嗅覚
目の前には、一匹のゴブリン…。
城の中にゴブリンがいる。なんということだ。俺は、ゴースト系の魔物が出てくることを期待していたのに…。
まぁ、いないものはいないのだろう。
俺は、サクッとゴブリンを倒すことにする。
サクッ。
はい。文字通りサクッとゴブリンを倒しました。
あれ?
どこか、このゴブリンの死体がおかしい気がする。
うーん。
まぁ、大したことじゃないだろうから…。
とにかく、ストレージに回収しときます。こうしとけば、あとですぐ見れるからね。
「ヒロさん。早く宝探しの続き始めましょう!」「そうだぜ、ヒロ。早く再開しようぜ!」
グランとクララがそわそわしながら言っている。
さっき浮かれすぎないように注意したはずなのに…。
「宝は逃げて行かないぞ…。」
俺は呆れてそう言いながらも歩き出した。
「ヒロ!そっちじゃないと思うぞ!」「そうです、ヒロさんこっちです!」
あっ、、。方向音痴が発動していた。来た道を逆戻りするところだった…。
ちなみに、この城の中には部屋が沢山ある。それも、城だけあって、本当に沢山。
そんなに沢山ある部屋全てで、宝を探していたら日が暮れてしまう。
そこで、俺たちはグランとクララの嗅覚と勘をもとに、宝を探している。二人はは獣人、それも狼だから、嗅覚と勘は、侮れないものがある。俺にはよくわからないが、宝の匂いってのがするらしい…。本当に宝の匂いなんかするのかな…?
〈知りません。〉
あっ。はい。別に質問じゃなかったんだけどな…。
「おーい。お前ら、もうちょっとゆっくりと周りに気を配りながら動けよ。」
クララとグランは俺の言葉が聞こえていないのか、どんどんと離れていく。おいおい。そんなに勝手に進んでいくなよ…。魔物もあるんだから…。
強い魔物が出てきて、やられたりするかもしれないしな。
「ヒロさーん!」「ヒロ、こいつは強すぎる!」
ほら、思った通りの状況になりかけている。
急いで行かなければ。
俺は勢いよく駆けだす。あんまり、本気で走ると床が崩れないか心配だったが、やはり異世界の城だけあって大丈夫そうである。
俺は全力で5秒とかからず二人の元へとたどり着いた。
ちなみに、今まで触れてこなかったけど、赤兎馬は俺の肩にずっと偉そうにのっていた。そして、俺が走り出したので、地面に落ちた。まぁ…大丈夫だろ。
そんなことより、俺たち(赤兎馬はいない。)の目の前には、オーガのような魔物がいた。
なぜ、オーガ『のような』と曖昧な表現にしたかというと、そいつには羽が生えていたからだ。




