二人の窓
05
伽耶ちゃんとのチャットは続く。
二人の窓で、何とか話を伸たちの方へと持っていきたい。
伽「やーほー、桂くん(*´▽`*)」
伽「今、ダイジョブ?(°▽°)」
桂「大丈夫だよ…… 何かあった?」
伽「うん、ない( ^▽^)」
桂「ないのかよ。じゃあお休み」
伽「うそん(゜ロ゜)」
桂「いや、ちょっと待って。今さっきまで伸と会話してて」
伽「オトコノコだけでナニ話してたのお?(ФωФ)」
桂「大した事じゃないよ、趣味バナだから」
伽「ほーん?( ´Д`)」
☆
桂「お待たせ」
伽「あっお帰りい(°▽°)」
桂「……なぁ、羽月さん」
伽「どちら様を? (°▽°)お探しで?」
桂「……あー、伽耶ちゃん?」
伽「(゜∀。)」
桂「え」
伽「ふふふふ、慣れ、な、わね(〃´ω`〃)」
どうやらご満足いただけたらしい。
呼び方はまだ、直に言うと吹き出される。
慣れるまで、マイペースに行こう。
伽「今夜のご飯はなーあーに?(°▽°)」
桂「炒飯だった」
伽「中華の基本だけどムズイ( ゜ 3゜)」
伽「桂くんが作ったの?( *´艸)」
桂「いや、妹が」
伽「妹ちゃん、尊い(*´-`)☆」
伽「二つ下だっけ( ≧∀≦)?」
桂「よく覚えてんね」
伽「そりゃね( ・ω・)」
伽「おかーさん繋がりもあったしぃ( ゜皿゜)」
伽「世の中狭い( ;∀;)」
うちも羽月さんちも母親が看護士だ。
同じ病院に勤めているので、何かと話が分かる。
伽「で、お味はいかがだったのん(*σ´ェ`)σ」
桂「旨かったよ、うちのコンロはIHじゃないけど」
伽「うんうん、火力ないとねぇ(*´ω`*)」
実は手抜き料理…… たまごかけご飯みたいな状態(具材と油とタマゴ全部混ぜたモノ)から、木ベラで掻き回しつつ時間をかけて炒めたなんちゃって炒飯だったんだが、妹の名誉のために黙っておく。
伽「妹ちゃん頑張ったね~(°▽°)」
伽「ちゃあんと誉めてあげた~( ´△`)?」
伽「何だったら私が(‘ε ’)☆」
桂「いや、ちゃんと言った」
味も良かったし、ありがとうとごちそうさまは当たり前だよね。
伽「ならよし☆(°▽°)」
伽「でもいいなぁ(゜ロ゜)」
伽「人に作ってもらう食事はサイコーよ(*´-`)」
伽「この頃自分で作ってばっかりだからぁ( ´-`)」
チャットでも話題になるが、伽耶ちゃんちは料理の作り手が二人だけで、仕事をしているお母さんよりは、やはり伽耶ちゃんが料理を担当する事が多いらしい。
桂「お疲れ様だね、大変でしょ」
伽「そうっなのっ(°▽°)☆」
伽「男の子とオッサンがやたら食うからぁ( ´△`)」
伽「男が4人もいると食費がひっどいよ(^3^)」
伽「体育会系だからなおさら~(ФωФ)」
伽「料理の手間を掛ける甲斐がねぇの(ToT)」
伽耶ちゃんの弟たち(双子)は見たことあるけど、二人とも中々のガタイだった。
あと、お兄さんとお父さんか…… 食いそうだな。
桂「たまには休めてる?」
伽「桂くんやさすぃいヽ(o´3`o)ノ」
伽「じゃあ桂くんが何か作ってくれる?(o´・∀・)o」
伽「もちろん、私だけに、何か☆( ^▽^)」
桂「えぇ……」
伽「あ、ジョーダンよ(; ゜ ロ゜)」
伽「マジに何かおごってもらうなんてヽ(o´3`o)ノ」
伽「そんな…… (/ω・\)チラッ」
伽「つもりは…… |д゜)チラッ」
伽「ないよ?(°▽°)」
桂「わかった購買で昼を一緒に買おうか」
伽「うぅん、そういう真面目なトコすきヽ(o´3`o)ノ☆」
桂「サンドイッチくらいならね」
それから一時間ほど、話は続いた。
残念ながら、僕の発言率はあまり変わらず……。
途中からフリーハンドで済むからとやけに熱心に通話に切り替えてきたが、むこうでは忙しい様で…… 乙女な作業をこなしていたり、勉強をまとめたりしていたらしい。
何をしていたかは詳しく聞かない。
名前呼びの段ではやはり吹き出されたものの、楽しい時間が過ぎていた。
女の子とこんな身近になれると想像すらしてなかった。
……個人の感想です。
いや、大事な話題がまだだった。
伽「じゃあ、また明日ッ( ´△`)」
桂「あっ、待って」
伽「んん。なあに( -_・)?」
桂「隣のクラスの噂とか、聞いてる?」
伽「あ、ひょっとして彼女ゲットレースの話?(°▽°)」
流石、伽耶ちゃん。
知ってたか。
桂「……そんな名前あんの」
伽「私が付けた( °∇^)]今ッ(^3^)/」
桂「まぁ、知ってるなら話は早いや」
隣のクラスまで把握しているのは羽月さんくらいだろう。
平さんが狙われている(?)らしいことを伝えると、一言。
伽「知ってるぅ\(^o^)/」
「へゅ」
変な声でた。
予想外の答えが返ってきたよ。
伽「隣の沢村くんと小瀬くんでしょ?(^3^)/」
伽「初穂ちゃんと同中だったからね(ФωФ)」
伽「割りと人気よ? 初穂ちゃん(*´ノ∀`*)」
伽「スタイル抜群だし\(^o^)/」
そうか、伸の他に親しいヤツが居ないわけ、ないか。
でもそれなら伸も言ってくれたらな……。
同級生を忘れていた可能性もあるか。
伽「乙女な黒髪、白いモチハダ…… グヘヘ(^q^)」
皆でたまに行く図書室でも、平さんに会えばいつも声をかけてくれる先輩方が居たもんな……。
伽「片方だけで私の顔が収まっちゃう。アレはスゴい!!( ; ロ)゜ ゜」
桂「お前は何を言っているんだ」
伽「え、ブラジャーの話だけど( ゜□゜)」
ぶふぁっ☆
(何かお見苦しいモノが飛び出した様です。申し訳ありません)
桂「やめろください」
伽「どしたのぉ? 初穂ちゃんの話だけど?(〃´ω`〃)」
いやいやいや、普段から見ないようにしてるッてのに。
……う、うぅ、女子め…… 反撃不能だと知っていながら。
桂「えっちなのはいけないと思います」
伽「あははは( *´艸`)」
伽「じゃあ、この話題はここまで( ゜皿゜)」
伽「初穂ちゃんと、笠木くんが付き合ってたらよかったのにねー( °∇^)]」
お、おお。
羽月さん、マジ天使。
その話題が、欲しかった!
桂「今度、四人で一緒に出掛けようか」
……どうだ、どうですか、どうなんでしょうか?
返事を待ちながら、右手で持ったスマホにお祈りをしていた。
伽「おっ( ゜□゜)」
伽「あぁ! いいね! ダブルデート…… 楽しそー!( *´艸)」
伽「それ! 採用ッ…… ( 〃▽〃)☆」
桂「場所とかは…… 皆で行きたい所を話し合おうッ」
伽「ホント楽しみ! じゃっ、また連絡するね!(^-^)/」
桂「うん。待ってる」
伽「お休み~\(^-^)/」
羽月さんから、同意を得られた……。
これは僕の、大金星じゃね?
グループを切り替え、伸へのメッセージを打ち込む。
桂「とりあえず話せた」
桂「他の競争相手は二人、同じ中学だったって?」
桂「お前の度胸が試されるイベントも用意できたぞ」
桂「取り敢えずは、明日のお楽しみだ」
……ふーっ。
連休までは忙しくなりそうだ。
この素晴らしい出来事に祝福を。
伸の事は別として、羽月さんとデートだぞ…… どうする?
え、マジでどうする!?
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