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余り人の事を言いふらしてはいけない

 あの後、俺達はギルドに隣接している宿泊施設へ入った。その宿泊施設では、2人部屋なので俺とルーク、フィルとシャルロッテで別れた。そして今俺はルークとベットに腰掛けながら話していた。


 「そういえば、アレスさん達はどうしたんだ?」


 「ん、そういやカイトはいなかったんだっけ?」


 「シャルロッテに半殺しにされた後、木に括られてからモンスター寄せの香水ぶっ掛けられて放置させられてたからな」


 実際は、死んだんだけどな。じゃなけりゃ神様の所になんか普通は行かない。


 「良く生きてたな」


 ルークは、憐みの視線を俺に向けて言った。


 「転移魔法で何とかなったけど、実際は死んだと思ったわ」


 有り得ない事が起こりまくったせいか、一周回って冷静だったわ。多分。


 「そういやカイト、転移魔法なんて使えたっけ?」


 ルークは、俺に疑問を投げかけた。


 「魔王城に飛ばされたついでに、魔王様に教えて貰った」


 「これもうわかんねぇな」


 「えぇ…」


 「まあ色々あったんだよ、察してくれ」


 ルークが若干ショートしかかっていたので、適当に話をはぐらかした。


 「で、アレスさん達はどうしたんだ?」


 「そういや忘れてた。実はな…」


 ルークが長々と話してたのを簡単に言えば、ルーク達と合流した後、ユウジを蘇生してからアレスさんにユウジは担がれながらルーク達と別れたらしい。その時に、シードさんとウィンデイさんがパーティを抜けて故郷に帰ったそうだ。何故かは分からないが、シードさんとウィンデイさんは、心なしかやつれて見えたらしい。


 何となく、やつれてる理由が分かってしまった気がする。


 「中々、面白そうな事があったんだな」


 「お前がそれを言うのかよ」


 「そういや話変わんだけどさ、魔王って何人いるんだ?」


 ユグが、魔王が4人いると言っていたので、何となくルークに聞いてみた。


 「4人だな。確か、南のロキと東のノブナガ、西のハーデスそれと北のユグドラシルだったはず」


 本当に東西南北で別れてんだな。


 「魔王様の中で誰が強いとか分かるか?」


 「誰が強いかと言えば、多分魔王単体ならロキとハーデス、カリスマ性ならノブナガ、総合的にはユグドラシルって所か」


 ドラミラさんも言っていたが、ユグの所は部下が強いらしい。


 「ユグドラシルの所の部下ってそんなに強いのか?」


 俺はルークに尋ねると、ルークは何か気付いたらしくニヤニヤしていた。


 「成程、さてはユグドラシルの所に飛ばされたな」


 「流石のルークでも、ここまで聞いてきたら分かるか」


 「遠回しに馬鹿にしてきたな」


 「ばれたか」

 

 流石に、分かりやすかったらしい。


 「まあいいか、ユグドラシルの所は確か12刻の騎士(クロック・ナイツ)とかいう幹部とその上の時間の支配者(タイム・ドミネーター)で構成されてて、実際結構強いらしい」


 「凄い厨二臭い名前してんな」


 「やめてやれよ」


 凄く厨二心擽られる名前でした。


 「因みに、そいつらよりも秘書の方が強いらしいぜ」


 「マジかよ、俺秘書の人と会ったわ」


 魔王の側近だし、そりゃいるわな。


 「何となくこれは予想できた、その秘書さん確か強いけど手の内が分からないとかの理由で正体不明(アンノウン)て呼ばれてたな」


 絶対良い名前が出なかったんだろうな。さっきまで色々と凝ってたのに安直過ぎる。


 「ついでに聞いておきたいんだけど、魔王の能力ってどんなのか知ってるか?」


 ここまで知ってたら何となく知ってそうなので聞いてみた。


 「得意魔法で言えば、ロキが爆破系統の魔法でハーデスが死や呪い系統の魔法、ノブナガは自身の強化系統の魔法で、ユグドラシルは確か転移魔法だったな」


 「ユグドラシルの魔法に関しては若干違うな」


 俺がユグ本人から聞いた魔法とは違っていた。


 「どう違うんだ?」


 ルークが、疑問に思いながら首を傾げ俺に聞いてきた。


 「魔王本人が、時空間操作魔法って言ってた」


 「てか、本人から転移魔法教えて貰うついでに空間魔法教えて貰ったわ」


 俺は、さっきの話に付け加えた。するとルークは、あんぐりと口を開けていた。流石に衝撃的過ぎて、開いた口が塞がらないらしい。


 「もう何でもありだな」


 「実際、シャルロッテが使ってた収納魔法が便利そうだったから、ついでに教えて貰おうとしたら上位互換の空間魔法を教えて貰った」


 「でも、便利そうだよな」


 「そうでもないぞ」


 「何でだ?」


 ルークが聞いてきたので俺は答えた。


 「空間魔法でできる空間は、魔力量によって大きさが変わるからフィルみたいな魔力量の奴だったら自由に大きさを変えられたりするけど、俺ぐらいだとそこまで大きな空間を作れないし、何より魔力の消費量がえげつない」

 

 「上位魔法だとやっぱ魔力の消費量凄いのか」


 「でも、上位魔法だから色々と応用は効くぞ」


 「例えば?」


 俺は聞かれたので、ユグの言ってたことをたのでそのまま言った。


 「確か、音が絶対漏れないからラ〇ホ代わりに使ってたとか言ってたな」


 「それ、赤の他人に言ってもいいのか?」


 「ばれなきゃ問題無いだろ」


 滅茶苦茶喋りまくった気もするけどまくったけど、別にいいや。


 __________


 「へくちっ」


 「ユー君、風邪?」


 「唯のくしゃみだよ心配性だね」


 「風邪ひかれちゃ今度のデート行けなくなっちゃうもん」


 「それもそうだね。体が少し冷えてきたから一緒に寝ようか?」


 「ユー君が良いなら」


 「今夜は寝かせないよ」

 

 _______________ 

 

 何故だろう、無性にリア充を爆発させたくなったんだけど気のせいか?


 「そう言えば、強制的にシャルロッテと出かける予定になったんだけどどうすればいいんだ?」


 「頑張れ、それだけだ」


 そう言ってルークは、ベットに潜って行った。


 「なんかアドバイスとかないんですか?」


 「・・・・」


 「狸寝入りしやがったな」


 俺は、考えるのをやめて寝た。まあ、なるようになるだろ。


 

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