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スペアの聖女

シャルと呼ばれる、スペアの聖女は、魔都までの道を馬車で移動していた。


なぜこんなことに、


シャルはここ二日を思い返しながら、どうにか逃げる方法を探すのだった。


二日前、魔都を侵略しに行った総帥と呼ばれる男が帰ってきた。


その男は、聖国を代表する指揮官であり、これまで負けたことなどなかった。


そんな男が四騎士の首を持ち帰ってきたのが全ての始まりだった。


そこからの対応は、困難を極めたらしいが、最終的に勇者の捜索に力を入れることと同時にフルアーマーの要求に応えることが決まった。


他にも諸々あったらしいが、スペアの聖女であるシャルには、これくらいしか聞かされていない。


そもそも、表の聖女が行けばいいと思ったが、表の聖女が死ねば、確実に聖国は、終わってしまうのだ。


まあ、スペアの聖女として生きて数十年、スペアという時点でろくでもない死に方をするのは分かっていたが、魔王に殺されるのは予想外だった。


すると、馬車が止まる。魔都近くに着いたらしい。


そして、馬車の外から出ると、そこには、何かが飛んでくるのが見えた。


そして、その何かは目の前で止まる。そして、そこにいたのは、魔王だった。


正確には、フルアーマーで顔すら見えないし、シャルは魔王の姿すら見たことがないが、それは魔王だった。


そこからの記憶はもうない。


おぼろげながら、魔力瓶というバカみたいに希少なものをバカみたいな量使って魔法を使いまくり、なぜか後ろの護衛の人が突然吐いたり、なんか色々したような気がするが、終わった時には、もう馬車の中だった。


帰る時に「もうお前は死んでいる。」なんて言われてもおかしくなかったが、シャルは、まだ生きていることに感謝するのだった。





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