表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/194

第一話 アップルムースの実のケーキが食べたい!?

 フェアリーシェフズ料理店で外食しようと、俺は今日も街に出かけた。

 今日は晴天で、見上げると澄んだ空が広がっている。

 クロッシュタウンは、今日も人でにぎわっている。

 途中、ピピディアに出会った。

 ピピディアは、異世界風の服にタイトなズボンを身に着けている。

 仕事着じゃないということは、今日は仕事が休みなのだろうか。


「よう、ピピディア」

「あ、デュエルさん、ちょうどよかった!」


 ん? ちょうどよかった……?

 俺は、目をぱちくりさせた。


「デュエルさんは、アップルムースの実がどこにあるかわかりませんか?」

「えっ? アップルムースの実……? それって、結構な値が張る果物じゃないか?」


 アップルムースの実は、食べたことがないが、この間ミミミ食料店で見かけたときは、一個10,000,000Gを下らなかった。


「それが、何か?」

「ソレイユ侯爵様がそれを食べてみたいと言っているのですが、どこにあるか知ってますか?」

「ああ、この間、ミミミ食料店で……」

「既に売り切れていました……」

「えっ、そうなの?」


 一体誰なのだろう?

 大金持ちか、はたまた屈強な冒険者か。

 思考を巡らせていても、見ず知らずの人の顔など思い浮かぶはずがない。


「私、メイド長に見つけてくるって豪語したんですけど、どこにもなくて……」

「ふーん……」

「デュエルさん、良かったら探してくれませんか? ちゃんとアップルムースの実の代金は支払いますし、それに」

「それに?」

「料理長が、アップルムースの実のケーキを焼いてくれるそうです! 料理長は、かつてレインハルト国王の料理長を勤めていたという経歴を持つ方です! なので、それは滅茶苦茶美味しいはずです!」


 な、なんだって~!

 料理のプロ中のプロが、めちゃ高級な材料を使ってお菓子を作るだと……!?

 ものすごく食べてみたいなぁ……!

 俺はアップルムースの実のケーキを想像して、生唾を飲んだ。

 キラキラと輝き見果てぬ香りを放つケーキが、脳裏に浮かんだ。

 これは、絶対に美味しいに違いない!


「分かった。俺も探してみるよ」


 そうして、俺はピピディアと手を振って別れた。

 そういえば、朝食がまだだった。

 フェアリーシェフズ料理店で、モーニングを食べよう!

 そして、情報を集めなくては!

 俺は、いそいそとフェアリーシェフズ料理店に向かったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ