9話「ミイラじじいのお願い。」
とりあえず店員の案内で、酒場の一番奥の個室に通された3人であった。
ミイラじじい「早速ですが、勇者様、ワシの願いというのは……」
勇者「♪(o ̄∇ ̄)/ (ピンポーン★←呼び鈴)注文お願いしまぁす!えっとね~俺様、まず生ビールね。あと、たちポンと、ネギトロと、鮭のハラス焼きと、鶏のからあげとぉ~……」
女神「( ̄ω ̄;) すいません……おじいさん。この人、胃袋が満たされないと脳が働かないんです…。」
ミイラじじい「おっと失礼、これはワシが無粋でしたな。ここで出会えたのも、何かのご縁。ここのお代はワシが全てもちますゆえ、お二人とも遠慮せず飲み食いしてくだされ。」
勇者「(目をキラキラさせて、ジジイの手をガシッと掴む)有難う、おじいさまっ!!刺身盛り合わせもお願いしていいっ?」
女神「ミナミン!さっきから肉や魚ばかりではないですか。野菜も頼みましょう。すいませ~ん、この大根サラダお願いしまぁす。」
じきに、それぞれの飲み物が運ばれてくる。
勇者「じゃ、とりあえず、俺様の今後の健闘を祈って、カンパーイ★」
女神「自分で自分の健闘を祈るっていう名目で、自分で乾杯の音頭をとる人を始めて見ました。」
勇者「(ビールを口に含みながら)……で?じいさん、俺様たちに頼みって何よ?仲間にしてくれとか言うんなら、願い下げだぞ。魔王を討伐する勇者様のパーティには、ボインの女の子しか入れない決まりになっておるのだ。」
女神「Σ( ̄Д ̄;) ちょっと!いつから、そんな決まりが出来たんですかっ!」
ミイラじじい「ふひょひょひょひょ。いやいや、この老体で長旅はもう無理ですじゃ。願いというのは全く別のもの。」
勇者「それを聞いて安心したぜ。」
ミイラじじい「そういえば、まだ自己紹介もしておりませなんだな。実はワシ、魔王ピイチャンの守役を務めております、魔界の四大悪魔伯爵のうちの一人、ライーミというものでして。」
勇者ミナミン、飲んでたビールをブーッと噴射。
ミナミンの正面に座っていた悪魔伯爵ライーミ……めんどくさいな……いいや、ミイラじじいで……ミイラじじいはビールまみれとなった。
女神「(:.;゜;Д;゜;.:) はいいいい???魔界の四大悪魔伯爵ぅぅぅぅ???」
勇者「ΣΣ┗(|||`□´|||;;)┛ おいぃぃぃぃぃぃ!!めっちゃ敵じゃん――――!!乾杯してる場合じゃねぇっつの!!俺様達、まだばりばりレベル1なのに、いきなり最強四天王の一人みたいなの出てきちゃってんよ、しかも近所の居酒屋で!!四天王は四天王らしく、ラストダンジョンの通路の真ん中(一本道なので、回避不能)とかで、踏ん張ってるべき!!……ハッ……ちょっと待て、もしかしてこのビール、毒ッ?」
女神「(゜Д゜;≡;゜Д゜) ええええっ?私、大根サラダ、もうつまんじゃいました――――!!」
ミイラじじい「ふひょひょひょ。ご安心くだされ。年老いたとはいえ、このライーミ、四大悪魔伯爵の誇りがございまする。毒殺などという、姑息な真似はいたしませぬゆえ。」
女神「(*´ω`*) ほっ。そうですか。良かった~。」
勇者「アル、何で敵を信用してホッとしてんだ!つか、四大悪魔伯爵様が、レベル1の俺様たちに何のご用なわけっ?断っておくけど、俺様たち金も実力も、アルに至っては胸もないんだぞっ!!」
女神「щ(゜Д゜щ) 私の名前はアル、テ・シ・アです!気安く、ショートカットしないでッ!それから、私の胸のことは放っておいてくださいッ!!」
ミイラじじい「金も実力もおっぱいもいりませぬ。実はワシの頼みとは、勇者様と女神様に書いていただきたいものがあるのですじゃ。」
ついに判明!!アルテシアは実は貧乳だった!!(本筋にどうでもよさげな事項を重要視して、一番最初にもってくる)
それはともかく、いきなり登場した魔界の四大悪魔伯爵のうちの一人、ライーミ!!
彼が女神アルテシアと勇者ミナミンに書いて欲しいものとは一体ッ?
次回、とっても急展開の予感!?
続くっ。