表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
福引きとプレゼント  作者: 暦海


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/6

……明日は、一緒に――

「…………はぁ」



 ある放課後の帰り道。

 閑散とした住宅街の一本道を、溜め息を零しつつ一人歩みを進めていく。そんなあたしの頭を巡るは、人懐っこいクラスメイトの男の子――浦沢うらさわ琉人りゅうとについてで。


 ……なんか、付き合い悪いんだよね、最近。今日だって、一緒に帰ろうと誘っても、なんか用事があるとかで先に帰っちゃうし。



 ――まあ、実際のところ理由は大方察しはついてるんだけどね。きっと、あの福引きのために何かしら頑張ってるんだろう。まあ、そのために何をしてるかまでは流石に分からないけど。


 だけど、もっと分からないのは……どうして、そこまで福引きにご執心なのかということ。


 いや、分かるよ? 聞いた話だけでも、1等が魅力的なのは分かるよ? でも……正直、彼にとってそこまでの魅力ものだろうか? これが、例えば彼の大好きなプロ野球の年パスとかであれば話は分かる。だけど、私の知る限り彼は別段テーマパークに興味を引かれるタイプじゃない。

 ……いや、でも藤崎テーマパーク――藤パーは昔家族で行った時すごく楽しかったし、ジェットコースターなどテーマパークならではの乗り物が苦手な人でも十分に楽しめる場所だと思う。なので、藤パーなら彼が行きたいと思ってもさほど不思議でもないのかも。……ないのかも、しれないけど――




『――う~ん、そうだね~。うん、やっぱ藤パーが一番かなっ』



 休み時間、教室の真ん中辺りで話していた五人の生徒――その中の、クラスのみならず学年内でも可愛いと評判の女子生徒の発言、なのだけど……うん、流石に関係ないよね?




「…………はぁ」



 それから、数時間経た宵の頃。

 ベッドに横向きになりながら、再び暗鬱な溜め息を零す。あたしの頭を巡るは、あの帰り道とほぼ……いや、全く同じことで。


 そんな答えの出ない疑問にモヤモヤしながら、胸元でぎゅっとぬいぐるみを抱く。幼い頃、両親にもらったナマケモノのぬいぐるみを。その頃からずっと私の一番のお気に入りで、寝る前はいつもこの子を抱いてそのまま眠りにつく。この子が一番のお気に入りであることは、きっと生涯変わることがないと本気で思……うん、流石に大袈裟かな? まあ、それはともあれ――



「……明日は、一緒に帰れるのかな」

 



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ