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夕焼けの湖

クララとグランと別れ、俺たちは宿である「夕焼けの湖」の前についていた。


この宿は、裕福な商人などが利用することもあるそうなので、見た目から立派に作られている。


まず、普通の宿と違いしっかりとした庭がついている。


さらにその庭には、季節の花、現在は春なのでチューリップと桜が咲いている。

どうやら、花は地球と変わらないようだ。


そして、色とりどりのチューリップと桜が咲き誇る庭を抜けると、そこにはやはり立派な玄関がある。

地球のスイートルームの扉も比にならないくらいの大きさである。


さらに、扉やその周りの壁に彫られている模様がまた素晴らしい。



「ようこそおいで下さいました。」


扉を抜けると、メイド軍団が待ち構えていた。


メイド喫茶以外でこれほどの数のメイドを目にする日が来るとは…。

人生は何があるかわからないものだ。


ヘスは、いつも通りすました顔をしている。


もうちょっとおどろこうぜ。


ヘスの感情を引き出すことも今後の課題の一つだな。



「ギルドの紹介で来ました。ヒロと言います。」


この世界の礼儀作法はわからないが、無難に挨拶をする。


「お話はお伺いしています。私はこの宿の総支配をしておりますセントールと申します。」

いきなりすごい人が出てきた。


ギルドは、何を伝えたんだ?


「ヒロ様並びにヘス様は、冒険者ギルド始まって以来の期待がかかる冒険者だとお聞きしています。そのため、ギルドの支援により格安でヒロ様方にはお泊りいただけます。」


ギルド。大袈裟に伝えすぎだよ。


まぁ、今回は格安で泊まれるから文句はないけどさ。


実はあんまり目立ちたくないんだよねー。

子供の頃から強さを隠して影で活躍する主人公に憧れてきたからな。


まぁ、もう十分目立ってる気もするけどな…。


「こちらへどうぞ。」




セントールさん直々に案内してくれた部屋は、とても広い。


部屋にマッサージ部屋。風呂二つ。寝室二つ。そして、大きなメインフロアがついている。


これで、ビルの高層階とかだったらシンガポールにある、マリーナベイサ◯ズってホテルのスイートルームそのものなんだけどな…。


ていうか、絶対高いよねこの部屋。

そのシンガポールのホテルなんか一泊100万円もするんだよ。


「お代はいくらですかね?」


失礼なのは、わかっているが流石に散財はできないので聞いてみる。


「お客様には特別に金貨二枚で一週間の滞在をしていただけることになっております。」


すごい。安い。


俺の今の所持金でいくと、働かなくても二十週間以上宿泊できてしまう。


冒険者ギルド万歳。




ぐー

隣でお腹が鳴った。


ヘスが赤面している。


今日は結構歩いた上に、ヘスは人狼兄妹にご飯を分けてあげて、自分があまり食べてなかったからな。


今日起こった出来事のはずなのに、ワイバーンを倒したことが遠い過去のようだ。

ていうか、この世界に来てまだ1日目なのか。

ハードな1日だったな。


「よし。ヘスご飯を食べるか。」


「かしこまりました。当店オススメのマツサカ牛のステーキを用意させていただきます。」


さすが総支配人だ。

客のことをよくわかっているな。




待つこと数分。


わざわざ部屋までステーキを運んで来てくれた。

ちなみに、ステーキの他にもコーンスープ、サラダ、パンなどがセットとなってついている。


普通は、サラダや、スープから食べるべきなのだろうが、俺は待ちきれなくてステーキを口に運ぶ。


「美味しいですー。ヒロ様ー。」


同時にステーキを口に運んだヘスが言う。

美味しすぎて、いつもより緩い喋り方になってしまっている。


まぁ、それくらい美味しいということだ。


焼き加減はウェルダンに近くかなりしっかりと焼かれているにも関わらず、肉汁が溢れ出してくる。


また、日本の和牛も比べ物にならないほど柔らかく、しかし肉を食べているということを感じさせるだけの噛みごたえはある。


そのステーキに奇跡的な配合で生み出された、至高のソースがかけられている。


美味い。




俺とヘスは至福のひと時を過ごしお腹が膨れ上がったのだった。

ステーキを美味しそうに書きたかったのですが、どうでしたでしょうか?評価おねがいいたします。

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