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ヘスペリス

ゲームなら、ボスと相対し緊迫した音楽が流れているような場面。


しかし、それに俺はチュートリアル開始から小一時間で挑むことになったのだ。


忘れているかもしれないが、俺の装備は見習い冒険者の剣。

そして、布の服!


勝てるはずがない。



しかし、しばらくすると地面に切断されたワイバーンの首が落ちていた。


俺の真の力が解放された…


わけではなかった。

俺が、放心状態になっていると、ヘスが手刀で一刀両断。


命は繋がった。


しかし、

「処理しました。ヒロ様。」

と笑っているヘスが怖い。


今回のことで一つ学習した。



ヘスとは喧嘩をしてはいけない。





さぁ、気をとりなおして、町へ向かいますか。

(ちなみにワイバーンの死骸はアイテムボックスに収納したよ。

あっ、ちゃんとラノベで読んだ魔核とやらも回収しといたからね。)

ていうか、


おかしいよね。

眷属の方が強いって。


ヘスにどう思われているのかな。


雑魚と思われているのかな…。


「ヒロ様。町が見えてきました。」

ネガティブ思考に落ちかけた俺をヘスの言葉が呼び戻した。


確かに、前方に町が見える。


マップによると、ラーマという町らしい。


とても分厚い外壁に囲まれた町の中に、一際大きな宮殿が見える。


あれほどまでに大きな宮殿があるということは、大きな町なのだろう。



これからの期待に満ちた生活を考え、歩いて行くと、やはり衛兵がいる。


衛兵によるとどうやら、町に入るには小銅貨一枚が必要らしい。


なんてことだ。


俺の所持金はゼロ。

俺はどうすればいいんだ。


困惑顔の俺を哀れに思ったのか、衛兵が

「魔核があるなら買い取る」

と言ってきた。


なんて優しいんだろう。


「じゃあ。これをお願いします。ワイバーンの魔核です。」

と言って俺は魔核を差し出した。


あれ?


おーい。衛兵さーん。

口を大きく開けてないで、買い取って下さーい。


「ワイバーンだって⁉︎」

衛兵さんがやっと動き出した。


「お前さんたち二人で倒したのかい?」


衛兵さんの問いの答えはもちろんノーだ。だって、ヘスが一人で倒したからね。


この答えに衛兵は、強者への尊敬ではなく、恐怖の視線でヘスを見たのだった。



まぁ。そんなこんなでなんとか町の中に入れた。


まずは、冒険者ギルドに行くか。

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