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やる気のない魔法少女と苦労人少女も化け物でした

 

 あの後俺たちは、ギルドにある宿泊施設で、一夜を明かした。そして俺たちは今日もギルドでクエストを探していた。すると近くのテーブルで、2人の女子が言い争っているのが聞こえた。


「なんか面白そうだな。行ってみようぜ」


「面白いかどうかは知らんが、まぁ周りの迷惑にもなってるし行くか」


そういって俺とルークは、2人の居る場所へと向かう。そこには、銀髪のショートカットでパジャマの様な黒い服を着た小柄な少女と、水の様に透き通った色をした髪を左側に寄せてサイドテールにして結んでおり、白いローブで全身を覆った少女が、テーブルをはさんで座っていた。


 「ほら、フィーさん起きてください。今日こそは、クエストにいきますよ!」

 

 「……いやだ、働きたくない」


 「だめです!昨日もそういって結局行かなかったじゃないですか!」


 「だって、面倒くさい」


 「だってじゃないですよ!もう・・・」


 言い合いが加速していた為、俺達は止めに入った。


 「おいおいどうしたんだ、そんな大声出して」


 「そうだぞ、周りを見てみろよ。みんなお前らのこと見てるぞ」


 「えっ、周りですか」


 そういって彼女は見渡す。すると、周りの人達の視線に気付いたのか、彼女は顔をリンゴのように真っ赤に染まっていった。


 「す、すいませんでした!周りに迷惑をかけているのに気付かずに、大声出してしまって」


 「別に俺らは気にしてはしてないが、何かあったのか?」


 俺は気になったので、その少女に聞いた。


 「いえ、ただ私がパーティーを組んでいる子が働きたくないって言ってずっとっクエストを受けてなかったので、それでつい」


 すると、机でだらけている少女が言った。


 「…働いたら負けだと思う」


 「お前はニートにでもなるつもりか」


 「ニートって何?」


 その少女は俺に、聞いてきた。


 「簡単に言えばお前の様な事を言って、働かずにいる奴のことだ」


 「私にとって天職。私、ニートになる」


 こいつ親泣かせの才能があるな。


 「親が泣くぞ」


 「……家出してきたから問題ない」


 家出をする事事態が問題があると思ったが、それは言わずに胸の中にしまっておいた。


 「性根がそこまで腐ってたのに、よく今まで生きてこれたな」


 「今までシャルが、色々とやってくれていたから」


 「お、おう」


 流石にここまで堂々と言っていたので俺は少し驚いてしまった。


 (シャルさん、強く生きろ)


 「そういえば、あなたたちは誰」


 そういえば自己紹介をしていないのに、良くここまで会話が続いたよな。


 「そういえば名前を言ってなかったな。俺はカイトだ」


 「そんで俺がルークだ。よろしくな」


 ルークが言い終わると、青髪の少女が言った。


 「私はシャルロッテで、こっちにいる子が…」


 「…フィル、よろしく」


 銀髪の小柄な少女が、フィルで青い髪のサイドテールをした少女がシャルロッテらしい。


 一通り自己紹介や話をした後にルークが言った。


 「今日会ったのも何か縁だし、一緒に、クエストでもやらないか」


 「私は、いいのですがフィーさんが行きたがらないんですよね」


 「……別に行ってもいい。その代わり私の事誰か運んで」


 さっきの話を聞く限り、嫌と言うと思ていたが条件付きでなら言ってもいいらしい。


 「とんでもねぇ事要求しやがった」


 まあ条件が条件だったので、軽く突っ込んでしまった。


 「いいぜ、背中に乗せてやる」


 「いいのかよそんなこと言って」


 俺はルークに、あの2人に聞こえないよう耳打ちした。


 「大丈夫だって、あんなチビ多分軽いから」


 「……たぶんは余計それと、チビ言うな」


 少し不機嫌になりながら、フィルはルークに言う。するとシャルロッテが、


 「ルークさんやめてあげて下さい。あの子は、色々と小さいこと気にしてんですよ。色々と」


 そういってシャルロッテは、わざとらしく胸を胸元に寄せた。でけぇ。


 「私、シャルに何かした?……てかそんなに贅肉の塊を見せつけんなよ鬱陶しい」


 なんか最後の方は良く聞こえなかったがシャルは言った。


 「何もかもしてもらってんだろ」


 「そうだった」


 「おい」


 この子やって貰って当たり前とか思ってたろ絶対。


 「そういやなんのクエストやるんだ」


 俺は、そろそろクエストを決めておきたかったのでとりあえずルークに聞いた。


 「そういや決めてなかったな。どうする」


 ルークは、2人に聞く。すると2人は、


 「私は何でもいいですよ」


 「右に同じ」


 といった感じで答えた。


 「んじゃこれでいいか?」


 そういってルークは、あるクエストを指差した。


 【モンスターの巣の掃討】

 ・報酬金貨10万枚

  (巣を破壊した場合、規模によって報酬の変更有)

 ・モンスターの巣にいるモンスターを討伐。数や規模は問わない。

 ・モンスターの種類は不明


 「これギャンブル性強すぎないか」


 俺は少し危険では無いかと思いルークに聞いた。


 「確かにこのクエストは、危険度が分かりませんよ」

 

 シャルロッテも同じ事を思ったらしい。ルークにそう言うと、


 「大丈夫だって、殴ってりゃ倒せっからもんだいねえって」


 なんとなく予想していたことを、言った。

 

 「それはお前だけだ」


 正直に言ってお前の様な芸当は俺には出来ない。簡単な話、ステータスが違いすぎる。流石に辞めて置けと言おうとした時にフィルが目を輝かせて言った。


 「……私これやりたい」


 「こいつもこう言ってるしこれやろうぜ」


 「…こいつ言うな。私にはフィルって名前がある」


 フィルがまた不機嫌そうにして言った。


 「フィルさんがやりたいって言うなんて、今日はモンスターにでも囲まれるんでしょうか」


 シャルロッテが、フラグを建てた。


 「変なこと言うのはやめてください。そうなりそうで怖いですから」


 「大丈夫ですよ。そんなことこのクエストで見つけたモンスターの巣が、予想以上に大きかったって事が起こる位有り得ませんから」


 「もうやめて、もうこれ以上フラグ立てないで」


 この2人には言ってないが俺の運はEランクである為、正直そういう事が起こりかねない。というかあ起こる気しかしない。


 「よし話がまとまったから行くか。ほらフィー、乗れ」


 「……わかった」


 結局このクエストを受けることになった為、俺たち4人はクエストに行くことにした。てかほんとにルークに負ぶってもらってんのかよあいつ。


_______________


 しばらく進むと目的のモンスターの巣が見えてきたが、ルークとフィーを除く俺たち二人は疲れ切っていた。


 「私たち、何回くらいモンスターに囲まれましったけ」


 「5,6回ぐらいだと思う」


 俺たちは、道中で10体ほどのモンスターに襲われた。しかもそれが1回だけでなく何度も同じ様な事が遭った。それを、ルークが全部突破してくれたため何ともなかったが単純に、俺ら二人は精神的に疲れていた。余談だが、なぜかフィーは楽しんでいた。


 「なんででしょうね」


 「どっかの誰かさんがモンスターに囲まれるかもしれないっていったからでは」


 「…誰ですかそんなでたらめ言ったのは」


 「こっち見てもう一回そのセリフ行ってみろよ」


 ふざけているのかはたまた本気で言っているのか分からなかった為、俺はシャルロッテに聞く。


 「ち、違いますよ。ただ今回ついてなかっただけですよ」


 「悪かったな、運がなくて」


 大事な事だからもう一度言おう、俺の運はEランクだ。自分で言ってて悲しくなってきた。


 「だ、大丈夫ですよ。きっと巣は大きくないですから」


 「だからなんでそんなにフラグを建てんのかなこの子は」


 もしかしてちょっとお馬鹿なの子なのかなこの子。そんなくだらないことを考えているとルークが止まって俺達に言った。


 「ほら巣に着いたぞ」

 

 ルークは指を指す。なんということでしょうか、とても大きな巣が目の前に聳え立っているではありませんか。そこはオークやゴブリンが出入りしている為、恐らく団地の様に様々なモンスターが住んでいるのだろう。山の様な形のした巣があった。


 「もうヤダ帰りたい」


 流石にこんな物を見せられれば戦意も喪失する。


 「カイトさんが、フィーさんみたいなこと言いだした!」

 

 「ハハッ、心配することねーよ。いつもこんなだし」


 何時もではないと思いますよ。多分ね。

 

 「まあいいや、それでこれどうすんの?」


 「一体ずつ倒すしかないだろ」


 凄く非効率的なことを、ルークが言った。すると背中に乗っていたフィルがルークに言った。


 「……ルーク降ろして。私がやる」

 

 ルークは、フィーを降ろす。


 「お前どうにかできんのか、これ」


 俺はフィルに聞く。するとフィルは無言で巣を見つめる。

  

 「…任せて、ファイア」


 フィーがそうつぶやいた瞬間、モンスターの巣が噴火するかのように燃え出した。すると、中からモンスターたちの断末魔が聞こえてきた。命からがら出口から出てきたモンスター達は、出口で待ち伏せていたルークに、倒されていた。


 しばらくするとモンスターの断末魔がやんだ。それと同時に、モンスターの巣が音を上げて崩れた。


 「フィー、お前中々やるじゃねぇか」


 そういってルークは、フィーの頭をなでる。

 

 「……恥ずかしいからやめて」


 そういいつつも心なしか、フィーは嬉しそうだった。


 「それにしても、すごい魔法だなあれ」


 「何言ってるんですか。あれは、初級魔法ですよ」


 「は?」


 俺は素っ頓狂な声を上げてしまった。


 「フィーさん確か、前ギルドカードを見せてもらった時確か、魔力自動回復と、魔力上昇それと、魔法限定の攻撃力上昇バフついてましたよ」


 「脳筋ゴリラの次はバ火力魔法使いか」


 流石に二度目は驚かなかった。なんかもう圧倒的な力を見せつけられたらさ、ほぼほぼ悟ってしまうような気がしてきた。


 「そういえば皆さん疲れてますよね。良ければこれどうぞ」


 そういって彼女は、謎の空間から緑色のした液体を取り出しみんなに配った。


 「それって、収納魔法か?」


 「そうですよ。基本的には何でも入りますし多分無制限ですよ」


 シャルロッテさん、あなたもですか。


 「そ、そうかそんでこの緑色の液体は?」


 俺は気になったのでシャルロッテに聞く。


 「それは、エリクサーですね」


 「……エリクサーって希少なアイテムじゃなかったっけ」


 なんとなくゲームとかの知識で知っているが、凄い貴重な物の気がするけどもしかしてこの世界だと普通なのかな。


 「私調合とかしますけど、エリクサーしか出来たことないですよ」


 違うわ、やっぱこいつがおかしいだけだわ。


 「とりあえず、お前はゾンビ製造機でいいか」


 ふと思い付いた事を呟いてしまった。


 「なんでそうなるんですか!」


 「だってエリクサーって多分、死なない限りは回復出来るだろ」


 「そうですよ。体力、魔力の全回復は勿論、けがや病気にも効きますね」


 うーん何だこのクソゲー、ゲームではないがそんなことを思ってしまった。


 「俺はもう疲れちまったよ。パ〇ラッシュ」


 「大丈夫ですか!エリクサー飲みますか?てか、パ〇ラッシュって誰ですか!」


 そんなこんなあってクエストは、クリアしたが何かまたチートじみた奴らと出会った気がする。俺もチート欲しいです神様。


 神は神でもいるのであればおっさん以外の神様でお願いします。




戦闘描写って難しいので、文才が欲しいと思いました。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

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