ルシファー改めサタン
今回はセイバーの回想的な感じです。
〈…。わかりました…。そこまで知りたいのなら話しましょう。私がどのような存在でどのような状況下にあるかを…。驚かないで聞いてください。〉
「あぁ。俺は、落ち着いて聞くことを誓うよ。」
俺は目を軽く閉じうなづいた。
グランとクララも横でうなづいている。
どこに向かってうなづくべきなのか微妙なところだ。
〈私は…世界神です。いや、もう世界神ではないのでしょうか?〉
いきなり突拍子もないことを言ってセイバーは語り始めた。
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まず、この世界の名前、つまりヒロのもといた世界でいう「地球」という言葉に値するのは、「ソーテーリアー」といいます。
そして、先程述べたように私はこの「ソーテーリアー」の神の頂点に君臨していました。
過去の形を使うのは、もはや私は神の頂点とはいえないからです。今の私には全盛期の力の10000分の1も発揮できません。これは、老衰のせいではありません。神は年を取らないため、老衰もしないのです。
では、なぜ私が力を発揮できないのか。それをお話しするためには、魔王についてお話ししなければなりません。
まず、魔王とはどのような存在なのか。魔王はもともとこの「ソーテーリアー」には存在しませんでした。しかし、現在は存在する。では、なぜ魔王という存在が現れたのかを疑問に思うはずです。その疑問に答を与える前に魔王の名を伝えておきましょう。魔王はもともと名前を「ルシファー」現在は「サタン」と名乗っています。
これを聞けばヒロならば魔王がどうして生まれたのか理解したかもしれませんね。おそらく、ご想像の通りでしょう。ルシファーは…、もともと神の一員でした。それもかなりの地位と名声を得ていたのです。しかし、ある事件が起こったのです。ルシファーは私に反旗を翻したのです。しかし、ルシファーの反逆はガブリエルという神の力によって失敗に終わりました。破れたルシファーは堕天となり、地に落ちました。そして、魔王サタンとして、地上で人間など多種族から力を手に入れ、神への復讐の機会をうかがっていたのです。
そして、ついに力を十分に蓄えたルシファー…いや…サタンは、神への復讐を開始しました。私率いる神の軍勢とサタンの軍勢は激戦を繰り広げました。しかし、サタンの軍勢に対して私の軍勢は攻勢に出ました。そして、ついに私はサタンのいる本陣に突入しました。しかし、そこで私は…罠へとかけられたのです。




