28話「ネットで検索してたら警察が来ました。」
公園でゴニョゴニョ暴れてたもんだから、ついに警察を呼ばれてしまった勇者御一行様&小便金魚たち悪魔三人!!
見物客が幾重にも取り囲む中で、小便金魚やハルーナ(本名:ゴンタ君)、笑顔ンたち魔界の四大悪魔伯爵に、強力魔法なんぞで暴れられたら、周囲に尋常じゃない被害が及んでしまう!!
正義の味方的には、絶対避けなくてはならない場面だぞ!!
魔王ピイチャン&女神アルテシアは、このピンチをどう切り抜けるつもりなのか!?
池に潜ったままの勇者ミナミンは、一体いつ出てくるつもりなのか!?
…………ぴ~ぽ~ぴ~ぽ~ぴ~ぽ~ぴ~ぽ~…………
女神「Σ(-□-;) はうっ!この音は警察ッ?」
魔王「ホッ。(*´Д`) これで助かったっスね!」
女神「小便金魚さん、色々破壊してますもんね!普通誰かが通報しますよねっ。これで悪い悪魔の皆さんは逮捕されるに違いないわ!」
勇者「(水とんの術を解き、池の中からちょっぴり顔を出す。)助かった……の…か?何か、騒ぎの根源として、俺様たちまで一緒に逮捕じゃないだろうな。昨日に引き続き、また留置場に逆戻りなんじゃないのか…。オマケに魔王ときたら、壁に『夜露死苦メカドック』って落書きしてたし…。間違いなく落書き現行犯逮捕確実じゃねーか!!」
魔王「(ΩДΩ) ええええ!!落書きじゃねっス!!あれはアートっス!!」
勇者「あ゛~アーティスト気取りなわけ~。売れないアホほど、アートって言葉を振りかざして自己弁護するんだよね~。ま~、言いたいことがあるなら署で聞いてくれるから~。ちゅーか、よく考えたら、魔王ピイチャン、お前、敵側じゃん!!何でこっち陣営にいんのっ?」
魔王「(._.;) えっ?いや……あの……(しどろもどろ)」
女神「失礼でしょ、ミナミン!魔王さんはさきほど、小便金魚さんの攻撃を防いでくれたり、エガオンさんに攻撃された私のことを助けてくださったのですよ!」
魔王「後で全部説明するっス!とりあえず、今、この状況をどうにかする方が先っスよ!」
女神「そうですねっ!魔王さんの言う通りです!」
勇者「……チッ。貧乳アルめ…。すっかり俺様より魔王のこと、信頼しやがって…!」
女神「щ(゜Д゜щ) 今の話の流れに、私の乳のサイズは関係ないでしょおっ!」
一方、小便金魚陣営では……。
ゴンタ君「どぉしますぅ?ショーベルキン様ぁ。何か警察来るみたいですけど…?」
エガオン「警察は面倒だな~。でも、まだ音が遠いから、警察が到着するにはちょっと時間がありそう~。来る前にこの場のギャラリー全員ブッ飛ばしちゃって、カタつけちゃおうよ~。(と、言いつつ、そばにあった自動販売機で、暢気にコーラを買う)」
小便金魚「フッ。周囲に被害が及ぶことを躊躇う我らではない!!我輩たちは何たって、勤勉で真面目な、悪い悪魔だからな!!悪いことはいっぱいしておくに限るのだ!ふはははは!!……って、ちょっと。エガちゃん、自分の分だけコーラ買わないでくれる?」
エガオン「は~い、決定~!じゃ、この場の見物客含め、全員をまるごと地獄へ送り込んでから、警察が来る前に離脱するっていうことで、誰かよろしく~!(傍観体勢)それから奢らないよ、金ちゃん~。自分の分は自分で買いなさい~。(コーラのプルトップを開けながら)」
ゴンタ君「はいは~い!ショーベルキン様ぁ!アタシ!!アタシがやりま~っす!!では、ハルーナの超★強力呪文、イッちゃうわよん!!……ア~ブラカタブラ……チチンプイプイ……」
女神「(゜Д゜;≡;゜Д゜) はうううう!!マズいわっ!ゴンタさんが、強力呪文の詠唱を始めていますぅぅぅ!!」
魔王「。・゜゜・o(iДi)o・゜゜・。 早く来てくださいっス、おまわりさぁん~!!」
勇者「ヽ(#゜Д゜)ノ 魔王と女神がこぞって警察に頼るなよ!!」
女神「・゜・(PД`q。)・゜・ そういうミナミンだって、勇者のくせして池から出てこないくせに~!!」
勇者「つかね!!今の小便金魚の台詞の中にある、『勤勉で真面目な、悪い悪魔』っていう表現はいかがなものか!!それから、悪魔どもの唱える強力呪文の詠唱、どれもこれもア~ブラカタブラチチンプイプイばっかじゃねっ?手抜きだ!!」
ゴンタ君「……(`∀´#) かちーん…… テクマクマヤコンテクマクマヤコン……ザーザードザーザードスクローノーローノスーク……」
勇者「( ̄д ̄♯) コノヤロウ、あのオカマめ!!俺様のツッコミに対抗して、呪文の詠唱にバリエーションを出しやがったぞ!!」
魔王「ゴンタ君、昔から負けず嫌いっスから…。」
女神「(^_^;) いきなり追加できたってことは、実は言わなくても呪文自体に全く影響のない文言なんじゃないかって気がしますが…。」
勇者「Σ(; ・`д・´) おっ、アル!今、いいこと言った!!これを利用すれば、警察が来るまで時間稼げるじゃん!!(大声で)やいコラ、オカマ野郎!!ちょっとアッコちゃんとベノンの呪文覚えてただけでイイ気になってんじゃね~ぞ~!!ま・さ・か、アホの貴様にハーローイーンは言えないだろぉぉぉぉなぁぁぁぁ。」
ゴンタ君「言えるわよッ!!アタシが何年ジャンプ買ってたと思うのっ!!カイザード・アルザード・キ・スク・ハンセ・グロスシルク……灰燼と化せ冥界の賢者、七つの鍵を持て、開け地獄の門……七鍵守護神!!ほほほほほ!!どうっ!!」
勇者「Σ( ̄ロ ̄lll) うわ、ちきしょう、丸暗記してやがるよ、このヲタクめ!!(魔王の方振り向いてコソコソと)このままでは負けてしまうではないか!!ちょっと!!ピイチャン、お前もヲタクだろう!!他に何か長い呪文唱えてる漫画とかなかったかっ?」
魔王「スレイヤーズいっとくといいっスよ!」
勇者「よっしゃ、魔王、ナイス夜露死苦ヲタアシスト!!(ゴンタ君を振り向いて)すいませ~ん!!竜破斬追加でお願いしま~す!!」
ゴンタ君「げっ!スレイヤーズは見てないわよ、アタシ!!ちょっとタンマ!!今、調べるから!!(巨乳の谷間から、iphoneを取り出して、ネット検索開始)」
勇者「あっ!!汚ねぇ!!悪魔の分際で、文明の利器代表あいぽん使いやがった、コイツ!!!」
魔王「あいぽん、いいな~。俺、普通のケータイっス、あいぽん欲しいっス~。」
勇者「俺だって欲しいよ!買い換える金ないんだし!!」
ひとりついていけない女神「'`,、(T∀T)'`,、 警察が来るまでゴンタさんの気を逸らして、魔法の発動を食い止めるという目的は達しているんだけど、その目的を勇者さんも魔王さんも一緒になって忘れているっぽい~。」
ダレ気味な戦闘を続けていたチーム勇者とチーム悪魔だったのだが、その戦いに終止符を打ったのは、次々と公園になだれこんできた、パトカーの大群だった!!
噴水を付近で対峙する勇者や悪魔伯爵たちを逃げ場なく取り囲み、武装した警官が続々と車から降りてくる!!
エガオン「あら~。ごちゃごちゃやってたら警察が到着しちゃいましたね~。めんどくさいな~。(コーラごくごく)」
勇者「\( ̄▽ ̄)/ふはははは!!見たか、俺様達の作戦を!!完璧な頭脳勝ちだな!!」
ゴンタ君「Σ( ̄ロ ̄lll) しまったわ!!そういうことだったのね!!すっかりしてやられちゃった!!」
小便金魚「おのれ、勇者め!!なかなかやりおるな!!」
女神「Σ( ̄ロ ̄lll) 言うにことかいて、完璧頭脳勝ちッ?しかも『してやられた』とか言われて悪魔伯爵さんたちにも納得してもらえてるし!!ええええええ????」
勇者ミナミンたちは、警察に助けてもらえるのかっ?
ついでに、魔王ピイチャンは落書き現行犯で捕まってしまうのかっ?
続くっ。