番外編③ 農民上がりのギルド長。その名もパーシヴァル。〜僕、冒険者登録します。〜
「あのー。すみません。」
僕は、受付の女性にそう声をかけた。彼女は、見ていた書類から目をきり、こちらを見た。
「えっと。もしかして、冒険者登録ですか?」
「はい。冒険者になるため、つい数時間前にこの街にやってきました。」
「やっぱりそうなんですね。ようこそ、カルディア王国第二の都市『ラーマ』へ。」
「ありがとございます。それで、ーー」
僕は懐から銀貨を一枚だし、それをカウンターに置いた。
「これで冒険者になれるんですよね?」
銀貨といえば僕たち農民にとっては大金…。
これは、母さんがちょっとずつ溜めていたものを冒険者になるためにもらってきたのだ。
「はい。えーっ、では、あなたの身分を伺ってもよいですか?」
「農民です。」
「わかりました。では、こちらを。」
渡されたのは首からかけれるようにチェーンがついた木証。
「この冒険者証が、木ならば農民。銅ならば町人。銀ならば、貴族。となっています。他にも、金やミスリルもありますが…まぁ知らなくても問題ないでしょう。」
「はい。で…、これだけでもう冒険者なんですか?」
「あ…。最後に登録用にお名前だけお伺いさせてもらいます。」
「僕の名前は…パーシヴァル 。パーシヴァル・キュプリーノスです。」
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その後、ギルドの受付では、諸注意を受けた。
その話曰く…
「カウンター横のクエストボードに貼ってある依頼は誰でもやっていいですが、身の丈に合わない依頼を受けて怪我…死亡も含め…ギルドは一切の責任を負いません。あらかじめご了承ください。」
だそうだ。
僕は、首にかけた木証を手で弄りながら今日の予定を考える。
高く昇った太陽がギラギラと僕のことを照らしてくる。もうすっかり夏だ。
「よし、とにかく昼ごはんでも食べようかな?」
そう言って町の中央へと歩みを進めた。
町は、さすが『カルディア王国第二の都市』というだけあり町人たちで賑わっていた。
やはり、農民や貴族はあまり見かけない。
「くんくん…美味しそうな匂いがする。」
匂いがする方へ行くと、大衆食堂のような店があった。名前は、『暁』。
「値段も…手頃かな?よし、ここで食べるか。」
「「いらっしゃいませー!!」」
「お一人様ですか?」
「はい。」
「では、こちらのカウンター席へどうぞ。」
アイデアがまるで…ゴブリンのように溢れてくる!!!




