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宇宙探検家~サンタが異世界の星に落ちて来た  作者: 霙霰雹霞霧靄露雫
惑星レイアー編
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4 病気の特効薬

薬師のババァこえ~

「ほぅええ度胸じゃのぅ」

ヒェッ!


現在薬師の家の中に居る

薬師と言うより本物の魔女の間違いでは無いだろうか?

とんがり帽子によれよれのローブ、曲がりくねったコブのある木の杖、しわくちゃな顔に尖った鼻

部屋を見れば天井から良く分からない植物や生物が吊るされている

人が丸々入りそうな大きな壺が火にかけられて中身がグツグツ言っている、色は形容しがたい色だ

まさにTHE MAJYOって感じじゃないか


「ちょいとお前さん、失礼なことを考えて無いか?ええ?どうなんだい?」


「イエ、メッソウモナイデス、ハイ」


「全く最近の若いもんは礼儀ってもんを知らないねぇ、あたしゃポピトアってもんだよ、それで白甘の実を持って来たって聞いたんだが?」


「はい、こちらです数はいくつ必要でしょうか?」


「ふんっ数は5つばかり寄こしな、それで足りなきゃ追加を頼むがまぁ大丈夫さね、あたしゃが失敗するなんてへまをやらかすもんか、病人の為にも失敗なんざ許されないんだよ、薬が完成するまでは2時間ほどかかるからもうあんたらは帰って良いよ」


「ポピトアさん後はお任せします、病気の皆を頼みます」


「ああ、まかせんしゃい、必ず薬を完成させるからね、安心おし」


ポルテちゃんの案内で長老の家に行く事になった

今回の事を報告するそうだ

「ポルテちゃんいらっしゃい、さぁ入って」

40台の女性が出てきてポルテと俺を案内してくれた

「良く無事に戻ったの~ブラックドックが出たと聞いた時は気が気じゃなかったぞい、しかもそちらの男性が退治してくれたそうじゃないか、集落の仲間の窮地を救ってくれて感謝するぞい、わしはこの集落サイリンの長老をしておるガンダリングと言う者じゃ、よろしく頼むのぅ」


「初めまして、偶然近くを通りかかった三太・黒須と言います、よろしくおねがいします」


「そうじゃ、白甘の実も提供してくれたそうじゃないか、今この集落では流行り病が広がっていてのぅ、命の危険がある者も少なからず居るんじゃよ、白甘の実から薬が作れなければ確実に命を落としておったはずじゃ、重ね重ね感謝するぞい」

深々と頭を下げるガンダリングさん、何とか友好的な関係が築けそうで良かった

「これからサンタ殿はどうする予定なんじゃ?」


「それなんですが実は俺はこの近くで迷子になりましてね、遠い所から来ていて帰るあても無くなり川を下れば人里に出れるのではと思ってた所、ポルテちゃんがブラックドックに襲われてる場面に出くわしたんですよ、しかも荷物があちこちに散らばったようなんですよ、それの回収もしたいのでこの近くに拠点を作って活動しようかと思っています」


「外じゃ危険じゃろう、この集落の恩人じゃしこの集落で過ごしてはどうかの?」


「宜しいんですか?それでしたら願っても無いですよ」


「そうじゃのぅ、空いてる土地はあるでの、そこに住居を建ててはどうかの?勿論タダで差し上げるでのぅ好きに使ってええぞ」


「おおお、それはありがたいです、そうだお尋ねしたい事があったんだ、大きさは色々あるんですが変わった開け方の分からない箱の様な物を見かけてませんか?先ほど無くしたと言った俺の荷物なんですよ」


「ふうむ、わしは見とらんが皆に聞いてみるかのぅ、しばし待ってくれんかの」


「あっ急ぎじゃないんで聞いといて貰えれば良いですよ、俺以外には開けられない作りになってますから、それよりも開いている土地を見せて貰っても良いですか?」


「おおそうじゃの、場所はポルテの家の隣じゃしポルテに案内して貰うとええ、家の建材などは役場に申請しとくでの」


「ありがとうございます、ポルテちゃん案内お願いしても良いかな?」


「はい!任せてください、ついでにおかあさんと妹にも紹介しますね、それじゃ早速行きましょう~」

長老宅を後にしてポルテちゃんの家に向かった

「着きました~ここがあたしの家です!良い家でしょう~」

ケモ耳がピコピコ、ケモ尻尾がブンブン揺れている、もふりたい

「立派な家だね~俺が貰った土地はどれくらいなんだ?」


「それはこっちです、ほら、ここの開けた場所の事です、そこそこの広さでしょ」


「おお、中々の広さがあるじゃないか、実にありがたい、後で見取り図を作成しよう」


「えっ!サンタさん家の設計出来るんですか?」


「ああまぁ簡単なやつなら出来るぞ、材料は役場で用意してくれるそうだから後で取りに行ってくるかな」


「じゃあまずはおかあさんと妹に紹介しますね」


「ポルテお帰り!無事でよかったわ、門番のサラディーさんから魔物に襲われたって聞いたから心配したのよ、何処もケガしてない?」


「うん、大丈夫、この人、サンタさんがブラックドックに襲われてるあたしを助けてくれたの」


「まぁポルテが危険な時に助けて下さってありがとうございます、たいしたものは無いですがゆっくりしていって下さいな」


「サンタさんこっちです、この部屋に妹が居るんです、流行り病で倒れて寝てるんです、今は症状も無く眠ってるみたい、だからこそ薬の材料がどうしても欲しかったの、白甘の実を分けてくれてありがとう」


「そうだったんだ、病気は重傷だと命の危険もあるって言ってたけど、妹さんは大丈夫なの?」


「かなり重症らしいんです、でもポピトアさんが薬を作ってくれるから必ず治ります」


「あのばあさんなら薬をちゃんと作るだろう、そんな気がする」


「ああ、ポピトアさんの事そんな風に言うなんて後で報告しちゃおうっと」


「ちょっと待て、それは何かやばそうだから勘弁してくれ、な!」


「どうしよっかな~何か美味しい物でも奢って下さい、それで手を打ちます」


「分かったそれで良いよ」

(口は禍の元とはよく言ったものですね、キャプテン)

(他人事だと思ってこのやろう)

(ですが集落に無事拠点が構えられそうで良かったです、今回は実にスムーズに事が運びましたね~)

(ああ、実にありがたかったよ)

さてと役場に行く前に拠点の見取り図を作っちゃうか

(レブナント、拠点用の見取り図を作ってくれ、2階建ての2LDKで頼む、なるべく簡素に作ってくれ)

(了解しました....完成しました、この様な感じでどうですか?)

(良いね~これで作るとしよう、役場に材料取りに行ってくる)

それから役場に行き建材を必要数受け取り運んで貰った

建築は心得があるって言って俺一人で作業する事にして貰った

加工道具もあるしタクティカルスーツのパワーがあれば一人でも楽にできる

見取り図をスーツのメモリーにフィードバックさせて支柱の設置場所の加工から着手した

ここは集落でも端の方なので人があまり来ないし建築作業はシートで覆い見えないようにしておいた

地面を掘って埋めるだけじゃ心許ないので、石材で強度を上げる加工を施した

道具で次々に建材を加工し組み合わせて行く

流石タクティカルスーツのパワーが常人では不可能も可能にしてしまう

あまり音を立てず速やかに建設していこう、一度に全部やったら目立つだろうから基礎工事と棟上げまでにしておこう、これでも十分異常だとは思うがシートで隠してあるので誤魔化せるだろう

少ししたらポピトアさんが薬を持ってやって来ていた、妹さんに飲ませたらしいがどうやら容体があまり良くならなかったそうだ、ポルテちゃんと母親は沈痛な顔になっていて居た堪れない気持ちになった

もしかしたら俺の持つ薬なら治せるかもしれない、いざと言う時は使ってあげようと思う

しばらくしてポルテちゃんが夕食を作ったので一緒に食べようと誘ってくれた、実にありがたい

夕食をご馳走になり建築状況を聞かれたので、まだ基礎とちょっとしか出来て無いと言っておいた

家がまだ無いなら今日はうちに泊まると良いとポルテちゃんの母親が提案してくれたので、ご厄介になる事にした


深夜遅くに事態が急変した

母親はポピトアさんを呼びに行くと言って出て行った

妹さんが呼吸困難に陥り危険な状況になった、俺はすぐに持っていた薬を飲ませる事にした

妹さんは薬を何とか飲み落ち着いたようだ、スキャンしたところ病気は完治してるようだ、肉体的精神的に疲弊してるのでゆっくり休ませ食事をとれば元気になるだろう

「サンタさん何をしたの?さっきの薬は何?」


「ああ、実は俺も独自の薬を持っていたんだけど、効果の程が分からなかったから躊躇ったんだが、妹さんの容態が危険だったから強引に飲ませた、綺麗な水と白甘の実とトゲトゲの草を混ぜた薬なんだ、俺の知識では大丈夫なんだけど使ったことが無くてね、イチかバチかみたいになってごめん」


「ううん、良いのカリンの容態が安定したみたいだし、何より顔色が良くなったように見える、病気が治ってるみたい、貴重な薬をカリンの為に使ってくれてありがとう」


「そういや妹さんの名前はカリンちゃんって言うんだ」


「あっそういえば紹介するって言って名前を教えてませんでした、ごめんなさい」

そこへ母親がポピトアさんを連れて戻って来た

「ポピトアさん、娘をお願いします!」


「どうなるか分からんが見てみるよ、これは?どうなってるんだい?ポルテ、小僧いったい何をしたんだい?」


「それはですね、俺が持ってた独自の薬を使わせて貰いました、効果は見ての通り病気は治ってると思います、詳しくはポピトアさんが調べてみてください」


「分かった、見せて貰うとしよう....ふむ、間違いなく病気が完治しとる、カリンはもう大丈夫じゃ、安心おし、さて小僧、その薬はまだあるのかえ?」


「はい、これですよ、どうぞ差し上げますので調べてみて下さい」


「ふんっ良いのか貴重な薬じゃろう?わしにタダで寄こすなんて」


「貴重ですが貴方には必要な物でしょう?今後何かあった時に役立てて下さい」


「良かろう、貸しにしとくでな、何か困った事があったら言うがええ、わたしゃこれで失礼するよ」

ポピトアさんは帰っていった

とりあえずの窮地は脱した、母親はそのままカリンちゃんの看病をするそうだ

後は母親に任せて俺は休ませてもらう事にした


カリンちゃん完治で一安心

ヒロインの好感度アップ


一部表現におかしな所があったので修正しました

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