1話 勇者召喚
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俺たちは気付いたら城の中に居た。
なぜ城だと分かったかと言うと兵士がいて冠をかぶっているおっさんが居たからだ。
今時冠かぶってる王様なんてなかなかいないだろう。
そんだ事を考えているとクラスの男子の1人が
「ここはどこだよ!」
と叫んだ。
1人の男子が言い始めた事により他の奴等も
「ここはどこだ!」
「どこに連れてきたんだ!」
などと言い出した。
そんな事を言っていると冠をかぶっているおっさんが
「静まれ!」
と言った。
その一声でクラスの騒いでた奴等も黙った。
「ここは何処か、などという疑問もあるだろうが今から説明させていただく。"勇者様方,,」
そう言っておっさんは側にいた女の子に合図した。
「それでは…私イリアが勇者様方にご説明させていただきます」
そうイリアという少女は言った。
聞けばイリアはこの国の王女らしい。
その辺は置いておいて本題に入った。
「まず一つ目にここは何処か、という質問です、ここはイリシア王国という国の王都です」
「そして二つ目ーーー
そう言ってまずこちらの疑問に全て答えてからイリアは覚悟を決めた様な顔をした。
「貴方方にはこの世界にいる9の魔王を倒していただきたいのです」
その言葉を聞いた瞬間クラスメンバーがざわついた。
俺自身も驚いていたところに幹太と楓が話しかけてきた。
「魔王って9人もいるのか…」
「いや驚くとこそこじゃないでしょ!?9人じゃなくて魔王ってところに驚きなさいよ!」
「何二人で漫才してんだよ」
と俺が突っ込んでいるとイリアが
「いきなりの事で戸惑われると思いますがどうか力を貸してください!貴方達の力がないとこの世界は滅びてしまうのです!」
それを聞いてクラスメンバーが更にざわつき始めた。
それもそうだろういくら説明をされたとは言えいきなり異世界に来て魔王を倒してくれなんてそう簡単にはい
なんて言えないだろう。
そんな中クラスの中で見た目は不良だが実はいい奴で有名な木村 浩二が
「おい!その魔王?っ奴を倒して俺たちに何の得がある?死ぬかもしれない事をお願いします、はいどうぞってわけにはいかねぇんだよ!」
言葉遣いは確かに悪いが言ってる事はもっともだし声を荒げているのもクラスメンバーの為だろう。
そんな正論を言われてイリアが泣き出してしまった。
それを見てある1人の男子が声を荒げた
「おい!木村!そこまで言う事ないだろ!」
と声を荒げたのはクラスの中心的人物である青山 勇太である。
勇太は優しく、弱いものを守ろうとする。
今回は浩二がイリアに強く言ったのが許せなかったのだろう。
そして浩二は声を荒げた勇太に反論した
「じゃあお前はこんな得体の知れない奴らと仲良くするっていうんか?」
「それは今から知っていけばいいだろ!それに俺たちがやらないとこの世界は滅びてしまうかも知れないんだぞ!?」
「何?じゃあテメェはこんな勝手に自分たちのためだけに呼び出した奴らのために大事な人を無くしてまで今来たばかりの特に思い出もない世界を守るっていうんか!?」
正論にさらに正論を重ねた浩二に流石の勇太も言い返せないようで
「うっ…」
そんな勇太に浩二はさらに追い討ちをかける
「そんなに助けたいなら勝手にやれや!でもな!テメェの価値観を人に押し付けるんじゃねぇよ!」
このやり取りを聞いてクラスメンバーは
「なぁ、イリアって子かわいそうじゃないか?」
「そう?勝手に呼び出したくせに命をかけてこの世界救ってくださいでしょ?自分たちのことしか考えてない奴よ?」
という声や
「俺は浩二の言ってる事は正しいと思う」
「俺もそう思うわ」
という意見が大半なのだが一部には
「異世界かーあのまま地球にいても特に楽しみもない人生送ってたと思うし俺は世界を救うぜ」
「まだ救えるかはわからんだろ…けど意見は同じだな」
という意見もある。
そして幹太がある事をイリアに聞いた
「イリアさん、ちなみに今断ったら元の世界帰れる?」
そう聞くとイリアは言いずらそうな顔をして
「それが…魔王と倒していただかないと帰れないんです…」
それを聞いてクラスメンバー全員が今までで一番ざわめいた。
※
それから1時間ほどした後に俺は城から出ていた。
追い出されたのだ。
何故かって?理由は簡単、皆が勇者の称号を持っているのに俺はもっていなかった。
幹太や楓、浩二、勇太とその他もろもろも王様に反対してくれたがあいつは聞く耳を持たなかった。
別に自分の事が大事だから怒っているんじゃない彼奴は彼奴達の命を消耗品のように使いやがるらしいしな。
まぁ、あんな奴の事なんか忘れよう。
ちなみに遅くなったが俺のステータスを見せようと思う。
【神楽 潤】
【Lv1】
【HP】 1200/1200
【MP】 3600/3600
【攻撃力】 120
【防御力】 120
【魔攻撃】 300
【魔防御】 300
【俊敏力】 130
【 運 】 500
【魅 力】 75
【ユニークスキル】
【創造Lv--】
【レアスキル】
【ノーマルスキル】
【称号】
【勇者召喚されし者】【観察者】
Lv1のステータスは基本的にレベル×100らしい。
成長率は人によって様々だが1Lv上がるごとに10ぐらいはいくら才能がない人でも上がるという
【創造】
あらゆるスキルを創る事ができる。
そしてこのスキル創造っていうのが凄いんだわ。
これ強いんじゃね?
よし俺はこのスキルがあれば1人でもやっていける。
強くなったらあいつらに会いに行こう、そう決心しながら王都の中央区に向かって歩いて行った。
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