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第59話  12月25日  僕と言う人間は最低な人間だ

読みに来て頂きありがとうございます!

「翔くんは恋愛的の好きから

      逃げている気がするんです」


夜ちゃんから言われた言葉に僕は頭が真っ白になった。


だってあの時、電車で凪と話した時に解決していたと思っていたから。


僕の中では好きな人を作るだけだと思っていたから。


すると夜ちゃんから言われました。


「翔くん。もう一度言うね。嫌じゃなかったら川谷さんと何があったのか話してくれない?」


僕は話すのが嫌だった。

思い出してしまうから。

だけど、夜ちゃんの真剣な顔を見て、ここで言わなかったら夜ちゃんに失礼だ、と思ってしまった。

だから言う事にした。

花と何があったのか。


「わかった。話すよ」





僕は、包み隠さず全てを夜ちゃんに話した。

夜ちゃんは黙って僕の話を聞いてくれた。


そして、夜ちゃんは口を開いた。


「そっか…………翔くん。翔くんは川谷さんとのこと、納得してるの?」


話を聞いた夜ちゃんから言われた最初の質問はそんな質問だった。


そして、意味がわからなかった。


「どう言うこと??」


僕がそう聞くと、


「私が、翔くんの立場だったら絶対納得できないよ。だって、4年も付き合ってて他の人のことが好きになったから別れてくださいで、はいわかりました。別れますで納得できるわけないじゃん。浮気されたから、捨てられたからってそんな簡単に嫌いになれるわけないもん」


僕はそんなことを考えたこともなかった。

だって相手に別れてと言われたら納得なんてしなくても別れなくてはいけないと思っているから。


「別れるのはしょうがないとしても、もっと自分の気持ちを言うべきだよ。自分がどう思っていたのか。どれだけ浮気されたこと、別れたことが辛かったのかを。そして、別れてから翔くんが何を思っているのか。ちゃんと自分の口で川谷さんに言わないと翔くんの中では川谷さんと別れられないと私は思うよ。

やっとわかった。なんで翔くんが私と距離を取るのか、やっとわかったよ。よかった、心からよかった。私は翔くんに拒絶されてるわけではなかったから。翔くん。翔くんはね多分まだ心のどこかでは川谷さんと別れられてないんだよ。だから少し逃げてるんだよ」


本当にその通りだと思った。


    翔くんの中では別れていなんだよ。


その言葉が僕の心の中にとても浸透してくるのがわかった。



そうだったんだ……

僕はまだ花と別れをできていなかったんだ。

僕はまだ一歩も踏み出せていなかったんだ。

誰かを好きになるなら僕はしないといけないことをあったのだ。


すると夜ちゃんは席を立ち僕に言いました。


「ほら、行くよ」


「え?どこに?」


どこに行くと言うのか、


「そんなの決まってるじゃん。川谷さんのとこだよ」


そう言われてしまった。







「ごめん翔斗お待たせ……ってなんで朝露さんと、夜光さんが一緒にいるわけ、」


そんなの僕に聞かれてもわからない。



あの後、僕と夜ちゃんは○島から僕の最寄りの駅まで戻ってきて、よく凪と行くファミレスに入った。

そこまではよかったのだが、案内された席には凪がいたのだ。


そして、ファミレスに着いた後、僕に呼ばれた花がここに来て今この状況である。



「この2人は僕の友達だよ」


「いえ、翔斗くんとは友達以上の関係です。一応初めましてですよね。朝露凪です。よろしくお願いします。川谷さん」


「こちらも、朝露さんに負けないくらい翔くんと関係を持っている夜行美月です。よろしくね。川谷さん」


「は、はい」


なんか今だけは花が可哀想に見えなくもないけど、今はそんなことを言っている場合ではない。


僕は早速話を切り出す事にした。



「まず呼び出してごめんね。ちょっと僕の話を聞いてほしい」


「うん」


「さっき夜ちゃんから言われて気づいたんだ。僕は心のどこかではまだ花と別れられていなかったのだと。だから今日は花にしっかり別れを告げようと思う。

まず僕は花が心から大好きだった。高校卒業して、大学に行って、社会人になって、そして花と結婚する。花を幸せにする。花のためにって思ってきた。だけど、花は浮気をした。僕の他に好きな人ができてしまった。それがわかった時なんでだろうって思った。僕の何がいけなかったんだろうかと思った。だって、これだけ花のことを思って、花のためにってやってきたから。だけど今ならわかる。それは花に依存していただけだったと。いつの間にか花に対する思いが、好きから依存に変わっていたんだ。それは浮気されて当然だと今は思う。だからって浮気をしていいってわけではないし、許すつもりはないけど。でも、依存していた事に気づけたのは、花に振られて、凪と出会い、夜ちゃんにも出会うことができたからだと思ってる」


僕は一度深呼吸をする事にした。

そして、花に伝えた。


「花、4年間僕と付き合ってくれてありがとう。

こう言う形になってしまったけど、花との4年間は本当に楽しかった。浮気されたことは忘れることはできないし、許せないと思う。でも、いつかはまた花と友達として、話せるようになれればいいなって思うよ。本当にありがとう!」


僕が言い終わるまで黙って聞いていた花は、


「そっか……うん、ありがとう。そして本当にごめんなさい。私は高校卒業までに翔斗と友達になれるように努力するつもりだから。その時に本当に反省していることを示せればと思ってるから。今日は翔斗の気持ちを聞けてよかった。朝露さんも夜光さんもこう言う機会を作ってくれてありがとう。じゃー私は行くね」


それだけ言って、花はファミレスから去っていった。

その花の背中を見て、4年間を思い出した。

色々なことがあったと思う。楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、そして浮気がわかったあの日のこと。当時はとても辛かったけど、今となっては逆にあそこで浮気を知り、振られたことは良かったのかな、とも思う。僕は相変わらず甘い人間だ……

だけど、いつの間にか、心の中にあったモヤモヤは綺麗に無くなっている気がした。


その時、僕は気づいた。

凪には、彼女と言う存在について、

夜ちゃんには、花と言う存在について、


花と別れてからできた2人の友達に、とても大切なことを教えてもらっていたのだと。


本当に2人には頭があがらないな……




そして、花への気持ちが好きではなく、依存だって気づいた今なら僕はわかる。



    僕と言う人間は最低な人間だ。



だって僕は、好きの意味は違うけど、どちらにも恋愛的感情を抱いていたから。


全く、これを誰かに知られてしまったら、僕は社会的死は免れないだろうな……


     





     

    僕は、凪、夜ちゃん、いや、


      朝露凪、夜光美月、


   2()()のことを好きになっていたんだ。


59話読んで頂きありがとうございます!


小説のフォロー、レビュー、応援も本当にありがとうございます!


またして頂けると嬉しいです!


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