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平和な世界2

 恐怖を和らげるために眠ろうとしていると茜が戻って来てくれました。


「お姉ちゃん。愛しの妹との夕飯の時間だよ」

 茜はアイマスクをとりボールギャングを外してくれて、手足の鎖を緩めて座らされてその態勢で手足をまた固定させられます。


「茜、手足が固定されていると夕飯を食べられないのだけど」

「私が食べさせてあげるから大丈夫」

 流石、茜です。至れり尽くせりです。


 私がここから解放されるとき、太ってなければいいのですが。運動の時間とか用意してくれませんかね?


「私とお姉ちゃんの食事の時間には煩いね」

 茜はそう言って流れている洗脳音を消してくれます。


 茜は私の隣に座り、今日の夕飯であろうグラタンを息で冷まして、それをおもむろに自分の口にいれます。


 そして、少し咀嚼した後、私の口に口移ししてきます。


 私は拒絶すると夕飯が無くなりそうなので受けとります。


 口と口の間から唾液と少しのグラタンがたれます。


「美味しい?」


 グラタンの味は美味しく少し、茜の唾液で湿っていました。


「美味しいよ」


「唇、汚れちゃったね」

 そういうと茜は私の唇を舌で丹念になめてきます。


「美味しい」

 茜は唇を突きだしてきます。


 これは私にも舐めろということですかね。


 私は汚れている部分を体は固定されているので頭を動かして舌でふいてあげます。


 横から見たら犬のように見えるでしょう。




 グラタンをたべ終わるまで毎回やらされました。


 途中から首が痛くなってきたので止めようと言いかけたら茜が凄い悲しそうな目をしてきたので言えませんでした。



「茜、運動したいな」

 食後は運動しないと太ります。


「良いよ」

 茜は私の拘束を躊躇無く外してくれます。


 少し、手足をほぐして立ち上がります。


 茜はいつも通り純粋無垢な笑顔でこちらを見てきます。


 ここで茜を襲えば、私の方が力が強いので鉄格子の鍵を取り上げて脱出することが出来ます。


 ですがそんなことしてしまったら茜は凄い悲しむと思います。


 妹を泣かせたくは無いので、茜から鍵を奪いとって脱出するのは最後の手段です。


 外と接触して、両親に来てもらって、自分がどれだけ馬鹿なことをやっているのか怒ってもらうのが良いでしょう。


 優等生である茜なら、親の言うことなら聞くと思います。


 私は嫌われたくないので勿論怒りません。


「茜、私のスマホはどこにやったの?」


「えっ、捨てたよ。お姉ちゃんは私のものなんだから私のスマホを使えばいいよ」


 あっ、私のゆかたん、わかばちゃん、茜と今回の旅行の写真が……


 最近、めんどくさくてパソコンにバックアップとってなかったのに。


「お姉ちゃん、思い出は今から作っていけば良いから」


 今回の旅行で撮った、アイドル同好会の面々のお宝写真集が消えてしまったのは少し寂しいです。


「少し探してみるね」


 茜がリモコンのボタンを押すと、走って桃ちゃんが降りてきます。


「茜ちゃん、何?」

 桃ちゃんに耳と尻尾が見えるのは幻想なのでしょうか?まるで犬にしか見えません。


「お姉ちゃんのスマホを探してデータを復旧して?」


「わかりました」

 桃ちゃんは急いで階段を上に上がっていきます。


「これで大丈夫だよ。お姉ちゃん」


「ありがとう」

 私は茜の頭を撫でてあげます。


 家に戻ったら今回の旅行の写真でスライドショー作るのもありかもしれないです。


 監禁されていますけど、みんな仲良くなるという旅行の目的はほぼ達成しましたからね。後は私が上手い具合に監禁から解放されたら完璧なのです。


 先ほど見た感じ、桃ちゃんは茜の命令を何でも聞ききそうですが、二人の関係は友達では無いのですかね。


「ねえ、茜?」


「何、お姉ちゃん?」


「桃ちゃんとの関係ってどんな感じなの?」


「私の親友だよ。私の言ったことなら何でも言うこと聞いてくれる大切な親友だよ」


 そんな関係は親友というのだろうか?


「茜も桃ちゃんの言うこと聞くの?」


 もしかしたら、何でもお互いに頼みあえる関係ということかもしれません。


「聞くわけないよ。私はお姉ちゃんの言葉しか聞くつもりは無いよ。何で他人の言葉なんか聞かなくちゃいけないの?」


 あれ?


「けど、先生の言葉は聞いているでしょ」


「聞いてないよ。先生は私がいないと満足に仕事も出来ないから手伝ってあげているだけだよ」

 茜の言葉には先生に対する敬意が一ミリも無いように感じた。


 それどころか見下している気さえします。


 茜はいつの間にこんなに人を見下すようになってしまったのでしょう。妹を正しく教育できないなんて、姉として失格ですね。


「茜、人は一人では生きて生けないの。人は支えあって生きているの。だから、人の言葉もちゃんと聞いた方が良いよ」


「お姉ちゃん、人は支えあっているわけじゃないよ。人は自分の利益のために人を助けているだけだよ。だから、無秩序に頭の悪いが利益を求めるのを防ぐために、人は頭のいい人に指導されてこそより良い生活をおくれるの」


 うちの妹、世が世なら独裁者になりそうです。今の世の中ならブラック会社の経営者か新興宗教の親玉になる気がします。


「けど、茜より優れている人だった一杯いるよ」


「私、お姉ちゃん以外に知らないかな」

 私は茜より優れていないと思うなー。


 うーん。茜より優れている人か……


 茜と同等ならかなさん位ですかね。


 ですが、かなさんのこと茜は知らないんですよね。



「良いじゃん。他人の事なんて、お姉ちゃんは私の事だけ考えていればいいの」

 茜は頬を膨らませます。


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