かわいそうな称号
「…!わかる。わかるぞ!」
「あっ…はい。わかるんですね。」
ちょっと、狼さんが興奮しすぎていてひいてしまった。
「えーっと…。戦うの辞めません?こちらとしたら、戦うメリットないんですけど。」
俺は単刀直入に言う。
しかし、戦うの辞めてくれるのだろうか…。なんか、こういう狼ってプライド高くて一度戦うと決めたら最後まで戦いきるとか言い出しそう…。
俺はそんなことを思いつつ返答を待つ。
「いいぞ。」
いや…。そんなあっさり…。
拍子抜けですわ。
「どっちにしろ、俺も戦いは積極的にしたくはない。」
へ?
「いや…。でも、そっちから攻撃してきたよな?」
「あぁ…。そのことか。それはな、理由があるんだ。少し長くなるけどいいか?」
「あっ…。遠慮しときます。」
これ、サイドストーリーっぽいよなぁ?
俺、そういうサイドストーリー的なやつ嫌いなんだよね。
「…。そうか…。」
なんか、残念そう。
そんなに己のことが喋りたかったのかな?
「じゃあ、いい。それよりも、どうやって己とお前は喋ってるのだっ!」
あっ。それ気になるか…。まぁそうだよな。
そんだけ興奮してるんだしな…。
教えてやるか。
「これは、テレパスという俺の能力だ。」
あれ?言ってみて思ったけど、これって俺の能力なの?てか、初期設定ってなんだよ…。
〈一応、ヒロ様の能力ということになっています。〉
何?一応?なっています?
どういうことだよ。
〈…。〉
また、ノーコメントですか…。
それよりも、なんか狼さんがテレパスって何?って感じでこっちをじっとみてるんだけど…。
「テレパスっていうのは…」
俺はテレパスについて簡単に説明してやった。
でも、俺自身もあんまり知らないからな。
「それより、お前俺の仲間にならないか?仲間になったら名前をつけてやるぞ。」
俺はこう言った。
だって、こいつ普通に悪いやつじゃなさそうだしね。
あと、強いから。
でも、受け入れてくれるかな?
「喜んで仲間になろう。」
また、即断しました。
嬉しいからいいけど。
名前を与えるんだけど。
その前にステータスチェックしとくか。
レベル▶︎48
種族▶︎銀狼
名前▶︎なし
HP ▶︎4200
ATK ▶︎4800
MP▶︎3900
魔法▶︎ストーン
→岩を作り出し対象に向かって放つ。
スキル▶︎威圧(魔物)
→周りの魔物を威圧し、魔物が周りからいなくなる。
称号▶︎魔物に嫌われた魔物
装備▶︎なし
なんか、かわいそうな称号があるな…。
狼系が多い…。
あと、この狼の外伝も出すかもです。
もし、時間があればですけど…。