『青空と星空の地図』
私は星空の下 灯りを見つめる
真冬の澄んだ夜空には
この町からでも 星がよく見える
月がなくても 夜道に迷うことはない
星空は まるで地図のように 広がり私を導くのです
目指す場所はなく 帰る場所だけ
心は何度でも 離れる度に
貴方を思い出し 帰るのです
真昼の町の喧騒には
貴方の声が見つからない
私に寂しさを 教えてくれる人
寂しさは 世界を他人事のように見つめるのです
得られるものはなく 欲しいものだけ
この手は何度でも 届かぬものに
伸ばしては 空を掴むのです
長き夜よ 私の傍にいてください
私が形を忘れぬように
音を発するのは 私だけ
この音が 自分のものだとわかるように
静けさで包んでください
辺りは呼応するように
反響を繰り返している
あの星にたどり着くまでの
距離が私に見えるように
私を導くのは貴方だけ
暗闇の中でこそ生まれた
輝きの存在であるのです
灯りは呼吸するように
点滅を繰り返している
澄んだ青空よ あの方の傍にいてください
あの方が影に捕まらぬように
早足で歩く 人混みの中
誰かが呼び止めたとしても
人混みの中へ隠し お守りください
美しさは静かな波を立て
人の目を集めている
行く先にたどり着くまでの
道があの方に見えるように
幸運が いつまでもあの方を導くように
太陽の下でこそ守られる
儚い存在でもあるのです
愛しさは静かな熱を持ち
遠く離れて見守っている
貴方は青空の下 照らされている