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神様にも管轄ってあるんだな

 俺達がスミスさんの元へ行ってから3日経ったある日、俺とルークはスミスさんの元へと向かった。


 スミスさん曰く、俺達の武器のメンテナンスは3日ほどかかると言われた。そのため、3日たった今日、俺達はスミスさんの元へと向かった。


 ちなみに、フィルとシャルロッテとは別行動で、2人はマナリアさんの元へと向かった。まあ理由は、大方察しが付く。


 「そういやルーク、スミスさんが前言ってた弟子さんてどんな人なんだ?」

 

 ふと思い出したので、俺はルークに聞いた。


 「そうだな、一人はエルフの美人さんで、もう一人が黒髪の人だったな。そんで確かその人は、()()()()()()()()って言ってたな」


 それを聞いた俺は、血相を変えてルークに聞いた。


 「その黒髪の人って、どこから来たかとか聞いてないか?」


 「たしか、日本とか言ってたような気がするけど、いきなりどうしたんだ」


 少し驚いていたがルークは言った。


 「いや少し気になっただけだすまんな」


 俺以外にも、転生者がいたのか。俺はルークからその話を聞き、少し嬉しかった。自分以外にも転生者がいてそれが、日本人だったからだ。


 そんな話をルークとしていると、俺達はスミスさんの店へ着いた。


 「親方ーメンテナンス終わったかー」


 店に入って早々ルークは、言った。すると、中から金髪で肩にかかる位の長さでポニーテールをしている人が出てきた。


 「あらルーク君久しぶりね。スミスさんなら今はまだ作業中よ」


 優しそうな雰囲気を醸し出してそう言った。


 「お、エリンさん久しぶり。まだ親方やってんのか、まあ店にいっからいいけど」


 「そう、ところでそちらの人は?」


 目の前にいる女性に聞かれたので俺は答えた。


 「初めまして。俺は、カイトて言います」


 「こちらこそ初めまして、私はエリンです。見ての通りエルフで、スミスさんの弟子としてこの店で働いています」


 エリンさんは、そう言った。


 「エルフで、鍛冶の仕事をしているのって珍しい様な気が」


 俺が疑問に思っていることを聞くと、エリンさんが言った。


 「そんなことはないですよ。大体のエルフは、自分達の里で暮らして外の人を受け付けませんので、鍛冶とかも自分達で行っているんですよ」


 「そうなんですか」


 俺は少し驚いたが、納得した。確かにゲームやラノベなどでは、エルフの里などがある場合が多い。その閉鎖的な環境では、独自の文明が為鍛冶なども同じ感じなのだろう。


 「そういえばエリンさん、最近レンジさんとはどんな感じなんだ」

 

 「まだレンジさんとは、そんな関係にもなってませんよ」


 ルークが野暮なことを聞くと、エリンさんは少し落ち込みながら答えた。


 「あの、レンジさんてどなたなんですか?」


 俺が聞くと、ルークが答えた。


 「ああ、レンジさんはなさっき話してた親方の弟子で、そんでもってエリンさんのす「誰か俺の事呼んだか?」あ、レンジさん久しぶり」


 ルークが話をしていると、男の人がそう言った。


 「おう、久しぶりだなルーク。そんでこっちの人は?」


 「初めまして、山田カイトです」


 俺は、レンジさんに自分の名前を、苗字も含め言った。すると、レンジさんは驚いていた。


 「お前、もしかして転生者か?」


 「ええ、日本から来ました」


 俺がそう言うと、レンジさんが嬉しそうに俺の肩を掴んで言った。


 「そうか!お前も、日本人だったか。俺は、黒鉄錬治(くろがねれんじ)だよろしくな!」


 「こちらこそ、よろしくお願いします。そういえば、いつからこの世界に来たんですか?」


 俺は、ふと気になった事を聞いた。


 「そうだな、多分3,4年ぐらい前だな。なんか、松岡〇造みたいな奴にこの世界へと落とされたな」


 「え、白い服着た厳ついおっさんじゃないんですか?」


 俺は素っ頓狂な声を出しておっさんに聞いた。するとレンジさんは、


 「何言ってんだお前」

 

 変なものを見るような感じの目で俺を見た。解せぬ。


 「もしかして、レンジさんってどこ出身だったんですか」


 少し気になったのでレンジさんに聞く。


 「俺は、生まれも育ちも徳島だったぞ」

 

 「俺は、東北の方だったんで多分、管轄が違うんじゃないんですかね」


 俺は、神にも管轄があるのではないかと思ったため、レンジさんにも聞いてみた。すると、レンジさんが何かを思い出したらしく俺に行った。


 「あーそういやあいつ言ってたな、神にも観察する地域があって俺は四国担当だって。そんでもって、他には北海道、東北、関東、近畿、中部、九州、沖縄て感じで神でいるらしいぞ」


 意外に重要そうな事を聞いた。まあつまりは、東北はあのおっさんが管轄だったてことだ。


 「そうなんですか、そういえばチートみたいな物って貰ったんですか」


 俺は気になった事を聞く。するとレンジさんは言った。


 「チート、んなもん貰ってねぇよ。そんなことしたら面白くないしそれに俺は、鍛冶の仕事がしたかったから別にいらん」


 俺は少し驚いた。チートがいらない人がいた事にだ。


 「でも何で鍛冶屋に」


 俺は、気になったので聞いた。


 「理由としては簡単な話、実家が刃物店だったからだな。いつも親父の手伝いとかしてたってのもあるが、俺自身こんな感じの仕事をしたいと思ったからだな」


 レンジさんは、昔のことを思い出すかのように言った。


 「へぇ、レンジさんが鍛冶の仕事をしたい理由って結構意外だな」


 するとルークが話に割り込んで言った。


 「なんだ、ルークも聞いていたのかてことは、エリンもか・・・」


 そう言ってレンジさんは、エリンさんの方を向く。


 「私あまりレンジさんの事を知らなかったのですが少しだけ知れたんでうれしいです」


 そう言ってエリンさんは、レンジさんの方を向き笑顔を見せた。


 「ぐぅ、くっそかわいなおい」

 

 「なんか言いました。レンジさん?」


 「いや何でもない」


 嘘つけ、絶対なんか言ってたぞ。てか今かわいいって言ってたな。それ位本人に言っても良くねと思ってしまった。まあ俺は言わんが。


 「おっ、なんだお前らこんなとこいたのか」


 俺達が、こんな話をしていた所スミスさんが工房からやってきた。


 「お、親方終わったのか」


 「おう、勿論だ。完璧に仕上げてやったぜ!」


 そう言うと、スミスさんはガハハと笑い出し言った。


 「ちと待ってろ、すぐ持ってきてやる」


 そう言って一旦工房へとスミスさんは戻っていった。


 「スミスさんて愉快な人だな」


 俺は、呟いた。するとその呟きに反応したのか、エリンさんは言った。


 「あの人は、指導の時は厳しいですけど基本的にはあんな感じでだれかれ構わず分け隔てなく接しているんですよ」


 「まあ、あんな性格だからこそ周りから好かれてんだがな」


 「ええそうですね、私達にとってはお父さんみたいな人ですかね」


 「そうなると俺達は、兄弟になるんかな」


 そう言うとレンジさんは、エリンさんの頭を撫でた。


 「え、えっ今頭、撫でられた?」


 エリンさんは顔を真っ赤にして言った。


 「すまん、嫌だったか?」


 「いえ!そんなことはないです。ただ、もう少し撫でてほしいと思って・・・」


 最後の方は良く聞こえなかったがエリンさんは言った。


 「ほんとかわいいなお前」


 するとレンジさんは、ぼそっと呟きエリンさんの頭を撫でた。なんか甘いなこの空間。


 そんなことをしていると、スミスさんが戻ってきた。


 「ほれ、メンテナンスの終わった武器だ受け取れ」


 そう言ってスミスさんは、俺とルークに武器を渡した。 


 「流石だぜ、親方。そんで料金の方はどうなってんだ?」


 「なあに、今回はルー坊がパーティーメンバーを連れてきて元気にやってるのが分かったからな。今回は、特別にサービスしてやるさ。勿論ルー坊もだ」


 スミスさんは、太っ腹な発言をした。てか孫に甘いおじいちゃんみたいだなとおもった。 


 「流石親方、ありがとな」


 「こんなことしてもらって聞くのも何ですが、タダにしても大丈夫なんですか」

    

 俺は、疑問に思ったので聞いた。


 「何、心配すんな。これからも贔屓にして貰うんだ、これくらい安いもんだ」


 「そうですか、ありがとうございます。これからも贔屓にさせてもらいますね」


 そう言って俺とルークは武器を受け取り店を出ようとした。


 店を出る前に、俺はレンジさんに気になった事があったので聞いた。


 「そういえば、レンジさんてエリンさんの事どう思ってんですか」


 するとレンジさんは、後ろを確認してから俺とルークに聞こえるように言った。


 「そうだな、多分好きなんだと思うわ」


 「そうですか。それじゃ、頑張ってくださいね」

 

 それだけを言い残して俺達は、店を後にした。


 「へぇ意外だったな、レンジさんがエリンさんの事好きだったなんてな」


 「割とわかりやすいぞ、まあ次言った時にくっついているかは分らんがな」


 「まっそうだな」


 そんな話をしながら、俺とルークは街を歩く。


 しばらく歩いていると、目の前にシャルロッテとフィルがいた。


 ナンパされてた。


 まあ、お疲れ様とだけ言っておくか。


 

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