8話「仲間探し(の、はず)in酒場。」
勇者「さあ着いたぞ!この酒場の名前は、『つぼ九』というのだ!」
女神「では、このお店の中に魔王ピイチャンを一緒に倒してくれそうな、魔法使いや剣士の方がいらっしゃるのですね!」
勇者「゜+.(・∀・)゜+.゜ おーいるいる、絶対いる!太鼓判を大盤振る舞いものっそいウジャウジャたむろってること、もう間違いなし!」
女神「(*´ω`*) まあ。下界にはなんて頼もしい場所があるのかしら。ここで仲間を集めれば、魔王ピイチャンを倒しに行くことができますね。さっそく中へ入りましょう!」
店員「ラッシャッヤッセー!3名様ですかァ?」
勇者「……ん?3名?俺様とアルテシアしかいな……」
ミナミンが後ろを振り返ると、背後には……
勇者「ΣΣ┗(|||`□´|||;;)┛ ギャヒィィィィ!!!ミイラが俺様の背中にくっついているぅぅぅぅ!!!」
女神「(゜Д゜;≡;゜Д゜) キャー!!…………って、ちょっと待ってください、勇者ミナミン!ミイラではありません。見た目はミイラに果てしなく近いですが、その方はきちんと生きていらっしゃるみたいですよ。」
ミイラ「ふっひょっひょっひょっ!ミイラとは失礼な連中じゃな!」
女神「おじいさん、連れのミナミンが、失礼なことを言ってしまって、申し訳ありません。」
勇者「( ̄_ ̄|||) いや……お前だってさっき、『見た目はミイラに果てしなく近い』とか、凄い失礼なこと言ってたぞ…。」
女神「(コホンと咳払い)で、おじいさん、どうなさったのですか?私達に何か御用でしょうか。」
実は生きてたミイラじじい「お主ら、さきほど、魔王ピイチャンを倒すとか何とかゆーとらんかったかの?」
女神「ええ。私達は魔王ピイチャンを倒すべく、仲間を探している最中なのです。」
突然、ミイラじじいの両目から大粒の涙が、鼻からは鼻水が溢れ出した。
勇者「ギャッ。汚ねッ!(`Д´) 」
ミイラじじい「(おうおうと泣く)やっと…やっと、魔王を倒すという若者に出会えた!苦節30年、ここで待っていた甲斐があったというものじゃ!!やはり志の高い若者は酒場に集うという、人間界の話は本当だったのじゃな!」
勇者「アホか!!志の高い若者が居酒屋なんかにいるかっ!酒場にいるのは普通、ただの酔っ払いばかりだ!!」
女神「Σ( ̄ロ ̄lll) ……えっ?」
勇者「え~ごほんごほん。で、アルテシアちゃん。魔王30年放置プレイでも、世の中平和なんだから、別にあと300年ぐらいほったらかしといても、世界は平和なままなんじゃないのかね?」
女神「(溜息)それがねぇ……神界も最初はそう思っていて、魔王ピイチャンが誕生したのは知っていたけれど、実害あるわけじゃなしってんで対策はうたなかったんですよね。それが最近になってから、魔王ピイチャンったら急にヤル気を出してきたみたいで、神界に対して挑戦状とか、テロ予告とか、卑猥な写メ画像とかを、ばんばん送りつけてくるようになったんです。それでお父様がすっかりお怒りになっちゃって。まあ、魔王を倒さなければならないという根拠はそれだけではないんですが……。」
勇者「魔王ピイチャンに何があったんだ!つか、卑猥な写メ画像を頼んでもいないのに先方から送ってくれるだなんて、むしろいい奴のすることじゃないか!喜んでもらっとけよ!俺様にも送っていただきたいわい!!!」
女神「( *`ω´) 神界はセクハラにうるさいんです。卑猥画像は全面禁止なのですっ!!」
勇者「Σ(||゜Д゜) エロ画像全て禁止だ……と…?ありえん!!許すまじ、神界!!俺様的に滅ぼしたいのは、むしろ神界のほうだ!!」
女神「'`,、(T∀T)'`,、 話が途中から全部、卑猥な写メのことになってるんですけど……。」
ミイラじじい「アルテシア……それに神界ですとっ?では、あなた様はもしや、大神ゼース様のお子様18人の中の末娘、アルテシア様では…?」
女神「はい、その通りですが、私のことをご存知なのですか?」
勇者「(-"-;) ……ちょっと待てぃ。お前、今、18人兄弟だとか言わんかったか?」
女神「ええ、そうですけど。私には兄が7人、姉が10人おりますが、それが何か?」
勇者「(┘`口´;)┘ 何か?じゃねぇよ!エロ画像を全て禁止しておきながら、その子沢山っぷり!お前の親父、どんだけ夜に励んだんだよ!汚ねぇぞ、権力者!!もう許せん!(どっかーん!:背景で火山が噴火)俺様、魔王討伐はもうヤメる!!今、この瞬間から魔王側に加担する所存!!」
ミイラじじい「アルテシア様は噂に違わずお美しいですのぅ。お姉さま方もきっと皆、お美しいのでしょうなぁ。」
勇者「Σ(; ・`д・´) え?今、お姉さまとか言ったっ?そうかっ!すいません、嘘ですっ。俺様、さくっと魔王ピイチャンを討伐いたします!そして熟女のお姉さま方10人に、よってたかって誉めていただきます。ぐふふふふ。(めくるめく夢の妄想タイムへ突入)」
女神「'`,、(T∀T)'`,、 どうしてこんな、信念はないのに邪念はたっぷりの男が、世界を救う勇者なんでしょう…?」
ミイラじじい「おお、女神様と勇者様でしたか。素晴らしい!!……実は折り入ってお願いしたいことがあるのですじゃ!」
どうやら勇者ミナミンはムッチリ熟女がお好みらしい。
アルテシア(清楚スレンダー系)はミナミンのストライクゾーンからはまるっきり圏外のようである。
ところで、ミイラじじいの「お願い」とは一体何なのだろう?
続くっ。