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契約悪魔と魔法使い  作者: 高橋響
番外編
82/126

第81話 「師匠」

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特級魔法解説

・硬化魔法→ヴァニラ・エルビアの特級魔法。

自らの体を硬化させる魔法。

ダイヤモンド程度の硬さまで硬化可能。


・風魔法→茅ヶ崎シャーロット愛梨/ヴィネの特級魔法。

風を起こす魔法。

風を利用し空を飛ぶこともできる。

「ふう、原稿上がりの一服は最高ね」

「お前タバコなんて吸ってたのか?」

「4年くらい前からね。どうしたのこんな朝早く」

「なあに、ゆっくり話そうと思っての。それに……今日が今生の別れになるやもしれんしな」

「そうならないと良いんだけど」

「感謝するぞベルフェゴール。あいつにとって良い経験になった」

「まあ、私も久しぶりに楽しかったわ」

「のうベルフェゴール、お前魔法省に来んか? お前の知識と腕は役立つと思うのじゃが」

「やめとく。やっぱり人間は好きになれないし、技術部門ならアルマロスがいるんでしょ?」

「まあの。しかしあいつとはどうにも折り合いが悪くてな」

「あなたらしいわね。さて、そろそろ朝食の準備をしましょうか」

「ああ」



 瞬く間に時間は過ぎて、もう年が明けてしまった。

 明日から学校だ。


「世話になったな」

「いいえ」


 そう、今日でベルフェゴールとお別れだ。

 この修行を受けてくれたことには感謝の気持ちしかない。


「お礼といっちゃなんだけど、あんたの描いてる漫画買わせてもらうよ」

「そう、それじゃあ感想待ってるわ。今連載中のは27巻まで出てるから」


 互いに笑みを交わす。


「そろそろ行くぞ」

「おう」


 時刻は既に昼だ。

 早めに帰って明日の学校の準備をしなければならない。


「元気でね」

「ああ、ありがとな……師匠!!」


 俺の言葉に面を食らったような表情になる。

 その後すぐに笑顔に戻り、人差し指と中指を立てた。



 帰りの新幹線、俺はすぐに眠ってしまった。

 キツい修行だったが、確実にレベルアップはできたし、何よりも明日が楽しみだった。

 ようやくみんなと会えるから。





 2人が帰るのを見送ったすぐ後のこと。


「さあて、さっそく昨日のアニメの感想をブログに更新しないと――と、その前に」


 家に入ろうとするベルフェゴールは足取りを止める。

 その眼にとある人物を捉えたためだ。



「久しぶりじゃない」

「……いつ以来だっけ?」



「もう600年くらいは会ってなかったはずよ、アスタロト」


 木陰から姿を現したのはアスタロトであった。


「2人がいなくなったのを確認してから転送してくるとは、初めからここの場所が割れてたということね」


 喋りながらも周囲に目を配る。

 周りには仲間と思しき人物は見当たらない。


「一体何の用?」

「……ベルフェゴール、私達の仲間になって」


 緊迫感が2人を包む。

 鳥が一気に飛び立っていくほどだ。


「断る、と言ったら?」

「……分かった」

「はい?」



 思わず素っ頓狂な声が出てしまった。

 予想していなかった返答だったからだ。


「あなた、私を連れてくるように言われてるんじゃないの?」

「……私にはどうだっていいこと。じゃあね」


 そう言い残しアスタロトは翼を広げ飛び立っていった。

 周囲には黒い羽根が落ちている。



「何を考えてるの……?」





 3学期初日、まだまだ寒さが残る朝をいつものルートで登校していた。

 今日はすぐに終わるからまだいいが、学校自体は面倒でしょうがない。


「さあて、終わったらベルフェゴールの漫画でも買いに行くか」


 重い体を何とか動かして学校へ向かう。







「櫻津君」


 俺を呼ぶ声に反応し、すぐさま振り返る。


「おかえり……!」


 そこには久しぶりに会うみんなの姿があった。


「よう」


 ふと気付くと笑顔になっていた。

 みんなの姿を見たから。




「ただいま!」


閲覧ありがとうございます。



最終章が間近なので、ちょっとした企画をやってみようと思います。

本作のキャラの中で“メインの話が見たい”というキャラがいましたら、感想に書き込んでください。短編で外伝的なものを描いてみようと思います。(来ると良いなあ……)

みなさまのご意見お待ちしております(^O^)


感想、評価、レビュー、ブクマ大歓迎です。

次回もよろしくお願いしますm(__)m

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