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13話「ついに宣戦布告!恐怖!魔に沈む人間界!!」

魔王に挑戦状を書くことになった、勇者ミナミンと女神アルテシアだったが、二人ともロクでもないことしか書けなかったもんだから、ミイラじじいにアッサリとボツられた。

結局、ミイラじじいが自分で魔王に挑戦状を書いて、それに二人が同意の署名をすることになったのだが…。


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【ミイラじじいの挑戦状】


正義の女神アルテシア及び勇者ミナミンは、悪の魔王ピイチャンに対し、戦いを挑む決意を固めました。

近日中に、正々堂々、魔界まで魔王を倒しに行きます。


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勇者「何か、スポーツ大会の開会式の選手宣誓と、借金の借用書がゴチャマゼになったような文面だな……。」


女神「ここに署名をすればよいのですね。この下の空白に名前を書くだけでいいのかしら。ええと……アルテシアっと。はい、ミナミンもちゃんと書いてくださいねっ。」


勇者「あいよ。ボク、ドラえも……(ガスッ。←アルに殴られた音)……判ったっちゅーの!……ったく冗談の通じね~ぶつぶつ。あいよっと。超絶勇者★ミナミン様見参!!っと。」


女神「超絶勇者★ミナミンって……。何かバトルスーツとかに一瞬で変身できそうなネーミングですねぇ。」


ミイラじじい「これでよし!早速魔王ピイチャン様に、コレを届けてまいります!……と、その前に。」



ミイラじじいは、おもむろにスクッと立ち上がった。

ついでに、何か凛々しい顔つきになっている。

よぼよぼジジイにカッコいいオーラ出されても、かえってムカつく。



ミイラじじい「実はこの魔界の四大悪魔伯爵こと、このライーミ、女神様と勇者様にお見せしている今現在の姿は、人間界用の仮の姿でしてな。真の姿をお二方に見せておかねば、礼儀を欠いてしまいまする。」


勇者「Σ( ̄Д ̄;) ナヌッ?もしかして俺様さしおいて、ジジイの変身予告っ?超絶悪魔★ミイラじじい誕生伝説をぶちあげる気かッ?(嫉妬)」


女神「(人´∀`).☆.。.:*・゜  まあ、本当はどんなお姿なのですか?わくわく。」


ミイラじじい「真の姿をお見せするその前に。ワシ、ちょっとおしっこに行ってきますじゃ~。」


勇者「は?待たせてんじゃねぇよ、先に変身してからにしろよ!」


ミイラじじい「*:.。☆.:+。.(∩*゜▽゜)∩.。☆+..。.:*  ギャアアアア!も……もれるゥゥゥゥ★」

 

勇者「判った判った!!大でも小でもいいから、とっとと行ってこいっ!」



ミイラじじい、そそくさと居酒屋の個室から出てゆく。


――――数分後。

居酒屋個室のフスマがスパーンと勢い良く開いた!!

と、そこには!!

いかにも悪魔貴族っぽい、豪華ズルズル極彩色キラキラ衣装を着て、ドヤ顔をしたミイラじじいが立っているではないか!!!



ミイラじじい「これぞ、ライーミ真の姿でごじゃりまするッッッ!!!!(どどーん!!!)」


女神「・:*:・(〃▽〃 )・:*:・ まあ、ご立派なお姿に!」


勇者「(メノ`皿´)ノ… ┤∵:.  ちょっと待たんか――――!!!どどーんじゃねぇっつの!!アルも感動してんじゃねぇよ!!着替えてきたよねッ?今、明らかにトイレで着替えてきたよねッ?つーか、コスプレしてきただけで、中身はミイラじじいのままだよねッ?何ひとつ変身っぽいもの、してないよねッ?」


ミイラじじい「そんなことはないぞよ、勇者様。ほれ、これを見なされ!」



ミイラじじいは勇者たちに向かって、くるりと背を向けた。

じじいのお尻のあたりに、いかにも悪魔っぽ~い、黒く細長いしっぽがプランプランと揺れている。



ミイラじじい「ご覧ください!このしっぽこそが、悪魔の証なのでごじゃりまする!」


勇者「ど――――――――――――でもいーわ!!そんな証!!おい、アル。このしっぽ斬っていーか?ちょうど俺様、聖剣ヌカミソード(ビニール袋入り)も持ってるしっ。」


女神「(┘`口´;)┘ ヌカミソードじゃありませんったら!!その剣の名前はエクスカリバーですっ!」


ミイラじじい「ぬう?こちらが礼を尽くして謙虚に接待しておるというのに、勇者のこの態度は何たることじゃ!このライーミ、怒りましたぞ!」



怒り心頭のミイラじじいは、ズルズル衣装の懐から水晶玉を取り出すと、パカーンと床に叩き付けた!

粉々に砕け散る水晶玉!



勇者「ぎゃわっ!破片が飛んできたっ、危ねっ!……ん?水晶玉の破片から、どよ~んとした黒い空気みたいなのが出てきて、広がっていったぞ…?」


女神「Σ( ̄ロ ̄lll) ま……まさか、今の水晶玉は…!!」


勇者「え?何?何?ガラス爆弾攻撃とかじゃなかったのっ?」


女神「今の水晶玉はおそらく『魔界の悪魔・詰め合わせセット玉(黒)』ですっ!叩き割ると、その周辺地域に大量の低級悪魔が出てきてしまうのですっ!」


ミイラじじい「女神様はお察しが早い!その通りぢゃ!!ふっひょっひょっひょっひょっ!!!!!」



ついに真の姿コスプレとなり、悪魔の本性を剥き出しにしてきた、魔界の四大悪魔伯爵ライーミ!!

ミイラじじいは、人間界を悪魔でいっぱいにしてしまうつもりらしい!

どうやら本当に世界のピンチに突入っぽいぞ!!

どうする勇者ミナミン&女神アルテシア!!

世界が破滅したら、明らかにあんたたちの責任だッ!!



続くっ。

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