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2話「勇者、目覚める。」

勇者ミナミンは自分の部屋の温かいベッドの中で、うっすらと目を開き、窓の外の空を見あげた。

レースのカーテンごしから差し込む光は明るく、空は晴れ渡っている。




勇者「おお、なんていい天気なんだ。こんな日はゆっくり昼寝でもするに限るな!ってなわけで、おやすみなさ~い。ぐ~。」



ドンガラガッシャンぷげぽにょめっしゃ~ん。

ヽ(#゜Д゜)ノ┌┛(ノ´Д`)ノ



女神「あなたッ!!どっっっんだけ寝る気なんですかッ!」


勇者「誰じゃい、俺様の安眠を邪魔する奴わ!!」


女神「ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆ もう完全に昼なんですよ!おまけにこれから昼寝だなんて!!いつまで待たせる気なの!!!」


勇者「俺様、朝寝して・夜寝するまで昼寝して・時々起きて居眠りをする算段!!」


女神「いっそ永眠してしまいなさい!!」


勇者「イエッス★アイアイサー!ぐ~。」



ばきメシャごきぐきポギョーン!!

εε=====≡゛ヽ(#`Д´)っ┌┛))ウラァァァ~(~ ̄□ ̄)~



勇者「(┘`口´;)┘  なにしやがる!!!暴力反対!!!」


女神「(メ≧皿≦)=3 いいから起きなさいというのに!!」


勇者「永眠しろだとか起きろだとか、どっちだよ!!っつーか、アンタ誰?」


女神「だから!!女神アルテシアですッ!!昨晩も名乗ったでしょっ!」


勇者「お前、何でそんないかにもファンタジーです~みたいなズルズル長い衣装着てんの?髪もやたら長いし。歩くの邪魔じゃね?」


女神「だから私は女神なんですってば!天界の住民だから、服も人間界のデザインとは違うものなんです!ほら、私の背中に翼があるでしょ!(くるりと後ろを向く)」


勇者「あ・ホントだ。でも、そんなちっこい翼ついてても、意味ねぇじゃん。」


女神「空を飛んだりする時には、大きく広げることが出来るのですよ。」


勇者「収納可能なんだ~。へぇ、便利だな~。……で?その女神様が、人間界・弐本国・北魁道県・薩幌市在住の20歳無職、好きなもの巨人、集めてるものエロ本という俺様に、一体何の用事だ?」


女神「それも昨日から言ってるでしょっ!魔界の王ピイチャンが世界を闇に沈めようと企んでいるとの予言が出たのです。ですから勇者ミナミン、貴方の力を借りに来たんですよ!」


勇者「(ピ・ポ・パ)あ~もしも~し。警察っスか~?俺様、ごく普通の平凡な無職の一般市民なんスけど~。なんか頭のおかしい痴女が、俺様の芳しき汚部屋(※長年開けてなかった押入れのすみっこみたいな臭いが充満)に押し掛けてきてんスよね~!」



女神アルテシアは勇者ミナミンの携帯電話をひったくる。



女神「(笑顔で)あ・警察の方ですか~?すみませ~ん。今の間違い電話ですぅ~。頭がおかしい変態は今の男性のほうなので、どうぞお気になさらず~ぅ。ピッ。(切)」


勇者「(┘`口´;)┘  誰が頭がおかしい変態じゃっ!!」


女神「(メ≧皿≦)=3 そっちこそ、誰が頭のおかしい痴女ですかッ!!!」


勇者「(`ε´) 朝っぱらからやってきて、初対面のパンピーを勇者よばわりする女は変態でぇっす!!(断言)」


女神「'`,、(T∀T)'`,、 ううう……こんなアホに、変態呼ばわりされるだなんて…。」


勇者「っつーかね!魔王倒せとか無理!俺様、自慢じゃないが、金も根性も実力もないざんす!(どーんと胸をはる)」


女神「本当に自慢にならないわね…。けれど、勇者ミナミン、あなたしか魔王を倒すことはできないのです。」


勇者「(=A=;)何故にッ?」


女神「あなたの家は代々勇者の家系でしょう。」


勇者「あ゛~なんかそ~らし~ね~。うちの母ちゃんが言ってたわ、うちのハゲオヤジは昔、聖剣エクスカリバーを使える勇者だったとか何とか。」


女神「ええ、この家には代々『聖剣エクスカリバー』が伝わっているはずです。そして、ミナミン、あなたは勇者家直系、唯一の男子。聖剣エクスカリバーは直系男子が20歳になると、自動的にその人物に継承され、他の人物は例え先代の勇者であろうとも、一切その聖なる力を発揮することが出来なくなってしまうのです。そして、聖剣エクスカリバーでなければ、闇の魔王を倒すことはできません。」


勇者「うえ~。何か仏間にある床の間に、やたらゴツくて派手な剣が偉そうに飾ってるあるな~って、前から不思議に思ってはいたけれどもさ~。アレ、そんなメンドクサイもんだったのかよ~。」


女神「とりあえず私は『聖剣エクスカリバー』に用事があるのだけれど…。」


勇者「Σ( ̄Д ̄;) にゃんですとぅ?」


女神「エクスカリバーは今、どこにあるのかしら?(部屋の中をキョロキョロ)」


勇者「(:.;゜;▽;゜;.:) え゛~……その件についてですがァ~…諸事情とかがありまして~もう、この家にはないのでございまする~。(遠い目)」


女神「Σ(||゜Д゜) ええっ?諸事情って何ですかっ?どういうことっ?きちんと説明してくださいっ!」




2話目にして、伝説の聖剣をさっさと紛失したらしい勇者ミナミン。

魔王ピイチャン打倒の道を阻む、急転直下の大事件がいきなり勃発ッ?

聖剣エクスカリバーの行方はいかにッ?



続くっ。

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