4話
転生者というのは何かしらの影響を受け、この世界に生まれ変わる。
その時に色々な特典が受けられるという。
記憶がある、ない。があるみたいだが、レイはある程度持っているみたいだ。
病弱でたくさんの本を読むことしかできなかったようだ。
そして齢12歳の時、死んでしまった。
その創造性を活かした能力、そして恵まれた体。
カイ「全く真逆だな。この低能力…そして小さい背」
10歳を超えたのにも関わらず、130cmくらいだろうか。
カイ「ま、しょうがないか」
思考を切り替え、歩を進める。
―
カイ「今日はこの辺で寝るか。枝の上で眠ればこの辺の魔物は大丈夫だろう」
魔物というのは動物が瘴気を浴び、巨大化、凶暴化する。
人間は問題ないみたいだが…これは未だに謎が解明されていない。
魔物も魔核というものを取り除けば瘴気が消え、食用に戻るものもある。
カイ「っと…早速お出ましか」
この領地には羊が居る。
それが魔物化すると…
カイ「バインゴート…しかも割と大きめの部類だな」
巨大な2本角に大きな牙…。
けたたましい鳴き声と共にこちらへ突進してくる。
カイ「本来は手を出してはいけないんだけど…」
剣を構える。
カイ「これの試し切りと行こうか」
目の前に剣を向ける。
それに対してバインゴートは直進してくる。
交差する。
―
カイ「角は高く売れて…毛皮もいい値段は付くんだっけな。魔核を取り除いちゃうと素材が取れなくなっち
ゃうから…」
素材だけを切り取り、魔核を取り除く。
魔核は大きければ大きいほど高く売れる。
正常に戻った肉を切り分け、バッグへと収納する。
カイ「さて…ご飯に…」
後ろからけたたましい鳴き声が聞こえる。それも複数。
カイ「さっきの鳴き声で呼び出されたか…仕方ない。ご飯はまた後でか…はぁ」