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組み分けは、大体自分の欲望で行われているらしい

 シャルロッテが、ユウジを殴ってしばし時間がたった。まだユウジは目を覚まさない。


 「あれ死んでないよね」


 俺はシャルロッテに聞く。


 「大丈夫ですよ、3/4殺しにしただけですから」


 それを聞いて、女性陣は息を呑んだ。まあルークの攻撃力の強さがあるハリセンでやってたから仕方ないか。

 

 「そういえば、自己紹介してませんでしたね。私はシャルロッテです。それでそこにいるのは、右からカイトさん、ルークさん、フィルさんです」


 シャルロッテは自己紹介をする。するとアレスの隣に立っている男が名乗り上げた。


 「初めまして、俺はシードだ。それで俺の後ろにいるのは」


 「ウェンディです。……宜しくお願いします」


 シードさんの後ろにいたウィンディさんは怯えながら言った。


 「私は、ドーラ。とりあえずあの阿保の事は、本当にすんませんでした」


 ドーラさんは、眼鏡をくいっと上げて言った。


 「おう、よろしくな。さてそんじゃ自己紹介も軽くしたし早くクエスト行こうぜ」


 ルークは、俺達に言った。しかし、クエストを受けるのは良いがこの人数は多すぎる。余り人が居ても帰って邪魔になってしまう。主に俺が。


 「この人数だと多いので2組に分かれませんか?」


 シャルロッテはこの人数を見ていった。


 「成程な、俺もそれでいいと思うぞ。何だかんだ言って面白そうだしな」


 アレスさんは、シャルロッテの意見に対して言った。


 「でもどうやって分けるんだ」


 シードさんは、俺達に向かって質問をした。その質問に対してシャルロッテは、

  

 「そうですね、一応こちらは決まっていますが、パーティーで話し合った決めるというのはどうでしょう」


 シャルロッテは、シードさんに対してそう答えた。てか俺達はもう決まってんのか。


 「てかシャルロッテ、いつの間に決めたんだ?」


 俺はシャルロッテに聞く。


 「いつの間にも何も、フィーさん、いつもルークさんに背負われていますからね、ですからカイトさんは私とです」


 「そう言えばそうだったな。フィーとルークもそれで良いか?」


 俺はフィルとルークに聞いた。


 「俺は問題ないぞ」 

 

 「……ルークが居るならそれで良い」


 なんかフィルが、意味有りそうな言い方だったが俺達は、意見がまとまった。一方アレスさん達のパーティーは、


 「俺達はどうするんだ?」


 シードさんは、アレスさん達に聞いた。すると、アレスさんとドーラさんはニヤニヤしながら言った。


 「どうするも何も、そんなもん決まってんだろ」


 「そうよ、私とアレスで組むから、シードとウィンディで組みなさい」


 「でも、あんまりいちゃつくなよ。あっちの人に迷惑がかかるからな」


 ドーラさんとアレスさんは、親指を立てていた。てかあの二人付き合ってるのか。


 「こんな感じで決まったぞ」


 アレスさんは、俺達に言った。


 「わかりました。それでしたら、私たちとシードさん達、ルークさん達とアレスさん達で組みましょう」


 シャルロッテは、アレスさん達からペアを聞きこのように俺達を分けた。


 「それでシャルロッテ、何であの組み分けにしたんだ?」


 俺は、シャルロッテに疑問があったので聞いた。


 「理由ですか、それは勿論あの二人について聞きたいからですよ」


 うん、知ってたよ。なんとなくシャルロッテならそんな事考えていそうだと思ったけど、まさか本当に考えていたとは思わなかったよ。


 「そうか、でもウィンディさんお前に怯えてたけど大丈夫なのか?」


 俺は、シャルロッテにウィンデイさんが怯えていることを言った。あの2人の事を聞くのを止めた方が良いのかも知れないが、俺も気になったので止めなかった。


 「なんで私が怯えられているんですか?」


 「お前本気で言ってんのか」


 俺は、驚愕した。というか何故あんなに痛め付け尚且つそれを笑顔でやっていたのに、それで何故怯えられないと思ったのかが謎である。


 「流石、脳内お花畑だな」


 俺は、ぼそっと呟いた。


 「何か言いましたか?」


 シャルロッテは、笑顔で聞いてきた。ウィンディさんが、シードさんにしがみ付いた。シードさんは少し嬉しそうにしていた。


 「イイエ、ナニモ、イッテマセンヨ」


 俺は、恐怖の余り片言になってしまった。てか怖いからその笑顔だけはやめてください。


 「気のせいですかそうですか、あとで覚えておいてくださいね。カイトさん」


 あっこれ俺、お説教コース確定かぁ痛くなければいいな。てかウィンディさん震えとるがな。


 「それより、パーティも決まったのであればクエストに行かないか?」


 ナイスシードさん。俺は心の中でシードさんにお礼をした。


 「そうですね,行きましょうか」


 シャルロッテも、シードさんの意見に賛成した。これで俺は、解放された。


 「あ、でもカイトさんはあとで、ね」


 「あっ、はい」


 やっぱお説教は確定でした。解せぬ。


 「クエスト行くのは良いけど、こいつどうすんの?」


 そう言うとルークは、ユウジを指差した。


 「そういえばいましたね。で、これどうします」


 シャルロッテは、アレスさん達に聞く。するとアレスさん達は、


 『それはいらないので、そちらでどうぞ』


 見事なまでに息がピッタリだった。てかどんだけ嫌われてんだよこいつ。


 そして俺達は、ユウジのパーティーメンバーがユウジを押し付け合いを目の前で行われているのを、ずっと見ていた。 


 まあ、同情はしないけどな。   

 


 

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