7話「パチンコ屋と魔王の因果関係についての考察。」
女神「さて。無事……じゃありませんけど、どうにか聖剣エクスカリバーも取り戻したことだし、魔王を倒すためには、我々の他にも仲間が必要ですよね。」
勇者「げっ、うっそ!マジで魔王討伐に行くの?俺様もっ?」
女神「( ̄д ̄╬) 7話まできてるのに、この話の存在意義ですらある超基本初期設定にツッコミ入れないでもらえます…?」
勇者「え゛~いや~ん。行きたくなぁいいぃぃぃ~。俺様、おうちでネトゲしなきゃなんないしぃ。」
女神「ある意味、魔王討伐は人生と世界を賭けた大ゲームじゃないですか。」
勇者「チッチッチッ。わかってないな~。ゲームっていうのは、自分が傷つかないからこそやってて楽しいわけよ。大きな代償を伴う戦いは楽しめないし、だったらやる意味すらないの!おわかり?」
女神「ゲームに関してのあなたの意見はよく判りましたが、魔王討伐をやる意味がないという点に関しては賛同しかねます。別にあなたの意見は聞いてませんからっ。」
勇者「(メ≧皿≦)=3 ぎゃぼー!!強制イベント発動とは、横暴ナリ―――!!! 」
女神「……で。魔王を倒すために協力してくれるような、ちゃんとした仲間を探さなければならないわけですが。(スルー)」
勇者「'`,、(T∀T)'`,、 うううう……さすがは強制イベントだ…。俺様の意思に関係なく、ずんどこ話が進んでゆく…。」
女神「まずミナミンが聖剣を持つ剣士でしょ。私は白魔法を使えますから、後は黒魔導士や召喚士など、攻撃系魔法使いと、武闘家・騎士あたりに分類されるような体力のある方が欲しいですね。」
勇者「うむ。スロットの達人や、パチスロファイター、冬ソナ機コンプリーターなども欲しいところだな。(神妙な顔つきで検討に参加)」
女神「遊び人(ひと括り)は不要ですッ!てか、パチンコ屋に魔王はいません!!!」
勇者「Σ(゜△゜;) ば……馬鹿なッ!!魔王ともあろう者が、パチンコ屋に通っておらぬとわ!!童貞を死守するよりも愚かで恥ずべき行為じゃないか!!」
女神「魔王ともあろう者がパチンコ屋通い必須って……ミナミン、あなた、どうでもいいところで魔王の存在を買いかぶってませんか…。ああ、もう、あなたと話をしていると、どんどん本筋から逸れていってしまうわ。とにかく仲間よ仲間!ミナミンの知り合いに、パチンコ通いをしていない、真面目な黒魔導士や騎士はいないの?」
勇者「┌(。A。┌ )┐ 黒魔導士や騎士だとかいう以前に、この俺様の知り合いで真面目なヤツなぞ一人もおらぬわ!!ましてや、パチンコ通いしてない愚か者になぞ、知り合う機会があるはずがない!!ふはははは!!」
女神「(T皿T) 何故、そこで威張れるのかが、さっぱり理解できません…。」
勇者「おお、そうだ!(手をぽん)パチンコ屋以外で、黒魔導士や騎士をナンパできそうな場所には心当たりがあるぞ!」
女神「(`・д´・ ;) えっ、本当にっ?どこですか、そこはっ!」
勇者「ズバリ、そこは『酒場』でっす!!世界の悪を倒すため仲間を求める志の高い連中が集う定番の場所、それは酒場!!もう、酒場に行くっきゃない!!」
女神「(*´∀`*)ノ。+゜*。 まあ、人間界にはそんな便利でポジティブな集いの場があるのね?素晴らしいわ!早速そこに行きましょう!」
勇者「ヽ(>∀<)ノ ちょうどいい具合に、陽も暮れてきたし、腹も減ったことだしな!よっしゃ、酒場へレッツゴー!!」
かくて、勇者ミナミンと女神アルテシアは、仲間を求めて町の酒場へ行くことにしたのだった。
だが普通、酒場にいるのは黒魔導士や騎士ではなく、ただの酔っ払いだ!!
しかもどう考えても、勇者ミナミンは飲み代を持っていないぞ!!
騙されるな、女神アルテシア!!
毎回ピンチ続きまくりだ、どうなる勇者御一行様ッ!?
続くっ。