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ものは試し

ものは試しだ。

とにかく俺は、石板に触れてみることにした。

俺は手をゆっくりと持ち上げる。そして、その手を石板に重ねる。

石板は思ってたよりも暖かかった。


結果は…、

魔法陣が浮かび上がった。

それも、呆然として突っ立っているクララとグランの前に。


「クララ、グラン!」


俺は叫ぶ。流石に二人には倒さないと考えたのだ。

しかし、魔法陣からは何も出てこなかった。

そして、

床が一部消え、階段が現れていたのだ。


〈ヒロ様、何故先程は焦っておられたのですか?〉


…。いや、魔法陣が魔物の召喚用のものだと思ったんだよ…。


〈なるほど。(笑)〉


なんか、バカにされたような気がする。

じゃあ、セイバーにはあの魔法陣がなんのためのものか、わかってたのか?


〈はい。魔法陣は非常に規則的なもので、少しでも、柄が違うと違う効果を発揮します。なので、練習を重ねれば、誰でもその魔法陣がなんのためのものかを理解することができるようになります。〉


ふむ。そうなのか。

まぁ、俺はそんなめんどくさいことしないけどな。

俺は、楽して生きていきたいんだ。


〈はい。ヒロ様は練習などされなくとも大丈夫です。ヒロ様専用初期プログラムに、魔法陣の種類を確認する機能がありますし、魔法陣を書きたい時は、声をかけてくだされば、ご要望にあった魔法陣の見本を視界に表示させていただきます。〉


『ヒロ様専用初期プログラム』やべえ。

至れりつくせりだな。このまま、俺、ニートにでもなろうかな?なんか、それでも優雅に暮らせそうなくらい、セイバーと『ヒロ様専用初期プログラム』が、優秀なんだけど…。


てか、俺は何者なんだ?この城の城主と同じような運命の持ち主なのか?

もしかして、この城の城主は転生者?

それとも、ガチャ神?

どんな共通点があるのだろう。

それも、もしかしたら宝の部屋に行けば何かわかるかもしれないな。


「よし。階段を降りるぞ。」


俺は、クララとグランに声をかける。

すると、二人はやっと我を取り戻したようだった。

赤兎馬は…まだ俺の肩の上でぼーっとしてるな…。お前、クララとかグランよりも強いのに…。


現れた階段は、螺旋階段ではなく、普通の一直線の階段のようだ。俺は、入る前に覗いたが、階段が途切れているところは全く見えなかった。よほど長いのだろう。

カツーン。カツーン。カツーン。

俺たちの足音が階段に響く。


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