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ケッコンサギシと結婚しよう!  作者: 大葉はづき
2/2

謝罪


「おはよう。」


声のある方に頭を向ける。


短髪とも長髪とも呼べないような微妙な髪の長さをした男は、ニッコリと微笑んで、こちらを見ていた。


私は、驚き、起き上がろうとして、


「ーーーッ!」


途端、刺すような激痛に悶絶した。


「おいおい!まだ急に動いちゃダメなんだ!

やっとバイタルも落ち着いてきたところなんだ

から、あまり無茶しようとしないでくれよ?」


男は、私をそっと元の体勢に戻し、ため息をつく。


私は、ゆっくりと呼吸をし、息を整えてから、質問を投げかけた。


「あなたは…?」


「あぁ、紹介が遅れたね。私は医者のソーマ。ソーマ・デルピルロだよ。」


ソーマと名乗った男は、私が話を聞ける状態か確認しつつ、ゆっくりと話を続ける。


「君を運んできた僕の知人から、君を救えと頼まれて、治療を終えたところ。少し、話せるかな?君も今の状況が知りたいんだろう?」


「…えぇ。」


それを聞いて、私はベットの上で、ゆっくりと上半身を起こした。


「オーケー。その状態でいいからゆっくり話してくれ。君の名前と出身を教えて貰える?」


私は、一呼吸おいて、質問に答える。



「私はレア。レア・アリア・レスポート。出身はダーナよ。」



…途端、ソーマは、慌てた表情を浮かべ、バタバタと身の回りを確認しつつ、私の方にゆっくりと顔を向けた。


「…やべやべやべやべ。確か…」


ソーマは、頭を抱えたあと、私から距離を置くような仕草をしたあと、指をピンと立て、こちらを

見た。


「分かった。レア・アリア・レスポート。レスポート家のご令嬢だな。こりゃあ、参ったなぁ。」


ハハハッと、ソーマは、乾いた笑いを浮かべていう。


「何故、参るの?」


不思議そうな表情を浮かべる私に、ソーマは、ゆっくりと、こちらを見る。


「…ゴメンな!」


「…えっ?」


……訳が分からないと、私は思った。

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