表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖精さんと海の見える街  作者: 大空 ヤング
1/1

妖精からのおたより

初投稿作品です

ファンタジー要素が少しづつ入ってる

作品です。

近代の西洋をイメージして書きました

どうぞ楽しんでください。

 突然だけど僕の名前はアル。

 シャボン玉の妖精なんだ。

 シャボン玉の妖精ってなんだいって?

 んーなんだろ。

 よくわからないなぁ。

 でも僕たちは自分の作ったシャボン玉に乗ることができます!

 僕の夢は大きなシャボン玉に乗って旅をすることです。

 そして色んな景色を見て見たい。

 とくに海を見て見たいです。

 すごい大きいと僕の先輩は言っていました。

 でも僕はまだ上手くシャボン玉を作れなくて

 まだ旅に出ることができません。

 これを読んでいるあなたへ、

 あなたは海を知っていますか?

 海はどんなところでしょう、

 良かったらお返事ください。

 待ってます。 シャボン島 6-103



 この手紙を拾ってまず思ったことがある。

 妖精の世界にも住所はあるんだ…

「アルー!どうしたの?」

 海の見える街。

 そう名高い街に住むアルフォンスことアルは海岸で拾った手紙を読んでいた。

「ちょっとアル!無視!?」

 横でうるさいのは幼馴染のミラ。

 ミランダでミラ。

「え、なにこれ、ツルツル!」

 ミラは僕から手紙を取り上げるとその手触りに驚く。

 確かにすごい高級そうな手触りだった。

「んー、子供が描いたのかなー?

 それにしては字が綺麗」

 ミラはまじまじと手紙を見つめる。

「本当に妖精かもよ?」

 そう呟いたアルに

 ミラはないでしょーと笑った。

「でも、これすごいねアルと名前一緒じゃん

 まさかアルがこれを…?」

「そんなのあるわけないだろ」

 そう言うとニヤニヤしながらこっちを見るミラから手紙を取り返す。

「あ、しまうんだ」

「まぁなんとなく」

 手紙を大事にたたむとバッグに入れ

 立ち上がる。

 ミラも続いて

 2人はちょっとぎこちなく砂浜を歩く。

 砂浜の先には港があり、

 そこには大きな船が止まっていた。

「ねぇ、アルは海を見ることができるのかな?」

 ミラはボソッとそう呟いた。

 一瞬なにを言ってるのかわからなかったが、

 手紙のことだとすぐに気づいた。

「え、ミラ信じたの?」

「な訳ないじゃん!もしも話だよ!」

 全力で否定するミラの顔は少し赤くなっていた。

「きっと見れるんじゃないかな」

 そう答えた僕にミラは「なんで」と聞く。

「んー必死に練習してるから」

「なによそれ」

 ミラは笑いながら僕の背中を叩く。

 叩くその手は次第に僕のシャツの裾を静かに引っ張った。

「ねぇ、本当に行っちゃうの?」

 そうミラは呟いた。

 僕はこれから親の都合で遠い国に旅立つ。

 あの船に乗って。

 きっと一度旅立ってしまうと、ここへ帰ってくるのは難しい。

 2人は黙って立ち止まる。

「手紙を書くよ」

 僕はそう言った。

「妖精さんに?」

 そう言うミラに僕は笑った。

「違うよ君にだ

 手紙は万国共通だ

 向こうからでもきっと届く」

 ミラはこっちをじっと見る。

 その目尻には涙があった。

「妖精さんからも届いたもんね」

 そうミラは笑いながら答えた。

 2人は再び歩き始める。

「僕の行く国では、海がないらしいんだ

 もしかしたら妖精さんにも会えるかも知れない」

「本当?そしたらそのことも手紙に書いてね」

「あぁ、約束する」

「約束ね」

 船にたどり着くアルは両親と合流する。

 船のテラスから顔を出しミラの顔を見る。

 ミラは悲しそうに笑いながら手を振っていた。

 アルは思わず叫び出していた。

「ミラ!あのねこの街に帰ってくるのはきっと難しいけど、絶対じゃないんだ!

 だから妖精さんだって絶対じゃないし、

 えっと、なにが言いたいかっていうと

 僕はいつかこの街に帰ってくるから!そしたら!」

 その後の言葉は汽笛に掻き消された。

 ミラには伝わっただろうか。

 船は出航する。

 アルはミラへ手を振るけど、

 ミラは泣いてしまってこっちを見ていなかった

 それが悲しくて僕も泣いてしまった。

 カバンから手紙を取り出す。

 海はどんなところでしょう

 その言葉にアルは今までの思い出を精一杯詰め込んでこう呟いた

「海は素敵なところだよ」




 拝啓アルへ

 どうもあなたの思いびとミラです。

 君が旅立ってから数年が経ちますね。

 君が旅立って君は薄情なやつだとわかりました。

 私がこんなに手紙を出しているのに。

 年に一回しか返さないとはどういうことでしょう。

 もう少し幼馴染を労ってください。

 そういえば妖精さんとは出会えましたか?

 出会えてないでしょ!そうでしょ!

 きっとそうなんです。

 なんでそんなことを聞くかって?

 実はね

 ななななんと妖精さん今私の隣にいるのです!

 でも君は信じないんだろうなぁ!

 でも事実なの

 とっても可愛いのよ!

 ここに書くと長くなるから省略するけど

 こちらは楽しくやっています

 なので、アル早く帰ってきてね!

 何年でも待ってます。

 絶対なんてないってわかったから。

 じゃあまたね。


 早く手紙返しなさいよ! ミラより


拝読ありがとうございます。

どうだったでしょうか

ここから2人の物語が始まっていく予定です。

まずは妖精さんを出すところからですが。

良ければみなさんこれから

アルとミラの物語に付き合ってやってください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ