発信してました、信号のパターンから推測するに救難信号の類だと思われます、ただ我々の知っている信号周波数では無い為、未知の生命体がかかわっている可能性が高いです」
「ドローンを向かわせて詳しく調べてくれ」
「了解しました」
数分後現地へ着いたドローンからデータが送られてきた
「小型の宇宙船の残骸のようですね、外壁はチタニウム合金製、コックピットの半分と予備電源、それといくつかの部屋が強い衝撃で破壊された跡があります、壊れた船内に有機生命体の細胞片が残っています、採取して種族が特定できれば良いのですが、細胞組織が劣化してるようなので難しそうですね、コックピット内の機器から情報が取れないか試してみます」
「何か分かれば良いんだけどな」
「キャプテン、データはほとんどが破損してましたがいくつか分かった事があります、まず渡航記録の一部だけですが残ってました、破損により読み取り不可~コロニー『αーサイド1』出航~海賊の襲撃~緊急離脱&救難信号発信~機関部に被弾~亜空間潜航開始~海賊船の衝突~異常事態発生~船内に爆発を検知~通常空間へ移行~宇宙船爆発により大破~現在に至る、と言う状況だったようですね」
「コロニー『αーサイド1』って知らないよな?」
「そうですね、私のデータにもオリーヴェのデータにも存在してません、未知の世界の存在だったのでしょう、そう考えると非常に残念ですね」
「亜空間潜航って書いてあるもんな、俺達の技術じゃ再現は無理だろうな」
「そうですね」
「そして異常事態発生が決め手だろうな~」
「はぁ~、我々やオリーヴェと同じ現象でしょうね」
「宇宙船が無事だったらよかったんだけどな、ここまで破壊されてはほぼ何も残ってないよな?」
「後は宇宙船の乗組員の名簿数名と船に積まれていたであろう積荷の情報くらいですね」
「名簿はデータとして記録しておいてくれ、見つかるとは思わないが宇宙を漂流してるのを見つけたら弔うくらいはしてやろう、後一応聞くが何を積んでたんだ?」
「高エネルギー体『セメレントリオン』と言う物質ですね、残念ながら詳しい情報はありませんでした」
「なんだか危険な匂いのする物質だな、海賊に襲われたのもそれ目当てって事だろう?」
「おそらくはそうなのでしょう、でなければこの宇宙船を襲う理由が無いと思われますので、乗組員に関する可能性もゼロでは無いでしょうけどね」
「まぁどのみちこうなってはどうする事も出来ないだろうしな、細胞片からは何か分かったか?」
「こちらはキャプテン達とほぼ同じ成分が検出されましたので、おそらくは人もしくは人に近しい生命体だと思われます、大きさもコックピットのサイズから考えても同じくらいだと思われます」
「そうか、ものすごく残念だな、生き残りはこの状況じゃ考えにくいだろうな~」
「まぁ脱出ポッドで脱出していればあるいはと言う所でしょうが、生存の望みは薄いでしょうね」
「記録を見るに逃げ出す暇があったとは考えにくいもんな~、まぁせめて宇宙船の残骸はこの惑星に置いて墓標として弔っておこう」
「了解しました」
次話は次の惑星『ネメシス』へ行くよ




