#記念日にショートショートをNo.25『清く、長く、響くように。』(In a Cleaner,Longer,More Reverberant States.)
2019/12/31(火)大晦日 公開
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【関連作品】
なし
年末に欠かせない大掃除。
旧年の汚れ(けがれ)を払い、新年を身も心も清々しく迎える為の一準備。掃除の基本、〝上から下へ〟に則り、まず本棚の埃を払っていく。本の背表紙に目を遣りながら、ついつい本自体を手に取ってしまうのは、本好きにありがちな癖だろう。私ももれなくその一人だ。少し違うことは、今私が見ているのが本棚に並ぶ文庫本ではなく本棚に収まった太ったファイルであるということだが……まあ同じだろう。私は本棚からファイルを引っ張り出し、中身を取り出す。
それは、自分が今年書いた物語だ。だから、文庫本を手に取るのと砂の一粒ほどしか変わらない。
今年は、記念日に合わせて20作ほどのショートショートを書いた。
4月1日エイプリルフールの『それが真実の元号であるならば』、
4月29日昭和の日の『ラブ・ストーリーは永久に』、
4月30日平成最後の日と5月1日令和最初の日に同時アップした『もしも君が生きることができるなら』&『もしも僕が生きることができるなら』、
5月2日の平日に書いたその後編である『もしも2人が生きることができるなら』、
5月3日憲法記念日,4日みどりの日,5日こどもの日に前・中・後編に分けて書いた『悪魔の宿命』、
5月12日母の日の『母への贈り物』、
6月16日父の日の『紫陽花の咲く季節』、
7月7日七夕の『星に願いを 君に祈りを』、
8月6日甲子園開幕日の『この空に、響け、私の音』、
8月11日山の日,13日盆入り,15日終戦,16日盆明けに連作で書いた『呪いの記憶』,『記憶の上書き』,『上書きを無くして』,『失われた呪い』、
9月23日秋分の日の『月に結びて』、
10月31日ハロウィンの『Trick after Read↑』。
我ながら、駄作もあるが、ショートショートと呼べるのか分からないものもあるが、毎月コンスタントに書いてきたと思う……11月12月を除いては。
毎月時間を調整しながら、なんとかそこそこのものを提示してきたつもりだ。しかし、最後の2か月は、それすら出来なかった。
理由は...…締切が迫っている長編小説。
11月が一作も挙げられなかったため、12月は絶対に書こう、そう思っていた。ネタもあった。展開もおおよそ決まっていた。
でも出来なかった。
時間が足りなかった。
言い訳の出来ない、単なる実力不足だ。
そんなことを考えながら、蕎麦を啜る。2019年は、すべての記念日に書くことが出来なかった。来年は、すべての記念日にショートショートを提示したい。
また蕎麦を啜る。
テレビの画面では音楽と踊りが共存している。
聴きたい音楽はそこにはなかった。
除夜の鐘が響く。
読んでいた本の真を捲る(めくる)。
相変わらずルーティンは変わらない。
新しい年がやって来た。
【登場人物】
○私:語り手
【バックグラウンドイメージ】
【補足】
①タイトルについて
タイトルに使用されている「清く」,「長く」,「響く」の3単語は、新年を迎える前(大晦日)にある行為・行事と、私の将来の目標である作家の理想像から考えました。
○「清く」:掃除
→身も心も清らかな状態で作家になれるように
○「長く」:蕎麦の麺
→息の長い作家であることが出来るように
○「響く」:除夜の鐘
→作家としての名前が響くように
②ストーリーについて
文章からも分かるように、物語というよりは2019年の一年間の振り返りのような感じで書きました。
【原案誕生時期】
公開時




