ヘスとの再対面
「これが、パンドエイドの実です。」
俺は、持っていた鞄から実を取り出して、ギルドカウンターに置いた。
「あ!ありがとうございます!この実があればポーションが作れ、それによって冒険者の生還率も大きくあがるはずです!」
あとから聞いた話では、1個の木の実から100本近いポーションが作れるらしい。
「こちらがクエスト達成報酬の銀貨5枚です。そしてこちらがパンドエイドの実1つの買い取り金額の金貨1枚です。」
お!結構パンドエイドの実っていい値段がつくんだな。これで宿の今週の宿泊代のほとんどが払えてしまう。しかも、それがあと10個以上ストレージに入ってる。
「ありがとうございます。」
俺はしっかりもらって収納する。メニュー欄にあるゴールドの残額が増えた。
「また、明日クエストを受けにくると思います。クララ、グラン行くぞ。」
俺は、二人を連れてヘスが待っているはずの宿に帰ろうとした。
ギーッ。
その時、扉が開いた。しかもそれは表通りに繋がる扉ではなかった。そして、出てきたのはギルド長。パーシヴァルさんだ。
「ヒロくん。ちょっと話があるんだ。おっと…今、ヘスペリスさんはいないんだな…。じゃあ…すまないが、あとで二人でもう一度ギルドに来てくれないか?」
周囲の人たちの視線が痛い。時間が遅かったこともあって人数が少ないのが救いだ。
ていうか、俺はパーシヴァルさんの臣下なんだから別に敬語を俺に使わなくてもいいんだけどな…。
「もちろんです。後ほど二人でうかがわせていただきます。」
「そうしてくれると助かるよ。僕は今日はあと4時間ほどはギルドにいるからよろしく頼んだよ。」
あと4時間ってことは夜の10時過ぎまでギルドにいるのか…。大変だな。
「ギルドは8時には閉まるから、それ以降なら裏口から入ってくれ。裏口の場所はわかるね?」
「はい。大丈夫です。では、また後ほど。」
「お疲れ様です。ヒロさん。」
ギーッ。
アイリーンさんがお見送りしてくれた。
癒しになるな。
俺は、「夕焼けの湖」に戻って来た。
俺の部屋の扉を開けると、
「ワン!ワンワン!」
シロが飛びついて来た。もう、本物の犬みたいになってるな…。そんなんで大丈夫か…?お前亜神なんだろ?
「ヒロ様。お疲れ様です。」
「ッ!」
ヘスがシロに続いて奥から出てきた。
どうやら俺の気持ちの整理はつききっていなかったようだ…。




