寒冷適応と極北東北集団
耳垢についての研究があり、ついに遺伝子が特定された。遺伝子が特定された上で地域を調べると、日本は特定された遺伝子の乾燥型の変異が起きてるのが、70~80%あり、中国北部韓国などは100%に近いそうだ。これは何を意味するか?と言うと、本来遺伝距離が遠いはずの極北地域と寒冷適応について大差がないって点。
おそらくだが、私が以前書いた寒冷適応への疑問が間違っていると思う。私はグールドモデルをとったわけだが、答えはドーキンスモデルだったというわけだ。実際はネオダーウィニズムモデルなんだけど。対比させる人物として二人を出しただけでドーキンスが主流だというだけ。
一重の遺伝子も特定されてるが、地域別の差などはデータを取ってないためあまり参考にならない。これは他の白人黒人などの人種地域差を調べているため参考になる。ただソースはどこかの医者のこぼれ話程度の話で良く分からない。信用したのは遺伝子の領域を語っていたので、これは詳しい人だと思ったから。ついでにこの日本人との差を調べると見事にアイヌ沖縄の差が顕著に出るため渡来人の遺伝子だと分かる。
現在の主流の遺伝学では、有利な形質の遺伝子は集団の中に徐々に広がって蓄積していくというモデルがある。他の部分で遺伝距離がある集団もこの遺伝子だけは寒い環境さえ一致すれば均一な遺伝集団じゃなくても均一になっていく。
南部集団との混血以前に、そもそも極北中国東北において均一じゃない集団がいたとしても僅かな境界線の混血でもじわじわと寒冷適応に有利な遺伝子が広がっていく。それは集団全体が混血して遺伝子が均一になっていく現象とはずれる。これは均一に広がったのか?分からないが、コーカソイドの乳糖分解酵素も元いたミイラが見つかったアイスマンは持ってない。
後から来た草原牧畜民が広めたもの。ついでに中東の集団もこれを持っているが、当然後から侵入した草原牧畜民から広がったものになる。そもそもアイスマンが中東から来てるのでそうなる。さすがに中東集団と欧州集団では大きく遺伝距離があるが、乳糖分解酵素はもっているのじゃないか?と私は見ている。中東人ももっている事は知ってるが集団の割合は知らない。
遺伝的に見た場合極北集団と東北集団は寒冷適応においてはその他では遺伝距離が遠くても同様な集団だと見て良い。似た環境に居たから遺伝的には均一じゃなくても、適応的に有利な遺伝子が100%に近く広がっていくと見ている。それは黄河流域も含まれるのか?と言うと、私は違うと見ている。
2つの理由がある。まずなんらかの混血はなされないといけない。それはある程度の距離が近い集団じゃないといけない。次に均一じゃない集団が、有利な遺伝子だけ広まっていくには同じ環境じゃないといけない。これもそんなに大きな地域の範囲にならないという事。後はついでだが、おそらくこの集団は何かしらの理由で閉ざされていたのではないか?と言う点。
新石器が始まり不連続に始めて登場するのは、どこか別の場所に居て閉じ込められていたからじゃないか?と考えている。これが覆されるなら、黄河流域も寒冷適応にふさわしい同一環境だったと証明されなければならないが、それは不明だ。後もっと西にも遺伝子が広がっていかなかったのは何故か?
それは黄河流域という場所じゃなくて、もっと東よりの地域に閉じ込められていたからだと私は考えている。何らかの理由で閉じられていた理由が消えて、暖かくなって南下=西行したからだと見てるんだ。
耳垢が寒冷適応だったというのは推測になるが、それを言うなら、一重も平坦な顔も似たようなものだ。私の場合は適応的モデルなら、均一じゃない2つの集団でも均一な形質になる事を説明できるからだ。寒冷適応が先にくるんじゃない。寒冷適応においては大差ない均一じゃない2つの集団が、その点においては均一である場合有利な遺伝子だったという説明が最も合理的な解釈なるからに成る。
今となってはヤンシャオのDNAと極北のDNAを比較する事は出来ない。だがC2Qが中心の集団とNが中心の集団では均一じゃない可能性がある。だが例え遺伝距離があっても問題ないと考えるからになる。
何故南部の遺伝子が入ってるのに韓国人は100%に近いのか?この点は勘違いされてるが、弥生人=稲作民はすでに北方人種と混血した民族が、さらに中国東北人と混血したからになる。厳密に核ゲノムを調べるとそういった南方遺伝子の差は出てくるが、寒冷適応に関してはあまり顕著に混血の差が出なかったと見ている。
この点は有利な遺伝子とは関係ない。適応的じゃなくて、すでに稲作民は南部で寒冷適応遺伝子が混血済みだからになる。これは当時の人骨から平坦な顔に変化してるが確認されてるためそこからの推測になる。
一重の調査ではないが、ほぼ私の考えどおりだと見て良いとおもう。
後問題は黄河流域が寒冷であり淘汰されたのか?だけになる。これは古い環境が分からないと分からない。もし東北部より暖かい環境だったなら適応的な遺伝子の広がりがあった場所だと言うのは矛盾点になるので、この事実は重要なポイントになる。事実ならだが。