十二人の騎士
奥の扉が開いた。
そして、そこからアイリーンさんに続いて出てきたのはまだ20代のような男だった。
へ?ギルド長との対面じゃなかったの?
あの若僧だれ?
俺は、がっかりしてしまった。
相手にも、落胆したのが伝わってしまいそうなほどだ。
「こちらが、パーシヴァル様です。」
「うむ。アイリーンの紹介の通り、私はパーシヴァルだ。このギルドの支部長を務めている。」
見かけによらず、威厳のある喋り方だ。
てか、こいつがギルド長⁉︎
「それで、ギルド長様がこんな新米冒険者に何の用ですか?」
「うむ。その前にこの喋り方を辞めてもいいだろうか?疲れてしまったよ。」
どういうことだ?
「君たちをここに読んだのは、そこの君。確かヘスペリスだったっけ…?君とそして君ヒロ君たちに言っておかなければならないことがあるからなんだ。」
いきなり砕けた喋り方だ。
威厳がなくなったが、まぁいいだろう。
やはり、定番イベントだったようだしね。
「これは、ギルドカードの裏に書いてあるんだけど、ギルドはこの国の軍の役割も担っていて、冒険者たちはこのシュテルクスト王国を守るために戦わなくてはならないんだ。でも、他国を攻撃とかはしなくていいからね。そっちは、王直属の聖騎士たちが行うから。」
なるほど、ここは普通のラノベなどとは違うな。
だけど、冒険者を統率できるのかな?
「ちなみに、僕はギルド長という役割もあるけれど十二人の騎士の第八席なんだ。ほかの十一人のうち八人が他のギルド支部の支部長をしていて、一人が王都にあるギルド本部の本部長、そして、残りの二人が聖騎士たちを統率しているよ。」
ふーん。こいつ強いんだ。
「しかし、いくら僕でも荒くれ者の多い冒険者たちをまとめられないと最近思い始めて、誰か冒険者たちをまとめ上げられるような強さを持った奴がいないかと探していたんだ。そこに現れたのが君たちだった。僕の、臣下になって共にギルドの冒険者たちをまとめて欲しい。ちなみに、十二人の騎士の臣下は下級貴族くらいの待遇は受けられるよ。あと、十二人の騎士は二人しか生涯臣下を取れないから、臣下になることは非常に名誉なことなんだ。」
まぁ、適当に生きていこうと思ってたからちょうどいいくらいの位だな。
「しかし、パーシヴァル様。私たちのようなどこの誰かもわからない赤の他人を臣下にするのはどうかと…。さらに私はレベルも1ですし。」
あとでやめとけばよかったとか言われたくないしね。
「それは、大丈夫だよ。君たちが悪い奴らではないことは、アイリーンの真実の瞳でわかっているんだ。あと、レベル1でも、素晴らしいステータスなのだからいいじゃないか。いつか僕も追い抜かされるかもしれないね。」
へぇー。アイリーンさんそんなスキル持ってたんだ。俺も欲しいな。
「なるほど、それならばいいのですが…。あと、臣下になるのは良いのですが、その後他の街を見て回ることは可能でしょうか?」
「うーん。まぁ2、3年くらいならいいよ。その代わり他国に不審な動きがあったら、すぐに戻ってきてね。」
適当だな。
臣下ってそんな自由でいいんだ。
「なるほど。じゃあ、喜んでお受けします。ヘスはどうする?」
「ヒロ様がお受けするなら異論はありません。」
「よかった〜。じゃあこの聖剣ガルーンに手をかざしてね。あと、俺が問いかけたら誓いますって言ってね?」
俺たち二人は手をかざす。
そして、続いてパーシヴァルが手をかざし。
「ヒロ。そしてヘスペリス。この者らは、我パーシヴァルの臣下として生きていくこととする。汝らはそれに偽りがないことを誓うか?」
「「誓います」」
俺ら二人がそう言うと、聖剣が蒼く光った。
明日5月5日土曜日は、他の新連載小説の第1話投稿日となりますので、1日休載させていただく予定です。日曜日は投稿予定ですので、どうぞこれからもよろしくお願いします。
ちなみに、新連載の題名は、「生の森の少女」です。
こちらもどうぞお読み下さい。
読んでください。




