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最後の一枚
「…………ふぅ」
ある平日の放課後。
そう、深く瞑想しながら精神統一をする。そんな僕の前には、もうお馴染みの抽選機。そして――
「――よう、兄ちゃん。今日も来てくれたんだな」
そう、いつもながらの快活な笑顔で話すお馴染みのおじさん。だけど、今日はいつもよりいっそう明るく……そして、何処か寂しそうにも見えて――
……いや、でも今は気にしてる場合じゃないか。僕だって、何としても今日は引き当てなきゃならないわけだし。今日は……今日こそは、絶対に――
「――あちゃー、残念だったな兄ちゃん」
それから、数分経て。
そう、朗らかに笑いつつティッシュを差し出すおじさん。僕は感謝を告げつつも、内心は緊張に押し潰されそうで。
……まずい、あと一回――正真正銘、これが最後の一回で。と言うのも、僕の手持ちはあと一枚。そして――今日がこの抽選会、最後の日だから。
震える手で、最後の一枚を手渡す。そして、更に震える手で抽選機のレバーを回す。……どうか、どうか奇跡よ――
――コロン。
「…………え」




