敗北勇者?
闇を操る力
それは、回復、創造、攻撃、防御すべてを備える魔法のような力であるが、火でも水でも例外魔法でもない魔法ではない特別な力。
だが、名前の通り、誰も魔王自身すら詳細にわかっていない力。
そして、魔王という存在を象徴するような力でもあった。
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まず、正座をした。
リズに怒られるときの伝統だ。リズは、まだ魔力切れも回復していないだろうに怒りを越え、これで死ねるんじゃないかと思うほどの殺気を孕んだ目で見ながら
怒気を孕んだ声で聞いてくる。
「なんだその姿は!」
勇者の身体になっていることだろう。それを聞いてくることはわかっていた。だが、そんなことわからないので、
「わからない」と答える。
殴られた。質問に答えても答えなくても殴られるこれも伝統だ。そして、舌打ちをしてまた聞いてくる。
「なぜ最初からあれを見せなかった。」リズは、漂っている闇を指差しながら言う。
その答えは、闇を操ることが日常的すぎて忘れていた、だ。
完全に魂が肉体に定着していないから使いにくいというのもあったが、使いにくいだけだ。正直に「忘れていた」なんて言ったら、もっと怒るかもしれない。
どう答えるか少し考えるとまた殴られた。さっきより強い。
「早く答えろ!」
脊髄反射ですぐ答える。
「肉体に魂が定着していなくて、まだあの時は操れなかったのだ。」
少し誇張したが、嘘は言っていない、はずだ。すると、またまた殴られた。
「嘘を言うな!」
なぜかバレた。もう、しかたないので本当のことを言う。
「忘れていたんだ。」そして、また殴られた。
だが、この答えでもっと怒る様子はなさそうだ。なら、もう安心だ。いつもぐらい2発殴ってこの伝統は終わる。そして、もういつもより2発も多く殴られているのだ。もう終わりだろう。
正座をやめ、立とうとするとリズは殺気を強める。すると、勇者の身体は自然とまた正座の姿勢に戻ってしまう。
だが、我は高を括っていたのだ、魔王が勇者になっているこの異常事態で過去のことを掘り返してくるわけないと
そして、リズは、魔王が絶対に答えたくないことを聞いてくる。
「なんで、私のこと魔王領の端まで飛ばした?」と
ちなみに、勇者が戦ってきた怪物は全部、闇で作り出したものです。




