表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/41

6話「新たなる聖剣!(ビニール袋入り)」

勇者ミナミンと女神アルテシアは、聖剣エクスカリバーにこびりついたヌカミソを落とすため、ゴンちゃん宅の風呂場を借りることにした。



女神「(ごしごしごしごし)ううううう……ヌカミソは落ちたけど、匂いが消えない~ぃぃぃ!!」


勇者「(くんくんくん)うっわ~ホントだ~くっさ~ぃ!!いや~ん!!」


女神「щ(゜Д゜щ) 乙女の真似しながら、他人事のように言わないでくださいよ!!もとはといえば、あなたが麻雀で負けて聖剣をゴンちゃんに獲られてしまったから、こんなことになってしまったんですよ!」


勇者「(;w;) ううう……そうだった……。反省。しょぼん。」


女神「Σ(´・ω・lll) えっ?いきなり素直な態度? いえいえ、一応ヌカミソの匂いが染み付いてしまった以外は聖剣は無事だったんですし、そんなに落ち込むことは……」


勇者「チキショウ、あそこで俺様があの牌を捨てずにいれば、ゴンちゃんに勝てていたものを!! 悔やんでも悔やみきれぬ!!きっと次こそは勝ぁつ!!(決意)」


女神「(-Δ-;) ……反省って、麻雀に負けたことに対する反省の方ですか……。ていうか、全く反省してませんね、ミナミン…。」


勇者「で・さ~ぁ。これからどーすんの~? まさかその聖剣持ち歩けとか言わないよネ?」


女神「(`∀´#) 持ち歩かないで、どうやって魔王ピイチャンを倒す気なんですかっ!」


勇者「いやだってその聖剣、持ち歩いたが最後、別の意味でこの街の勇者になっちまうぞ!!」


女神「'`,、(T∀T)'`,、 そうなんですよねぇ。問題はそこなんです。こんなヌカミソ聖剣では、魔王に辿り着く前に、世間の笑いものになってしまうわ…。」


勇者「Σ(; ・`д・´) そうだっ!!俺様、いいこと思いついた!!(勇者ミナミンの頭上に、豆電球がピコーンと灯る)」


女神「゜+.(・∀・)゜+.゜ えっ?何かいい案でもっ?」


勇者「今日からこの聖剣の名前は、エクスカリバーではなく、『 聖 剣 ヌ カ ミ ソ ー ド 』と呼ぼう!!!!」


女神「щ(゜Д゜щ) 名前が状況にピッタリ適確になってしまったというだけで、問題は何一つ解決してないじゃないですか――――!!!」


勇者「.:+。.(∩*゜▽゜)∩.。☆ よく伝説の剣って斬ったら炎が出るとか、凍りつくとか、連動して魔力効果あったりするべ? 斬ったらヌカミソ臭がこびりつく聖剣、今、ここに誕生! むしろ積極的にもっとたくさんヌカミソを塗ったくっとくべき!!(何かとっても素晴らしいことを考えついた的、誇らしげな表情)」


女神「(┘`口´;)┘  どんだけ無駄な方向にポジティヴなんですか! 斬った敵がヌカミソ臭に悶える前に、常時持ち歩いている私たちの方が、臭気にあてられて悶絶死してしまいますよ!」



風呂場のドアがパタッと開いて、ゴンちゃんが顔を出す。



ゴン「おう、どうだ?ヌカミソは落ちたか?」


女神「・゜・(PД`q。)・゜・ 臭いが全然落ちないんですぅぅぅ~!こんな凄まじい臭いが染み付いた聖剣持ち歩いて、魔王ピイチャンのところになんて行けない~ぃぃ!!うわ~ん!!」


ゴン「そうじゃないかと思ってよ。ほれ。」


勇者「(。・д・) あ、透明なビニール袋だ。」


ゴン「d(ゝω・*) これに入れて歩けば、とりあえず匂いは防げるだろ。」


勇者「おう、サンキュー!助かるわ!」


女神「・゜・(PД`q。)・゜・ 聖剣をビニール袋に入れたまま、魔王を倒しに行く勇者なんて聞いたことないぃぃぃ~!! カッコ悪すぎますぅぅぅぅ!! うわぁん!!」


勇者「ゴチャゴチャ五月蝿い女だな~。もうヌカミソードになっちまったもんは仕方ないだろうが!」


女神「゜・゜(ノД`)・゜・ ああああああ、もう名前がすっかりヌカミソードで定着しちゃっているぅぅぅぅ!!」


勇者「じゃあな、ゴンちゃん。色々と世話になったな。そろそろ俺様たち、魔王退治に出かけるわ~。」


ゴン「おう。ま、ほどほどに頑張れよ~!」




こうして新たなる名前となった聖剣ヌカミソード(ビニール袋入り)を携え、女神アルテシアと勇者ミナミンの伝説の旅が、よ・う・や・く始まったのだった!

果たして勇者ミナミンと女神アルテシアは魔王ピイチャンを倒せるのだろうか?

っていうか、そもそもこんな調子で、魔王ピイチャンのところまで辿り着けるのだろうか?

ぐうたらニートだった勇者ミナミン、そもそも魔王のとこに行く気があるのかどうかすら怪しいぞ!

頑張れ、女神アルテシア!

君の苦労はまだまだ始まったばかりだ!!



続くっ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ