表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 歩空
1/12

ーほしのしんちゅうー

週一を目指して頑張っております。

人間っていうのは、かくも悲しき愚かなものだという話。


誰もが自律を目指し、自立をしているかのように振舞う。

そしてさらに誰かに寄りかかり、1人では決して立っていることが出来ない、矛盾した生き物。

世界に存在していられる“理由”を求め、日々同じ毎日を繰り返している。


大体、その“世界”という概念だって、間違えている。

世界というのは自分が生活して存在している“現在地点”だ、地球のことではない。

自分独りがただただ生きる、両手を広げた範囲が“世界”であって、他人が入ればまた意味が変わってしまう。




そんな日常の中、周りをどこかスクリーンの中の映像のように流すだけの生活をしていた。

自分はこの地球上で一番参加していない人間である。

温暖化や環境破壊が問題となる地球だが、実際のところ地球的にはどうだっていいことだろうと思う。

誰だって、自分の皮膚にしがみついている蚊の明日を心配したりしない。

地球から見た人間だって同じことだ。

ただ寄生されているだけ、ただ栄養を取られただけ。

いざとなればペシリと一発、殴ったりドッカンしたりすればいいのだ。

それと一緒。

自分一人いなくたって、周りがどうとなるわけではない。

変わらない中で、居ようが居まいが意味はない。

一人くらい参加しなくたって、日常というサイクルは狂わない。


人は皆、自分の“世界”の中で生きている。

だから他人が日常に“参加”していようがいまいが関係ない。

自分の“世界”が存在していればいいのだから。

にもかかわらず、声をそろえていうのだ。


『誰かのために。』


『地球のために。』


『世界のために。』


それは唯の欺瞞で、恐ろしく欲深い考えだ。

誰だって“誰か”のためには行動できない。

自分の“世界”を支えるので両手いっぱいなのだ。

自分が幸せになりたい。

自分の“世界”を安定させたい。

誰もがそう思いながら、口からは違う言葉を吐き出す。

人間とは愚かな生き物である。


だが一番愚かなのは、そんな人間の中で日常に参加せず、まわりをどこか一歩引いた上から見下ろしている自分である。

何を勘違いしているのか、自分は人間ではないと思っているのか。

自分を神とでも?

いやいや、そんなことはない。

僕はただ、周りを観察するのが好きなだけなのだ。


こんなに愚かな人間は、こんなに自分勝手で、こんなにわがままで。



しかしとても面白く、観察し甲斐のある生き物なのだ。



そう、僕という“世界”を含めた、日常というゲームサイクルは。



まだ始まってすらいない………

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ