38話「眠りの剣聖(笑)ゲンゴロウ!!!」
聖剣に宿る職人の幽霊曰く、ミナミン的には何の努力もせず、一銭の金もかからず、ウチでゲームしながらオナラをしていても、小便金魚たちを抹殺できるような、ご都合主義でムシのいい方法があるらしい!!
偉いぞ、聖剣エクスカリバー!!
凄いぞ、聖剣エクスカリバー!!
これでようやく、最終回と世界の平和が見えてきた……のかっ?
勇者「ヽ(゜Д゜)ノ ぬおおおお!!!教えるがいい、ヌカミソ職人!!俺様がすぐにパワーアップできるという、その楽チンな方法とやらを!!即!今!すぐ!!……ククククク。これで、サクサクとネトゲ界に復帰できるぜ!!」
女神「職人さん、ミナミンの無礼は私から謝ります!ですから、どうかお願いします!小便金魚さんたちに勝てる方法を教えてくださいっ!即!今!すぐ!!……それからミナミン……あなたの野望って、ネトゲに復帰する程度のことなんですか…。」
魔王「いやいや、ネトゲ重要っスよ。ぶっちゃけ、しょっぱいリアル現実より、バーチャルネトゲ界の方が、色々普通に楽しいっスもん。」
勇者「( ̄д ̄╬) そんなんだから、お前はウラナリヒッキー街道まっしぐらなんだ!!貴様がもっと魔王としてちゃんとしていれば、お前の魔法と権力あたりで小便金魚たちを一掃できたのだ!!」
女神「(`×´;) ミナミン……あなたは誰かに立派に説教をできるような立場じゃありませんよ…。」
聖剣「まあまあ、そう急くことはないんだぜィ。俺っちが教えようとしているのは、ミナミンがパワーアップする方法ってわけじゃないんだぜィ。」
女神「えっ?それはどういうことですかっ?」
聖剣「実は俺っちは、剣を打つ職人であると同時に、『伝説の剣聖』でもあるんだぜィ。つまり、俺っちが起きている意識のある間なら、俺っちはミナミンの体に憑依して、剣聖の剣技を披露できるというわけなんだぜィ。勿論、エクスカリバーの聖なる力も発揮できるんだぜィ。」
女神「Σ(゜△゜;) 伝説の剣聖?職人さん、もしや貴方様は、かの有名な『剣聖ゲンゴロウ』様ではっ?」
魔王「マジっスか?その名前、俺も聞いたことがあるっス!!」
聖剣「いかにも。俺っちの生前の名は、ゲンゴロウなんだぜィ。」
魔王「伝説の剣技を極めながらもぎっくり腰となり、現役を引退した後は、伝説の鍛冶職人として、数多の伝説剣を鍛え上げたという、あのゲンゴロウ様っスね!!うわぁ、本物なんスね~!感動っス!!」
勇者「……誰それ。マジすっげぇ知らねーし。(無知)つーか、ぎっくり腰で引退って、天下の剣聖様的にどうなの。先代の魔王アストロなんたらだとか、アルテシアの父ちゃんである神王とかも、メタボ高血圧やら糖尿病じゃなかったか…。ミイラじじいにしろ、イタコババアにしろ、年寄りだしよ。トッショリに支えられすぎだ、この話。」
魔王「高齢化社会っスからねぇ…。」
女神「お年寄りは大事にしないとねぇ。」
聖剣「おっといけねェ。眠くなってきやがったぜィ!」
女神「Σ(゜△゜;) ああっ、体が透けてきちゃいましたよっ?ゲンゴロウさん、消えてしまうんですかっ?」
聖剣「消えるといっても、消滅するわけじゃないんだぜィ。何しろこちとら、今はか弱い霊体なんだぜィ。俺っちは10分しか現世に留まることが出来ないんだぜィ。そこから24時間以上、剣の中で睡眠をとらないと、再び現世に出てくることが出来ないんだぜィ。」
魔王「つまり、ミナミンさんが剣聖ゲンゴロウの能力を使える時間は、1日のうちに10分間だけ、ということっスね。」
聖剣「その通りなんだぜィ!」
勇者「(-"-;) 何てケチくさくてしみったれた設定なんだ!!!出し惜しみしやがって!!」
聖剣「急ぐんだぜィ!もう時間がないんだぜィ!!勇者ミナミンよ。俺っちを呼び出すための合言葉を、今すぐに、決めておいて欲しいんだぜィ。」
女神「合言葉、ですか?」
聖剣「俺っちは普段ぐっすり寝てしまっているから、外の状況がどうなっているか確認できないんだぜィ。敵と遭遇した際、ここぞという時にミナミンに合言葉を叫んでもらう。それを合図に俺っちが娑婆へ出てミナミンの体に憑依し剣聖の技を使う。それが10分間という制限時間を一番効率良く使える方法なんだぜィ。」
勇者「ヽ(゜∀゜)ノ よしきた!カッコいい合言葉を、決めてやるぜ!!」
魔王「゜+.(・∀・)゜+.゜ 合言葉か!!なんか燃えるっスね!!」
女神「(≧▽≦)/ はいは~いっ!私も考えまぁすっ。」
聖剣の職人幽霊の正体は、実は剣聖ゲンゴロウ(ぎっくり腰)だった!!
おそらく、多分、これでどうにか、小便金魚たちを倒せそうなカンジっぽい…かも?
とりあえず、勇者ミナミンたち3人でゲンゴロウを呼び出す合言葉を考えなきゃならなくなったらしいのだが、まとまらない気配がムンムンだ!!
制限時間内に勇者御一行様は、カッチョイイ合言葉を考えることが出来るのだろうかっ?
続くっ。