16話「最大最強の敵、現る!!!」
世界の命運を賭け、居酒屋つぼ九で悪魔伯爵ミイラじじいと戦おうとした勇者ミナミンと女神アルテシアだったのだが、店員に警察に通報されてしまい、酔っ払って暴れたバカとして全員逮捕されてしまった!
――――警察の留置場に、まとめて放り込まれてしまった3人だったのだが…。
勇者「ンガ~スピョピョピョピョ……」
女神「ミナミン!ちょっとミナミンってば!もう朝ですよ!起きてください!」
勇者「ぐへへへへ。もう食べられなぁ~い。シノちゃんも、藍子ちゃんも、リンゴちゃんも、みぃんな俺のものだァ~。」
女神「(`×´;) またド淫夢ですかっ!第一話と全く同じ展開じゃないですか!!ええい、もう起きなさいというに!!」
(ノ*`A´)ノ┫:・'.::・┻┻:・'.::・
どんがらがっしゃ~ん!!!!!
留置場のベッドから転げ落ちた勇者「ムガ?あれ、アルじゃねぇか。てか、ココどこ?何で俺様たち、牢屋に入ってんのっ?(キョロキョロ)」
女神「ここは警察の留置場ですよ!昨日、私たち、警察に捕まってしまったでしょ!」
勇者「Σ( ̄Д ̄;) えええええっ?何でっ?」
女神「(-Δ-;) 昨日の出来事を、全く覚えてないんですかっ!?」
勇者「え~と、たしかミイラじじいとビール飲んで~焼酎飲んで~日本酒飲んで~ウイスキー飲んで~。おっ、思い出した思い出したっ!俺様、その後、ムカついたからミイラじじいを倒そうとしたんだけど、警察に邪魔されたんだった!」
女神「'`,、(T∀T)'`,、 世界を救うためではなく、ムカついたからミイラじじいさんを倒すつもりだったんですね。いや、判ってはいましたが…。」
勇者「あれ?そ~いえば、ミイラじじいがいないぞ!奴はどうした?おのれ、一人だけ脱出しやがったのかっ?(嫉妬)」
女神「ミイラじじいさんは、夜中にゲロゲロ吐きだして、救急車で病院の方へ搬送されてしまいましたよ。みんな大騒ぎになってたのに、ミナミンったら、ぐっすり眠りこんで全然起きないんですもの。」
勇者「あの程度の酒で簡単に急性アルコール中毒ってかよ!つ~かさ~、先代魔王は糖尿病らしいし、現魔王のピイチャンだってニートでぐうたらだっつ~話だし、もしかして悪魔連中って普通に弱くね?この俺様が、わざわざ討伐に出かけなくても、近所の血の気の余ってそ~なヤンキー少年を10人ぐらい集めて攻め込めば、魔界制圧できそうな気がしてたまらないんだが。」
女神「'`,、(T∀T)'`,、 近所のヤンキー少年軍団に救われるような世界っていったい……!!」
勇者「なにおぅ!ヤンキー少年10人を侮ってはいかん!!奴らは若い分だけ命知らずなのだ!装備も充実している!武器:角材・野球のボール・釘バット等、防具:お父さん(建築作業員)のヘルメット・じいちゃん(農家)の農作業用ゴム長靴・盾は台所からチョッぱねてきた鍋のフタ!!!これが10人もいるんだぞ!!おまけに全員、目つきが悪くマユゲもないのだ!うを~何て強そうな集団なんだろうっ!!!これで世界は安泰だあああ!!(両手の拳を、天に突き上げて叫ぶ。)」
女神「……もう、あなたの妄想暴走には、どこからつっこめばいいのか判りません……。酒は抜けてるはずなのに、よくそんなこと思いつけますね…。(滝涙)」
勇者「おっ。ついでに今気付いたんだが、俺様のヌカミソードがないではないか!」
女神「ついでって!一番大事なことでしょっ!聖剣エ・ク・ス・カ・リ・バァァ~~~(名前を強調)は、刃物厳禁ということで、警察に没収されてしまいましたよ。はうううう。事情を説明して、返していただかなくては…。」
勇者「何より、ここからまず出ないことには、魔王討伐も何もあったもんじゃね~な。さ~て、どうしたもんだか……」
その時である!
鉄格子前の廊下奥側から、ズシーン……ズシーン……という、重低音が響いてきた。
その音は、だんだんこちらに近づいてくるようだが…?
勇者「il||li(ФДФ;) il||li こ……この音わ、もしやッ?」
女神「何かしら?誰かの足音のようですが…。」
勇者「(:.;゜;Д;゜;.:) し……しまったあァァァァ!!奴がっ!!奴が来てしまったああああっ!!(青ざめながら、超ガクブル)」
女神「え?誰?お知り合いの方ですか?」
勇者「奴は俺様の、最大最強の敵だっ!!」
女神「ええっ?最大最強の敵っ?」
勇者「⊂´⌒∠;゜Д゜)ゝ うぎゃああああ!!牢屋内にいたのでは逃げ切れん――――!!タ~スケテェェェェ!!」
あの図太い神経の勇者ミナミンをここまで怯えさせる、最強最大の敵とは一体誰なのかっ?
ミイラじじいの病状はっ?
聖剣エクスカリバーの行方はっ?
勇者&女神は留置場から出られるのかっ?
様々な謎を残しつつ、物語は新たなる局面へ突入するッ!!
続くっ。