第10話 お茶会は進化する
お茶会の話題がお茶会の価値を決めると言ってもいいだろう。とわたしは鏡の前で呟いた。
悪役のつもりだ。おほほほほっと笑おうとしたが難しくてできなかった。
だが、お茶会の話題で今、旬なのはわたしだ。最初のお茶会の客たちから輪が広がっていって今日は、王都に本店がある商店の奥様に呼ばれている。
服装は最初から同じだ。だって冷遇されている娘だもの。ただしショールは毎回浄化をかけて新品同様だ。
そして今回の手土産は普通のハンカチにわたしがレースを編み付けた物を用意した。特別に身分不相応なお招きだと承知していますが、謹んで喜んで参加させていただきますの気持ちを表しておく必要があると思ったのだ。
部屋に案内されると、もう揃っているようでわたしは主催者に挨拶をして手作りだと謝って手土産を渡した。
皆様、話題を振ってくれてわたしも会話に参加して喋った。でも全員がどことなく緊張しているふうだった。
そこにノックの音がして
「ワイルド夫人がお越しです」
すると皆が席を立った。わたしもまねをして立ち上がった。
そこに現れたのは、上質の生地で作られたカットの綺麗な服を着こなした女性だった。
「無理を言って押しかけてしまい申し訳ありません。皆様よろしく・・・・どうぞお楽になさって」
「ようこそおいで下さいました。ワイルド夫人」
「もう、無作法に押しかけたのはわたくしですわ。お楽になさって」
だから、皆さん緊張していたのか・・・とわたしは理由がわかってほっとした。
自慢じゃないが、わたしはいつも格上の主催者の所に行っていて、わたし以外みんな上状態だから上がひとつ増えただけのことだと、いつものことだとかまえていたら
「そちらさま、そのお召し物・・・・そのショールってことはホワイトさん」
「確かにわたくしはホワイトですが・・・ショールがどうかしましたか?」
「いえ、ホワイトさんは・・・その今、うわさの方・・・」とワイルド夫人が口ごもると主催者が引き取って
「そのホワイトさんお察しのことだと存じますが、あなたを招くのは言いにくいけど下世話で楽しいので、お茶会としては成功するのだけど、実はそのショールを皆、狙っているの」
「ショールを?」
「えぇそれって素晴らしい技術なの。いくらでも出して買いたい物なの」
「はーー?」
「あっ今日のその先ほどと」手土産に目をやれば
「失礼して見せて頂いても」といいながら手は包みを解いていた。
「これは」とそれをワイルド夫人に手渡していた。受け取った夫人は
「あなたが作ったのね」
「よければわたくしにも作っていただける?材料はこちらで用意するわ」
「わたくしでよろしければ・・・・こういったのは好きですので・・・ただ期限をいつかとは・・」
「かまいませんわ」
レースの話題はここで切り上げて期待の話題にはいって行った。




