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閑話 あなたがくれた今日

本日二度目の更新です

 温かい。すぐ隣にいるナギさんの温かさを今私は感じている。

 もっと温かさを感じていたい。ナギさんの傍にいたい。けれどそれは叶いませんでした。

 ナギさんが動き出しました。きっと起きてしまったんです。私は離れたくなくてついナギさんを抱きしめている手と足に力を入れてしまいました。

 ナギさんは引きはがそうと私の腕を動かそうとしていますが力は入っていません。きっと私を起こしたくないのです。優しいナギさん。大好きです。

 離れたくない。でも、ああ……優しいナギさんをこれ以上引き留めるのは心苦しいです。せめて後一時間ほど……。

 そんな思いも虚しくナギさんは力を入れて私の手足を引きはがしてしまいました。残念です。

 ナギさんが離れて行ってしまいます。私は重い瞼を開けてナギさんの姿を確認しようとしました。

 閉められている窓の隙間から日が差し込みナギさんの影だけが見えます。

 ナギさんはベッドから降りると窓の方へ行き窓の戸をゆっくりと開けました。太陽の光がナギさんを照らし、部屋の中も明るくなりました。

 光の中にいるナギさんに向かって嬉しさと感謝と大好きな気持ちを目一杯籠めて……。


「おはようございます」


 今日は私の十歳の誕生日。ナギさんのおかげでずっと諦めていた今日を迎える事が出来ました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] フェアチャイルドが死ななくて本当に良かった……
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