第三話 ダンジョンでアイテム収集しよう!
アパートは、
◆月・5,000Gの部屋と、
◆月・8,000Gの部屋と、
◆月・100,000Gの部屋が、
現在空いていた。
◆月・100,000Gの部屋は、古いがダンジョンがないという太鼓判を押してくれた不動産屋イチオシ物件だ。しかし、俺にしてみれば、ダンジョンがないので論外。
一番安い、◆月・5,000Gの部屋は、ダンジョンと新聞付きだ。けれども、一階からモンスターが出て強いらしい。これは、戦闘のできない俺にとっては話にならない。
しかし、◆月・8,000Gの部屋は、別だった。
ダンジョンと新聞付きだが、一階はモンスターが出てこないらしい。結構、一階でもアイテムも出るらしい。
「こ、これだー!」
俺はすぐさまこの物件に飛びついた。そして、アパートの契約まで果たしたのだった。
ダンジョン付きということなので、1LDKだが、風呂にトイレまで完備されている。
しかも、あんまり古い印象がない。
部屋の中には十畳ぐらいある部屋の端にポツンとダンジョンの扉が立っている。
「ふう、ひと段落ついたな」
俺は嘆息して、ダンジョンの扉を見つめた。
「まずは、生活できないとだめだな。どうやら、これがダンジョンの入り口らしいけど」
俺はそれをノックしてみる。
「金属音だ。古びた重厚そうなドアだが」
しかし、ドアには鍵穴とダイヤルがある。しかし、ダイヤルは回らない。
「鍵穴は、ダンジョンの階に飛ぶための鍵を刺す穴で、ダイヤルはダンジョンの各階に簡単に行くためのシステムだ。でも、レベルの低い俺がダイヤルを回して100階や200階に急には行けないようになっている。自殺行為だからな」
俺は、そのドアを開けた。
もちろん、ダイヤルは一階に合わさっている。
「洞窟っぽいな。じめっとしていて、水滴の音が不気味に響いているが」
……。……。
「よ、よし、行こう!」
ダンジョンの中に足を進める。足音が洞窟の中に響いている。
ダンジョンの中は奥まで見通せるほど明るい。
「もしかしたら、ランタンが必要かと思ったが、要らぬ心配だったみたいだな」
俺は、注意深く辺りを観察しながら進んで行った。
それから、一時間辺りが経過した。
「思ったより、あったな」
俺は、複数の宝箱から、
◆兜
◆弓
◆弓矢10本
◆分厚い本
を、発見していた。
俺はそれらを抱えてダンジョンから退室した。
「よ~し、よしよし!」
それを部屋に置き、再びダンジョンの扉を開ける。ダンジョンの部屋はランダムで変わる。だから、また新しいダンジョンの部屋が自動で生成されるというわけだ。
「もう一回行こうか!」
俺は、再びダンジョンの中に入っていった。




